日照時間が長くなりますし、日焼け対策はしっかりしておかないと…。
美肌であり続けるには、光老化対策として日焼け止めは必須です。
だけど気になるのは、その日焼け止めに入っている化学物質です。なんでも、その化学物質が体内に入り込み、血液中に吸収されるとか…。
こういった話はやっぱり怖いもので、今回は『日焼け止めの化学物質』について調べていきます。
日焼け止めの化学物質について
2019年、FDA(アメリカ食品医薬品局)が発表した実験によると、『日焼け止めに含まれれる化学物質(主にオキシベンゾン)が血液に流れ込んでることがわかった』と結論を出しています。
正直なところ、サンプル数が6名と少なく、およそ2日間で市販の日焼け止めを一本使いきる使用量なのでアテにならないと思っています。
確かに、化学物質が血液内に入り込んでいる事実というものがあります。
これを聞くと、使うのをためらいたくなる気持ちがあるのは、わからなくもありません。とはいえ、光老化対策や紫外線による悪影響も怖いのもあります。
実のところ、化学物質が体内に入り込んでいるというデータは、過去に結構あったりします。
ですが、その毒性についての健康被害の報告がなく、特に問題ないと思っています。
- 1997年の実験で、化学物質であるオキシベンゾンのかなりの量が吸収されていることがわかった。しかし、オキシベンゾンは動物実験では急性毒性が低く、慢性毒性とヒトへの局所適用後についても明確ではない。
- 2004年の実験で、日焼け止めの化学物質が吸収されていること自体は確認されていることがわかった。しかし、少なくとも性ホルモンに関して言えば、特に影響を与えるレベルには至っていない。
- 2015年の実験で、一般的な日焼け止め成分であるベンゾフェノン-3(BP-3)が、あらゆる年齢・性別・人種で吸収されていることがわかった。しかし、検出量は比較的微量だった。
なにより、日焼けによる悪影響の方が大きく、仮に日焼け止めの化学物質が血中に入り込んだとしても日焼け対策をした方がメリットが多いです。
FDAも「皮膚癌は依然として米国で最も一般的に診断されている癌です。SPF値が15以上の広域スペクトルの日焼け止めは、皮膚がんを予防し、日焼けやその他の紫外線による損傷から肌を保護するための重要な要素です。」とコメントしており、被害が確認されていない日焼け止めの化学物質よりも、日焼けや紫外線の方がよっぽど怖いとしています。
化学物質が安全だと確定していませんが、日焼け止めは基本的に使っていった方が良さそうです。
基本的に、FDAの実験のような非常識な使い方をすることはないので、気にする必要はありません。
今のところ、日焼け止めの化学物質による健康被害は報告されていません。
それに、日焼けによるダメージの方がかなり大きいので、日焼け止めの使用は無難でしょう。
それでも怖い場合、日傘や日焼け対策マスク、日中の外出を避けるといった工夫をして乗り切っていくとよろしいかと…。
【参考文献】
[Effect of Sunscreen Application Under Maximal Use Conditions on Plasma Concentration of Sunscreen Active IngredientsA Randomized Clinical Trial]
[Systemic absorption of sunscreen after topical application]
[Systemic Absorption of the Sunscreens Benzophenone-3, Octyl-Methoxycinnamate, and 3-(4-Methyl-Benzylidene) Camphor After Whole-Body Topical Application and Reproductive Hormone Levels in Humans]
[Self-reported sunscreen use and urinary benzophenone-3 concentrations in the United States: NHANES 2003–2006 and 2009–2012]
[Shedding New Light on Sunscreen Absorption]