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筋トレが続けられない理由を科学的に分析してみた!

なかなか筋トレが続かない…。

そんな人に向けたのが、今回の内容です!
習慣化するまでが大変で、その前に挫折してしまう可能性があったりするものです。

筋トレはもちろん、運動は健康に良いのはわかっていますので、生活に取り入れることは大切です(^_-)-☆

 

では、どうして筋トレが続けられないのか…。

今回は、それを科学的に見ていこう!!…という回になっています。
まずは科学的に続けられない理由を知って、そこから上手く続けられる方法に移っていけば上手に習慣化できるかもしれません。

精神論もときには必要ですが、知識やテクニックでこなせるなら、それに越したことはありませんよ♪

 

 

ヒトが筋トレを続けられないのは当たり前

 

2016年に出たブラジルのリオデジャネイロ市のフィットネスクラブの解約率の調査があります。
これにより、ヒトがどれだけ自発的に筋トレを続けられるかを研究したというわけです。

2005~2014年までの間の新規会員5240人の動向を調べたもので、1年間でどれだけの新規メンバーが残ったままでいられるかを辿っていったという内容です。
この調査では、新規メンバーの63%が3ヶ月で脱落、4ヶ月~12ヶ月の間はゆるやかに減少していきました。
ヒトが習慣化するのに平均で66日かかるといわれていますので、習慣になる前に脱落するのは妥当でしょうねぇ。

 

結果ですが、フィットネスクラブに入会して1年間、自発的に筋トレを続けられた会員は全体の3.7%とのこと。
約96%の会員が1年以内で脱落しているということですね(-_-;)

それもそのはずで、2004年に出た論文で、ハーバード大学の進化生物学者のダニエル・リーバーマン氏は、以下のように述べています。

そもそも、ヒトは筋トレをするようにはデザインされていない

 

ヒト以外の哺乳類は瞬発力のある筋肉が発達していて、長距離を走るようにはできていません。
発汗能力も乏しいので、長距離を走るにはどうしても休憩が必要なのです。

そこでヒトは約180万年前、長距離を走れるように進化してきました。
ひたすら獲物を追いかけまわし、疲れ切ったところを狩るということをしてきたという感じです。

なので、現代人が筋トレが続かないのは、進化論的に見て当たり前なのです。

 

 

それでも筋トレをした方が良い理由

 

上記の理由もあるのですが、そもそもヒトは健康でいたいと思いながらも、不健康で怠惰な生活が大好きな生物です。筋トレを含めた、健康に良いとわかっている行動をとることが苦手とされています。

行動科学や心理学などの分野では、こういったヒトの矛盾した性質を「運動のパラドックス」と呼んでいます。
ヒトにとって、わかっていながらも行動に移せないのは当たり前のことで、仕方ないといえば仕方ないのです…。

 

とはいえ、健康の為にも筋トレといった運動をしておいた方が良いのは間違いありません!

具合的に、運動が僕らにどのような良いことがあるのかを改めておさらいしていきましょう。
ちゃんとメリットを理解すると、より実感しやすいかと思います。

ちなみに、運動だけでは痩せられないのは、数々の研究で実証されています…。

 

 

 

アンチエイジング

 

言わずもがなの効果です。
基本的に、何も考えずに運動をしていても、この恩恵は受けられます(言い過ぎています笑)。

適度な運動は早期死亡のリスクを下げ、見た目も若返ることはわかっています。
2011年に台湾でおこなわれた大規模な調査では、1996~2008年の間に集計された41万人の健康データを統計処理したところ、1日に15分のウォーキングをしただけでも心疾患や糖尿病などのリスクが大幅に低下することがわかりました。

 

たった15分の運動だけでも、僕らは若返ることができます。

様々なアンチエイジングの商品がありますが、正確なアンチエイジング効果があるのが筋トレを含めた運動だと言えます。

 

 

 

メンタルの改善・頭が良くなる

 

運動は不安やうつ病にも効果があることがわかっています。
心療内科にかかって薬を処方してもらうのも良いのかもしれませんが、運動で解消できるのなら、まずは運動から取り組んだ方がいろいろと得です!

