単関節の筋トレと多関節の筋トレ、はたして、どちらが筋トレとして効果が高いのか…。
単関節の筋トレとは、一度の動作で1つの関節のみを使う筋トレのことで、たとえばダンベルカールがそれにあたります。対して多関節の筋トレとは、一度の動作で2つ以上の関節を使う筋トレのことで、たとえばプッシュアップがそれにあたります。
僕は基本的に多関節トレしかしないのですが、皆さんはどうでしょう?
今回は、単関節トレと多関節トレを比較して『どちらが効果的なのか?』について解説していきます。
単関節トレなら1つの筋肉を集中して鍛えられるし、多関節トレなら一度にたくさんの筋肉を鍛えられるので甲乙つけにくいものです。それを科学的に分析していって、結局のところ、どちらが優秀なのかハッキリさせようという感じです。
今後の筋トレの参考になると思いますので、どうぞよろしくっ!
単関節トレと多関節トレの影響について
イタリア・バドバ大学などの実験で、筋トレ歴のない32名の男性アマチュアフットボーラーを対象に、被験者全員に週3回の筋トレをするようにお願いをしてもらいました。
具体的な実験内容は以下の2グループに分かれてトレーニングをしてもらいます。
- 単関節トレグループ:ダンベルフライ、チェストマシン、バイセップカール、レッグカールなど
- 多関節トレグループ:ベンチプレス、デッドリフト、スクワットなど
そのうえで、
- それぞれのメニューは15回3セット
- どちらのグループとも同じ筋肉に刺激が行くように設定
- トータルのボリュームが同じになるように調整
実験後の変化はDXAで体型を分析し、さらに最大酸素摂取量も調べて心肺機能の向上もチェックしていきました。
その結果、どちらもキチンと効果が出ていたのですが、すべての項目において多関節トレの方が優勢でした!
詳細は以下のとおりです。
- 体脂肪の減少が多い(p=0.09)
- 筋肉が大きく増加していた(p=0.08)
- 最大酸素摂取量の向上が高い(p<0.05)
- 胸部と下肢の筋力が大きく増加していた(p<0.05)
以上から、この研究のデータを参考にした場合、基本的に多関節トレを軸にメニューを組むのが効率的と言えます。
とはいえ、疲労度や筋肉を集中的に鍛えることを考えると、単関節トレも多少は組んでもいいのかもしれません。
あくまで僕のポリシーですが、単関節みたいに一か所を集中して鍛えるということはしないのですよ。
なんだか、バランスが悪くなる気がして…。
どうしてもスポーツのパフォーマンスを中心に考えますので、集中して鍛えることで、かえってパフォーマンスが落ちるならやらないでおこうっていう感じです。
もともとの人間のバランスを崩すことはしたくないので、筋トレは全体のバランスを見て調整している次第です。
みなさんは、いかがでしょうか???
【参考文献】