「このサプリはダイエットに効く!」
なんて言う常套句は昔からあるのですが、ことカフェインに関してはエビデンスが出ています。
たとえば2018年に出た論文では、18〜50歳の男女50名を対象にした実験では「1mg/kgのカフェインを飲んだ場合、カフェインを飲まない場合よりも摂取カロリーが減った (650.4 ± 52.2 kcal vs. 721.2 ± 63.2kcal)」という結果が出ています。主観的な空腹感に関してカフェインの有無で大差がなかったけど、実際に摂取カロリーに明確な差が出ているのです。
ちなみに、飲み過ぎ(3mg/kg のカフェイン)の場合は、カフェインを飲まない場合とほとんどカロリー摂取量が変わらないようです(714.7 ± 79.0 kcal vs. 721.2 ± 63.2kcal )
それでもって、メタ分析による『カフェインのダイエット効果』についての論文が出ていますので、今のところの結論を解説していきます。
どうぞ、参考に♪
カフェインによるダイエット効果
これはシラズ大学などがおこなった調査で、「カフェインと減量」についての先行研究から質の高い13件を選抜して分析していったものです。
このメタ分析では、
- BMI:6件
- 体脂肪:11件
- 体重:13件
が主な内容でして、被験者の総数は606名、実験期間は平均12週間(4~36週間)となっております。
以上のもと、1日平均360mg(60〜720mg)のカフェインを服用するとどうなるのかをチェックしていきました。
結果ですが、この内容でメタ回帰分析をしたところ、カフェインは有意に体重、BMI、体脂肪の数値を減らし、その効果は、飲むほどにダイエット効果は高まることがわかったそうです!
詳細ですが、カフェインが1mg増加するごとに
- BMIの17%減少と相関
- 体脂肪率の28%減少と相関
- 体重の22%減少と相関
カフェインのダイエット効果ですが、
- 服用の期間
- 性別
- カロリー摂取量
とは一切関係なく確認されたとのこと。
男女関係なく効果が発揮され、その値も結構大きいのは嬉しいところ…。
カフェインと言えばコーヒーですが、オートファジー起動に役立ちますし、便秘解消のマストアイテムなんで魅力的ですよね~~。。。
良いことだらけなように見えますが、このメタ分析には注意点があります。
選抜したデータの大半がカフェイン以外の物質も使用されていまして、具体的にはエフェドリンを併用してるケースが多いです。
その影響を考慮しないといけないので、カフェインだけの効果なのか?…という判断が難しいのです。エフェドリンとは、かつてアメリカのダイエットサプリなどに使用された成分で、これは後になって副作用が大きいことがわかっています。なので、現在では販売が規制されています。
カフェインのみの実験に焦点を当てたデータを見ると、ダイエット効果は大げさなものではありません。
具体的な数値はわからないものの、この研究結果によって「カフェインは飲むほどにドンドン痩せていく!」とは断言できません。
とはいうものの、冒頭で話したとおり摂取カロリーが減りますし、カフェインによってエネルギー消費量が高まるのは間違いありません(およそ服用から3時間で2〜3%ほど上昇)。
1日当たり150kcalほどカロリーが余分に消費されますので、運動と組み合わせると効率が良いかと思いますね。
摂取カロリーも100kcalほど抑えられますので、あくまでもダイエットのサポートという立ち位置なら十分な代物と言えますね☆
【参考文献】
[Caffeine Transiently Affects Food Intake at Breakfast]
[The effects of caffeine intake on weight loss: a systematic review and dos-response meta-analysis of randomized controlled trials]