「何も考えていないときに、なんか良いアイディアが出てきたんだよね~~」
「お風呂でリラックスしているときに、面白いアイディアが思いつきました!」
みたいな話は、良く聞きますね!
ときの武将も、トイレでこもっては妙案を練り上げていたのは有名です。
実は、そういったことを調査してくれている論文がありますので、今回はそれをご紹介していきます。
仕事や芸術で、他にはないアイディアで一歩抜きんでたい!…という方は、どうぞ参考に♪
リラックス時にアイディアが浮かび上がる現象について
これは2019年に出たカリフォルニア大学の研究で、45名の物理学者と53名の脚本家、小説家、ジャーナリストなどのライターを対象に実験をおこなったものです。
具体的な実験内容ですが、
- 不規則な時間帯に、被験者に毎日メールを送信し、その際「何か自分の職業に関する良いアイディアが浮かび上がりましたが?」と質問する
- 被験者は、その際に思いついたアイディアの内容や場所、行動などを記録してもらう
といった作業を2週間ほど継続。
そうしていって、人間はどんなときに、いままでなかったようなことを思いつくのか?…というのをチェックしていったというわけです。
特に研究チームが気になっていることは、
- アイディアが浮かび上がった時、そのタイミングが「解決したい問題に取り組んでいたのか?」それとも「問題に関連していることに取り組んでいたのか?」はたまた「まったく関係のないことをしていたのか?」
- そのアイディアに対して、いわゆる”アハ体験”をしたのか?
- そのアイディアは、「創造性」と「重要性」が高いものなのか?
という点です。
仕事や芸術などのアイディアを練っていない、「ボーっとしているときにアイディアが浮かび上がった!」問題が、どこまで本当なのかを突き詰めていったのです。
その結果なのですが、
- クリエイティブなアイデアの20%は、仕事とは関係ないことに従事した際に生まれた
- いわゆる”アハ体験”は、仕事とは無関係のことをしている最中に感じられやすい
とのこと…。
やっぱり、トイレにこもっているときに妙案が浮かび上がるのは、事実のようですね。しかも、そのアイディアというものは、より難解である問題から抜け出すきっかけになるような場合が多い様子!
とはいえ、この実験では『仕事中に生まれたアイディアと、仕事とは無関係の状況で生まれたアイディアでは、「創造性」と「重要性」に関して有意差はなかった』としています。
関係のないことをしているときに生まれたアイディアは、いわば「乗り越えるべき壁」を突破するには役立つそうな。だけど、客観的に見れば、クリエイティブ度や仕事や芸術などへの貢献度が高いというわけではないみたいです。
あくまでも、ブレイクスルーのきっかけが「仕事や芸術などに取り組んでいないときに生まれたアイディアだった」ということです。
一応、注意点としては、この実験が「自己申告ベースである」ということ。
被験者が、誰の監視を受けていない状況での報告なので、その報告の真偽がわかりません。
なので、
- 仕事や芸術などに行き詰ったら、とりあえず保留しよう!
- それ以外なら、普通にアイディアを練れば良いんじゃない?
くらいにしておくと、もしかすると物事がスムーズに進むかもしれません!
あまりムチャをせず、いい塩梅で進行していきましょう☆
【参考文献】