前回が男女の関係をテーマに書きましたので、今回もそのネタでいこうかと思います。
ある種、永遠のテーマみたいなもので、男女ともに恋愛を上手に継続していくことは難しいです。
だからこそ、学問として研究がおこなわれているというものです。
どうせなら、知識人が熱心に研究してくださった情報にあやかるのが良いでしょうな!
今回は、『異性と良好な関係を築く方法』というテーマにお話を進めていきます。
1100もの研究を基に導き出した結論ですので、参考にするには良いものかと思います。
恋愛の研究がこれほどに多いのが驚きですが、やはり、この手のことの知的好奇心はお持ちなのでしょうね(笑)。
独自の理論を用いるのも良いですが、科学的に有効な異性と良好な関係を築く方法も実践していきましょう!!
≪Contents≫
異性と良い関係を持続させる14の方法
参考にするのは2017年に出た、イリノイ大学のレビュー論文で、ブライアン・オゴロスキ博士が過去に出た恋愛研究を調査したものです。
オゴロスキ博士が1950年から1100の研究を調査し、恋愛関係を良い状態で持続させるために必要な要素を導き出しました。
オゴロスキ博士が言うには、
人間関係の科学は、これまで多くの時間を「別れ」や「浮気」のようなネガティブな側面に割いてきた。その代わりに私は、人間関係の良い面を理解することに時間を使うことにした。
過去のデータでは、破局や浮気といったネガティブなものが多いものです。
なので、博士はむしろポジティブなことに焦点を当ててくれたということです。
以下の14の方法が、オゴロスキ博士が導き出した恋愛関係を良い状態で持続させるために必要な方法です。
思いこみ
良好な恋愛関係にあるカップルは、思い込みの世界にいます。
大体のカップルは、実際にそうでなくてもパートナーを美女・ハンサムで知的だと思い込んでいますし、なにより自分たちの関係を特別なものだと思ってしまっている傾向にあります。
これは心理学的に「優越の錯覚」(自分は平均より優れていると思い込むバイアス)というものですが、兎にも角にも良好な恋愛関係には思い込みが必要だそうです。ちなみに、この思い込みから目を覚まし始まったら、破局の前兆とのことです…。
ポジティブ解釈
もしパートナーが何か失敗や間違いなどをしても、できるだけポジティブに解釈してあげることが大切です。
たとえパートナーが怒ったとしても、「短気」と捉えるのではなく、「どこかでストレスを抱えたのかな?」と解釈すると良いということです。いわば、リアプレイザル(再評価)をすることが大切というわけですね。
博士が言うには「もしパートナーに過ちがあっても、それを正当化する理由はいくらでも思いつけるはずだ」とのこと…。
これができなくなってくると、関係が崩れ始めそうです。
衝突の直接解決
2人のあいだで問題が起きた場合、どちらかが遠慮したり我慢したりせず、つねに意識的な解消を目指すことが大切です。
そうすることで、よい対策が見つかるかもしれませんし、良いアイデアが見つからないかもしれません。
たとえ、どちらかが妥協しても大丈夫です。とにかく2人の目に見える形で解決策を考えたという事実を作ることが目的です。
ほどほどに許す
多くの研究では、恋愛以外の人間関係でも、良好な関係を持続させるには「許し」が必要であると証明しています。
ただし、オゴロスキ博士が言うには「もしつねに許しを与えていれば、いずれ効果は限界点に達し、逆に相手に利用されるようになる。これはメンタルヘルスを損なうもとだ」とのことです。
人間は環境に適応する生き物ですので、いつも許していると、その許しにも適応してしまいます。
なので、4回に1回程度で許すというのが良さそうです。
もちろん、内容によって緩急をつける必要があるのは言うまでもないのですが…。
犠牲
恋愛関係の破局を防ぐためにも、ときとして興味や欲望といったものの自己犠牲は必要とされています。
多くのデータによると、こういった場面で自己犠牲の精神の真価を発揮できるかが分かれ目だと実証しています。
もちろんですが、これも度が越えればメンタルヘルスを損ねてしまいます。
こちらも、パートナーと話し合って折り合いが必要かもしれません。
相互補助
学問の世界における「円滑化」と呼ばれるものです。
これは、パートナーが計画を立てるのを助けたり、お互いの役割分担をときには手伝ったり、一緒に決めた目標を達成すること意味しています。
ストレス低減
大体のカップルが破局するときは、仕事のトラブルや家計の問題が引き金になる傾向があります。
ここでお互いのストレスを低減させる方向に働きかけられるかがカギになります。
たとえば、相手がとりみだしているのに「落ちつけよ!」というのは火に油を注ぎます。
こういったときに、パートナーが優しさをもって包み込めるかが良好な恋愛関係を継続できるかが決まります。
チーム化
長続きするカップルほど、自分たちを個人ではなくチームとしてとらえる傾向にあります。
これにより、日常的な選択が「パートナーと自分のため」という軸をベースに行われ、結果として2人の関係が長続きすることになる。たとえるなら、主語が「I」ではなく「WE」になっていることが大切です。
たまにする親切
自分のパートナーに対して、予定のない親切をランダムでおこなうことです。
いきなりプレゼントをあげる・自分の番じゃないのに家事を手伝うといったことです。
たまにやってあげる親切が、恋愛関係を良好にします。
たまに許すと同じようなものです。
人間には適応がありますので、いつも親切にすると「親切が当たり前」になって感謝の気持ちがなくなります。
目に見える形で感謝する
胸の内で感謝するだけでなく、キチンと目に見える形で感謝を伝えることが恋愛関係が強くなります。
兎にも角にも、パートナーが自分の感謝の気持ちを認識することが大切です。
祈り
いくつかの研究により、パートナーの幸せを祈ることで関係性が長続きすることがわかっています。
このパートナーのために祈るという行動が、マインドフルネス瞑想のように働きます。
そうすることによって、2人の関係性に集中できるようになるとのことです。
客観視
日々の会話のなかで、定期的に
- 自分たちの関係がこれからどうなっていくか?
- いま何か問題点はあるか?
- いま自分たちはどのような関係性を築いているか?
etc.
といった議題について話し合い、2人の関係性を客観的に見つめることが、さらに良好な恋愛関係を築くことになります。
ユーモア
恋愛以外の人間関係にも言えますが、ユーモアは強固な関係性を築くために必要です。
ただし、オゴロスキ博士が言うには「大事なのは、あなたがいかに面白い人間かどうかではない。いかにユーモアを使って2人のストレスや緊張をやわらげられるかだ」とのことです。
辛いことを笑い飛ばしたり、何気ない日常に面白さを見つけたりすることが大切です。
同一行動
簡単に言うと、楽しいことを2人で体験することが大切だということです。
この効果は数多くのデータに実証されていて、科学では当然のこととされています。
良好な恋愛関係を持続するさせるには、オゴロスキ博士によると
「パートナーと一緒に余暇を楽しむとコミュニーケーションが増え、互いの役割がはっきりし、満足度が高まる」
とのことです。
コミュニケーション以外にも、2人の関係性のなかでのポジションを決めることが大切だそうです。
何となくですが、パートナーとどういうポジションになっているかって、わかる気がします☆
【参考文献】
[Relationship Maintenance: A Review of Research on Romantic Relationships]