有名どころでは、1991年に出たメタ分析です。
100以上のデータを分析して、1日20分の早歩きで不安やうつが大きく改善したことがわかりました。

 

頭が良くなるという研究は、2014年にオランダの研究者がおこなったメタ分析が有名です。

過去に出た19件の論文から、運動と脳に関するデータを精査したところ、1日10分程度の軽い運動でも、脳の「実行機能」が大幅に上がることがわかりました。
実行機能とは、脳が決断を下すときに使う能力のことで、仕事などで重要な選択をするときやお昼ご飯をどうするかを決めるときでも活躍します。

運動をすることで、日常生活や仕事などの作業効率が飛躍的に上がります。

 

 

 

睡眠の質が上がる

 

仕事のパフォーマンスにしろ美容にしろ何にしても、睡眠は大事なこと…。
筋トレ含め、運動をすることで睡眠の質が上がることが数々の研究でわかっています。

特に筋トレに関しての研究で有名なのが、2017年に出たマクマスター大学のレビュー論文です。
このレビュー論文の結論が「筋トレは、睡眠の量は増やさないが睡眠の質を高める」としています。

睡眠時間に関しては、各々によってバラバラ…。

的確な時間を計測するにはちょっと時間がかかるものですが、睡眠の質を高めるなら筋トレをすれば手軽に得られます。筋トレをして、ぐっすり眠れた感を手に入れていきましょう!!

 

 

 

筋トレを続けるメンタルテクニック

 

筋トレが続けにくいのは正常のことだが、健康のためにも筋トレはしていった方が良い…。
では、どうやって筋トレを続けていけばいいのか?…というわけですね。
以前にも「計画倒れしない方法」というものを書いたのでそちらも参考にしてほしいのですが、今回ご紹介する方法も筋トレには有効です。

この方法は、筋トレ以外にも、仕事やダイエットにも応用が可能です。

計画の立て方として、上手に取り入れていきましょう!!

 

ヒトの意志力には限界があり、これは個人差もありますので途中で挫折してしまう人がいても仕方のない部分でもあります。ですので、『意志力を温存する』という方法が筋トレには必要になってきます。

意志力は有限のリソースで、意志力がなくなってしまうことを「自我消耗」といいます。
この状態になると、ほんのささいな誘惑にも簡単に負けてしまいます。

 

意志力が削がれてしまう主な要因が以下の3つ…。

 

  1. 自分の感情を抑え込む
  2. 自分の欲望を抑制する
  3. 何かの選択を迫られる

 

1.についてですが、たとえば悲しい場面に遭遇したときに無理に悲しまないようにポーカーフェイスになるといったことです。素直に自分が湧き出た感情を出さないようにしようと、意志力を使って抑え込むということです。

2.についてですが、たとえば目の前にあるお菓子を食べないという選択をするといったことです。こちらは、比較的想像しやすいことかと思いますが、あらゆる欲望を意志力を使って抑え込むということです。

3.についてですが、たとえば仕事なので重要な選択をするといったことです。これは容易に想像しやすいことですが、今日の服のコーディネートを考えるといった日常のささいなことでも意志力は消耗します。

 

以上のことから、意志力を温存する際に有効な方法は以下にまとめられます。

 

  1. 仕事などによる感情のプレッシャーが比較的少ない日に筋トレをする
  2. 頭を使う必要のない完全オフの日に筋トレをする
  3. 誘惑が起きそうな場面は極力避ける
  4. 意志力を使う優先順位を決めて不要なものは簡略化する
  5. 複数の意志力の負担が大きい目標の同時進行は避ける

 

 

 

 

人間の性質上、筋トレを続けること自体が難しいものです。

個人差もありますし、習慣化するまでの道のりもまた厳しいものです。
習慣化すれば比較的スムーズにこなせますので、そこはメンタルテクニックをつかって乗り越えましょう!!

 

意志力の温存については、筋肉重視なのかダイエット重視なのかによって変わってきますね。

筋肉重視なら負荷の重量を辿っていく、ダイエット重視なら体重を辿っていくみたいな感じですかね(^◇^)
あとは体脂肪率やら筋肉量やらシルエットやらが関わってきますが、意志力的にもメンタル的にも、どちらか少数に絞ることが継続する秘訣です☆

 

 

【参考文献】

[Adherence to physical activity in an unsupervised setting: Explanatory variables for high attrition rates among fitness center members.]

[Endurance running and the evolution of Homo]

[Minimum Amount of Physical Activity for Reduced Mortality and Extended Life Expectancy: a Prospective Cohort Study]

[A meta-analysis on the anxiety-reducing effects of acute and chronic exercise. Outcomes and mechanisms.]

[Physical exercise and executive functions in preadolescent children, adolescents and young adults: a meta-analysis.]

[The effect of resistance exercise on sleep: A systematic review of randomized controlled trials.]

[The Strength Model of Self-Control]

[Ego depletion and the strength model of self-control: a meta-analysis.]

 

 

 

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