「自分は若い!」
こういった思い込みの力というものは、実は結構なほど強力です。
実際に思い込むことで、僕らは様々な恩恵をうけることができることは、数々の研究によって実証されています。若づくりというと失礼なのですが、事実として効果が出ているのだから侮ってはいけません。
せっかくなのだから、思い込みの力を利用していきましょう!
今回は「自分は若い!」と思い込むことで得られるメリットを、3つご紹介していきます。
実際の実験データを元に解説していきますので、ある程度の保証がついております。1つ1つのデータの質がほどほどでも、思い込みの力による良い効果が多く報告されています。
実践するに値する暗示ですので、どうぞお試しください☆
≪Contents≫
『若い』という想いが自分を本当に若くする
2010年に出たハーバード大学の論文によると、見た目の若さと老化リスクの関係について調べた統計調査によって、以下のような大まかな傾向が見られたです。
- 若く見えるようにヘアメイクをした女性の被験者は、血圧が下がってリラックス状態に変化した。その後、彼女たちの顔写真を撮り、髪の部分だけを切り取って第三者に採点してもらっところ、以前よりも「見た目が若くなった」との評価を受けた。
- ファッションによって若さを演出できない職業(ユニフォームが決まっている仕事など)についている女性は、服装の規則がない職業についている女性にくらべて罹患率が高かった。
- AGAの男性は、AGAではない男性にくらべて老化の兆候が早くに現れ、前立腺がんや心臓病にかかるリスクが高かった。研究者は、AGAによってメンタルが病み、老化が加速するのではないかと推測している。
- 早期出産した女性は、遅い時期に出産した女性にくらべて寿命が短い傾向があった。これに対して研究者は、遅い時期に出産をすると、年齢を重ねてもも若い子どもたちに囲まれるため、気持ちが若いままでいられるでないかと推測している。
もちろん、因果関係が明確ではないものではありますが、気持ちを若く持つのは手軽にできます。
自分が若いと感じていると本当に若くなるのなら、やっておいて損はないでしょう!
『若い』という想いが自分を病気から守ってくれる
続いては、2016年に出たモンペリエ大学の研究からご紹介していきます。
これは1995~2013年の調査期間で、対象者の年齢24~102歳のおよそ10,000人分の健康データを統計処理したものです。
結果を簡潔にまとめますと、『実年齢よりも自分が若いと感じられるほど、その後2〜10年の期間の入院リスクが10〜25%下がった』ということがわかりました。
その他、以下のような兆候があったそうです。
- メンタルが健康である傾向が強い
- 日常的な活動量が多い
- 脳の機能が高い
- 慢性症状の発症率が低い
研究者の結論は以下のとおりです。
この研究は、主観的な若さによって、病気を発症するであろうと予測できるという一貫した証拠として提供できます。
主観的な年齢査定が、入院リスクが高いであろう個人を特定するのに役に立つ。
この研究の質的に『自分が若いと感じているから健康的なのか、健康的だから自分が若いと感じている』かは定かではありません。しかし、前述のような報告も合わせていくと、効果を期待するには十分かと思います。
『若い』という想いが自分を仕事のデキる人物にする
今回、最後に紹介するのは、コンスタンツ大学などの調査によるものです。
この調査は、107の会社から15,164人分のデータを集めた横断研究で、対象者全員に「実際の年齢と比べて、何歳だと感じますか?」などといった質問をおこなっていったうえで、その上司や同僚などから仕事の評価を集めて比較していきました。
その結果、大まかな傾向が以下の2つです。
- 「自分は実年齢よりも若い」と感じている従業員(およそ実年齢から-8歳)は、会社の目標を達成する確率が高かった(r=-.31)
- 「自分は実年齢よりも若い」と感じている従業員が多い会社は、全体的に業績が良い傾向にあった(r=.27)
横断研究なのでデータの質としては高くはなく、因果関係がハッキリしていません。相関関係もまずまずなので何とも言えないのですが、上記と合わせていくと『実年齢よりも若いと感じていると仕事がデキる』という結論になるのもアリかと思います。
メンタル的にも健康で活動量も多く、脳の機能も低下していなければ、おそらく業績が上がるでしょうからね!
以上が、自分が若いと思い込むことで得られる3つのメリットです。
データの質的には強力ではないのですが、思い込むこと自体は損はないですのでやってみる価値は十分でしょう。
もちろん無理はいけませんが、気持ちを若く保つことはメンタルに良いですし、脳にも良い。アクティブになれますのでオススメです。
まあ、自分の年齢を振り返るのはほどほどに、あまり気にしないで生きていくのが良いでしょうな~~☆
【参考文献】
[The Influence of Age-Related Cues on Health and Longevity]
[Feeling older and risk of hospitalization: Evidence from three longitudinal cohorts.]