サツマイモは、いわば最強の炭水化物として君臨しているといっても過言ではありません。
甘くて、美容に良くて、ダイエットに良くて…。
これだけ有能すぎると、もうアンブロシア(ギリシャ神話に出てくる不老不死になれる食料)といっても差し支えないでしょう。
さすがに毎日は飽きますが、パクパク食べてしまいますなぁ~~。
ところで、皆さんはサツマイモの『皮』はどうされますか??
サツマイモ含め、野菜の皮というものは、ものすごく栄養を含んでいるため、捨てるのはもったいないと言われています。個人的に、サツマイモに関しては、面倒ということもあって丸ごと食べています。サツマイモの皮もおいしいと感じてしまっている舌なので、皮を捨てるという選択肢は存在していません(笑)。
今回は、そんなサツマイモの皮について解説していきます。
サツマイモの『皮』の能力
紹介するのは2019年に出た、30匹のオスのラットを用いた実験です。
ラット実験ではありますが、サツマイモの効能から察するに、皮にも有効性があるとは思います。
この実験の目的としては、廃棄される果物や野菜の皮の可能性を広げるところにあります。
現に、数々の研究によって、ザクロの皮やレモンの皮、緑のクルミの殻などといったものを、天然の抗菌薬として使用できることが報告されています。そこで、サツマイモの皮にも、そのような可能性を調べるために、ラットたちにご協力を願ったというわけです。
方法としては、1~2%のサツマイモの皮を添加した発酵牛乳を用いて、高脂肪食を与えられたラットの血液の状態をチェックしました。
6週間の実験期間を経て、以下のことがわかりました。
- 血清トランスアミナーゼ(ALTおよびAST)の活性が大幅に低下(肝機能が改善した)
- 総コレステロール、LDL(いわゆる悪玉コレステロール)、タンパク質およびトリグリセリドの有意な減少
- HDL(いわゆる善玉コレステロール)濃度の有意な増加
サツマイモにはフラボノイド、ポリフェノールといったファイトケミカルが含まれているのですが、皮にも当然含まれています。これが、天然の強力な酸化防止剤として、体内で活躍してくれています。
研究者も、以下のように結論付けています。
サツマイモの皮は抗酸化物質が豊富であり、高コレステロール血症の治療、アテローム性動脈硬化のリスクの低減、肝機能の改善のための機能性食品として推奨できる。
また、2016年に出た実験では、乳ガンや結腸ガン、肺ガン、卵巣ガン、頭頚部ガンの予防になるという報告があります。
こちらも、サツマイモの皮に含まれる抗酸化作用による恩恵ということが示唆されています。
廃棄物として処理するには惜しいという評価をしています。
なので、サツマイモは基本的に丸かじりが良いと思っています。
これだけの能力を持っているのなら、無下に捨てるのは失礼ですね!
抗酸化作用があるのなら、それはアンチエイジングになるということです。自分の若さを保つにも、サツマイモには感謝するしかないでしょう。
さて…。
食べて、食べて、食べまくりましょう!
【参考文献】
[Protective Effect of Sweet Potato Peel against Oxidative Stress in Hyperlipidemic Albino Rats]