なにか新しいことを習いたい・スキルを身に付けたいと思うと、どうしても練習が必要です。
それがすべてではないものの、どうしても欠かせないことではあります。
とはいえ、最近の話では『練習で学習した情報は脳を休ませることで身に付く!』とのこと…。
今回は、その件について取り上げていきます。
がむしゃらに練習ばかりではダメなのかも???
短時間の休憩が脳を活性化させる
2019年のアメリカ国立衛生研究所の実験で、27名の健康な男女を対象に、以下のようなタスクをおこなってもらいました。
- 利き手とは反対の手で10秒間のタイピングトレーニングをおこなう
- 10秒間の休憩をおこなう
- このステップを35セットくり返しおこなう
そのうえで、タイピング中の被験者の脳をスキャンしてみたところ、新たなスキルのトレーニング中よりも、休憩中にスキルを学習していることがわかりました!
なんでも、タスクのトレーニング中よりも、休憩中の方が脳が活性化されていたとのことです。
研究者によると、『被験者の脳波は、タイピング中よりも休憩中により変化していた。』そうで、休憩中のほうが記憶の強化に関する脳の活動パターンが多く見られたそうです。これについて研究者は『この結果は、新たなスキルの学習にあたり、最適な休憩タイミングとインターバルの配置が重要であることを示している。当然ではあるが、この結果がその他の学習にも適用できるかどうかは定かではない。』と締めています。
今回の研究は運動系の学習なので、数学や言語などでは効果があるかは不明なようです。
研究者の結論は、「練習こそが新しいスキルを身に付ける方法と皆が思っているが、今回の実験でわかったことは、すばやくこまめな休憩が練習と同様に重要である」ということ。
実際に練習だけでは一流になれないことがわかっていますので、スキルを身に付けるには、こうした工夫が大事なのですなぁ。
一流やいわゆる天才は、こういったことが自然とできているのではないのでしょうか?
むやみやたらに練習ばかりせず、学習のためにも休憩した方が良いでしょうね。
もちろん、研究者が言うようにすべてに適用できるかどうかはわかりませんが、無茶はしない方が良さげです。
【参考文献】