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可動域いっぱいまで動かす筋トレは効果があるのか?

健康のためでもありますが、パフォーマンス向上のために筋トレはある程度おこなっている僕であります。

よく筋トレで議論されているのが、関節の可動域の中間まで動かす「パーシャルレンジ」と可動域いっぱいまで動かす「フルレンジ」の効果です。
パーシャルレンジの利点としては、フルレンジと比べてケガのリスクが低いところがあります。高負荷の筋トレで、どうしてもケガのリスクを考えるなら、パーシャルレンジでの筋トレを選択するのもアリです。

では、フルレンジは??
今回は2020年のシステマティックレビューを基に、フルレンジの効果について追求していきます!

 

 

基本的には筋トレは『フルレンジ』が優秀

 

過去のデータでは、やっぱりフルレンジの方が効果が高いことがわかっています。
単純な考え方でも、可動域いっぱいまで動かせは運動量が多くなりますので、当然といえば当然なのですが…。

そんな中、過去のフルレンジの筋トレ研究から質の高い6件を選んで135名分のデータをまとめた最近のシステマティックレビューがあります。
この研究の詳細は、以下のとおりとなっております。

 

  1. MRIなどを用いて筋肉への影響を精査している
  2. 最低6週間のトレーニングを継続している
  3. 健康な成人が被験者となっている

 

その結果、

 

  1. 6件のうち5件がトレーニング歴がない
  2. 6件のうち4件が下半身のトレーニングで、2件が上半身のトレーニング
  3. 平均研究期間が10.5週
  4. 被験者の性別は、男性127名で女性8名

 

各研究をまとめあげ、最終的にどのような傾向がみられたかというと…、

 

  1. ダンベルカールの効果については、フルレンジのほうが筋肉が増大していた(+9.52% vs +7.37%)
  2. スクワットの効果についても、フルレンジのほうが増大していた(+2.0 ± 0.8% vs +1.5 ± 0.9%)
  3. その他、下半身のトレーニングはフルレンジのほうが優勢である(+33.80% vs +19%)
  4. トライセプスエクステンションだけは、フルレンジのほうがの劣勢だった(+28.2 ± 10.9% vs +48.7 ± 14.5%)

 

一部の例外があるものの、基本的にはフルレンジで筋トレをした方が効果的なのは間違いない様子。
筋肉は伸張した状態にある時に張力が高くなるので、その影響で筋肉の増加につながるシグナルが増幅されます。

このシステマティックレビューを、研究者たちは以下のようにまとめています。

 

  • おそらく下半身の筋肉のほうがフルレンジに反応しやすいと思われ、スクワットやニーエクステンションなどは足を目いっぱい伸ばすと良い
  • その一方、上半身はまだわからなく、推測が難しい状態である
  • 筋肉の可動域には個人差があるため、無理のない範囲でおこなう
  • 体幹については、データ不足のため不明である

 

フルレンジの筋トレは効果があるものの、まだまだハッキリしていない部分があるようです。
ですが、新たな研究で反対意見が出てこない限りは、基本的にフルレンジで筋トレをすれば効果が高いでしょう!

 

 

 

 

ケガを気にするなら別ですが、あれこれ考えずにフルレンジで筋トレしていった方が良さそうです。

しっかり効果を挙げるなら、可動域いっぱいまで動かせるギリギリの負荷を狙うのがベストでしょうね。
やってる感もありますし、短期間で成果を出すならフルレンジしかあるまいて…。

けっこうキツいのですが、それがステキなボディのためです☆

 

 

【参考文献】

[Effects of range of motion on muscle development during resistance training interventions: A systematic review]

 

 

 

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