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仕事の【燃え尽き症候群】の3つの原因と5つの対策

僕自身、過去に

「向いていないのかなぁ…。」

「なんでこんなことになっているんだろう?」

といった仕事に関する疑問や虚しさを感じたことがあります。
今回は『燃え尽き症候群』の問題を調査した論文を元にお話を進めていきます。

 

仕事をしているときや、夜の就寝前に、急に湧いて出てくるあの感情が理解できるかもしれません。

少しでも、自分の人生の質を向上させたい・良い状態を維持したいという人に読んでいただきたい内容です。
「自分の人生、このままでいいのだろうか?」という気持ちが和らぎ、前向きになる可能性が出てくるでしょう。

 

 

燃え尽き症候群についてとその原因

 

2018年、南オーストラリア大学の研究で、過去30年のあいだに行われた「燃え尽き症候群」の研究から9,000人分のデータをまとめたレビュー論文から、今回の話を始めます。

メタ分析ではないので信頼性は“そこそこ”ですが、参考にするには良いのかと思います。

 

この論文で定義される『燃え尽き症候群』の症状というものは、以下の3点としています。

 

  1. 感情の消耗=仕事中に心身ともに疲れ切った感覚
  2. 離人感=現実感がなくなり、自分が体から切り離されたような感覚
  3. 達成感の喪失=何をしてもやり遂げたという感覚にならない

 

そこで、具体的にどんな要素が『燃え尽き症候群』を引き起こす原因かというのが、以下の3つ…。

 

  1. 仕事の経験が少ない
  2. 仕事に対して主観的な自信がない
  3. 仕事以外の場所に社会的なサポートがない

 

また、結論に「同僚と仕事について愚痴をこぼすほど燃え尽き症候群になりやすい」という点があります。

人間は怒りなどの感情について愚痴をこぼすと、かえってその感情が強化されてしまいます。
うつ病の患者が陥りやすい『反芻思考』というものがあり、とある経験を思い出すと、そのときに抱いた感情がよみがえり、更に強化させてしまいます。

なので、この結論に至るのは納得がいきますね…。

 

 

 

燃え尽き症候群の対策

 

このレビュー論文では、燃え尽き症候群の対策が以下の4つのことだとしています。

 

  1. 自分の限界を決めておく
  2. 仕事以外の、コミュニティといったサポートの場や人を探す
  3. 常にユーモアを保つように心がける
  4. マインドフルネス系のトレーニングを行う(瞑想など)

 

正直なところ、どれも手軽にはできるものではないものばかりです。
常日頃から、自分のモチベーションを維持する工夫する必要があるということです。

他人に依存する“だけ”では、自分の心身が燃え尽きてしまいます(“だけ”なので、なんでも自分で解決しようという意味ではありません)。自分のコントロールだけは自分でできますので、燃え尽き症候群にならないためにも、少なくとも、自分の限界だけは決めておいた方がいいですね。

 

 

 

仕事を楽しむための技法

 

世界が日本人に対するステレオタイプな考え方に、「日本人は仕事が好き」というものを聞いたことがあります。

個人的には好きなほうですが、実際には、「仕事が楽しい」と思っている日本人はほとんどいないというのを聞いたことがあります。主観的にも、仕事を楽しくしている人をほとんど見たことがないですしね(笑)

 

2013年、イェール大学の論文では「仕事が楽しくないのなら、ジョブ・クラフティングが良い」という話があります。

ジョブ・クラフティング』は2000年代から研究が進んだ分野で、簡潔にまとめると「楽しく働くためには仕事の見方を変えてみましょう」という話です。
自己啓発みたいなので、ちゃんとした実験から効果のほどを紹介します。

病院の清掃スタッフを対象にした、1997年の実験を紹介します。
病院の清掃は、毎日のように「死」と向き合わなければならない過酷な仕事です。

ジョブ・クラフティングの技法を使い、

清掃の仕事は『治療』のプロセスのひとつ!

清掃は病院における『大使』のようなもの!

という意識を植え込んだところ、全員のモチベーションが変わり、作業効率が一気にあがったとのことです。

 

 

仕事を楽しむための3つのポイント

 

『ジョブ・クラフティング』のテクニックには、具体的なメソッドが確立されています。

様々な方法があるのですが、ポイントを抜き出すと、以下の3つで構成されています。

 

1.セルフモニタリング

自分の感情をモニタリングして、「いま、自分は仕事に対して、どう感じているのか?」を把握していきます。

 

  • 作業と感情の対応を記録する:「○○なときに楽しくなった」や「△△なときに嫌になった」といったように、日々の作業でどんな感情を持ったかを、簡単にメモしていきましょう。2週間ほどすると、自分の感情パターンがわかってくるはずです。
  • 仕事の嫌なところ・楽しいところをリスト化する:「いまの仕事の嫌なところ3つ」と「いまの仕事の楽しいところ・やってみたいこと3つ」を書き出してリスト化してみましょう。細かく記録するより手軽なので、いろいろ書き出して現状を把握できます。

 

 

2.改善のためのアプローチの方向性の決定

自分の感情パターンがわかったら、具体的に改善に入ります。

手広くすると方向性が定まらないので、アプローチ方法は1つに絞ることがオススメです。

 

ジョブ・クラフティングでは、以下の3つのなかから取り組むアプローチを決めていきます。

 

  • タスク:仕事に必要なスキルや知識のなかから、よりよいアウトプットに結びつきそうなものを考える。
  • 人間関係:同僚や顧客、自分の上下関係などで、もっとよりよい関係性を結ぶために必要なことを考える。
  • 目的:「仕事の目的・意義」を掘り下げてみる。「誰の役に立ってるのか?」や「自分の仕事で誰が幸福になれるのか?」といったことを考える。

 

 

3.仕事に新たな「肩書」をつける

病院の清掃員の実験でいうのなら、「病院の清掃員」を「病院のアンバサダー」と言い換え、仕事の捉え方を変えてみるという手法です。

 

研究者曰く、

新たな「肩書」は、たんにマインドセットを変える以上の効果をもっている。新たな肩書によって仕事へのアプローチが変わり、結果として行動にも変化が出てくるからだ。

たとえば尿瓶を洗っているときに、自分を介護者の一員なのだと考えていれば、尿瓶を「洗うべきもの」ではなく「患者の健康レベルを示す指標」として捉えるだろう。そこに、行動と責任が生まれるのだ。

 

仕事の大きな意義に意識を向き直せば、自然と行動が変わっていくという心理があるわけです。

 

 

 

 

仕事に意味や意義が見出せないと、人生を楽しく生きることが難しいかもしれません…。

資本主義社会で生きている以上、お金を稼いでいかなくてはならなく、どうしても仕事はしていかなくてはいけません。社畜(?)にはならない方がいいとは思いますが、どうせなら、仕事は楽しくしていくことがいいですね♪

 

まずはセルフモニタリングをして、自分の感情パターンは把握していくと良いと思います。

そこで、自分の限界や自分の心身のサポート場所(僕の鍼灸が良いですよ☆)を見つけていきましょう。
まあ、明らかに距離を置いた方が良い人間関係や企業なら、抜け出せなくなる前に退散した方が良いのは言うまでもありません!(笑)

 

 

【参考文献】

[Personal risk factors associated with burnout among psychotherapists: A systematic review of the literature]

[Job Crafting and Cultivating Positive Meaning and Identity in Work]

[Jobs, Careers, and Callings: People’s Relations to Their Work]

[Job Crafting™ Exercise]

 

 

 

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