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実際のところ、ゆっくりな動作の筋トレは役に立つのか?

筋トレの常識は、日々変化を遂げています。
過去にもブログで取り上げているので、そのあたりも参考にしていただきたいのですが、今回は『ゆっくり動作の筋トレは役に立つのか?』について解説していきます。

僕個人としては、スポーツや武道に役立つ瞬発的な動作の方が良いので気にしていません。
とはいえ、「筋肉を育てるにはスローが一番だ!」という風潮が以前からあったので、真相を伝えていった方がいいのかと…。

 

 

ゆっくりとしたテンポの筋力トレーニングの効果の真相

 

ゆっくりとしたテンポによる筋トレの効果については、2015年のメタ分析によって結論が出ています。
このメタ分析は信ぴょう性が高いものでして、

 

  • 筋トレのテンポを0.5~8秒間で変化させても、筋肉の増加にはほとんど影響を与えない
  • 筋トレのテンポが1回10秒を超えると、短いテンポよりも筋肉が増加しにくくなる

 

ということとなっております。
ただし、これでも決定したものと言えなく、その理由は、研究間でのトレーニングの種類や研究期間、評価された筋肉そのものなどが大きく異なっているからです。なので、このメタ分析によって筋トレ理論を導き出すのは、困難を極めるところなのです。

このメタ分析のあと、2016年に出た論文では『4秒毎の筋トレは、1秒毎の筋トレよりも上腕二頭筋の筋肉量を増加させた』という報告もありますし、実は2005年という、ちょっと古い研究では『高速よりも低速筋トレの方が上腕二頭筋の筋肉量が増加した』という話があります。

そういったこともあり、高速が良いか低速が良いかの断言が、まだまだできなかったというのです。

 

それでは、現在はどうなのでしょうか?
2021年という超最近の調査では、13名の若い男性を対象に実験をおこなってくれていまして、

 

  • 高速スクワット:1秒でしゃがみ、1秒で立ち上がる
  • 低速スクワット:1秒でしゃがみ、3秒かけて立ち上がる

 

という2パターンの筋トレの効果を比較していきます。
トレーニングの内容ですが、

 

  • 週に2回ずつ
  • 筋トレのテンポはメトロノームで計測
  • 1~4週目には8~10RMを3セット
  • 5~8週目には4セット

 

これを8週間かけて実行し、その後に超音波を用いて、太ももの最大筋力と筋肉量がどのように変化したかをチェックしていったそうです。さらに、この実験では各自の「筋トレ時の辛さ」を10点満点で評価してもらったのですが、次のような結果になったようです。

 

  1. 最終的な筋トレのボリュームは、どのグループにも差がなかった
  2. 筋トレ時の辛さについては、低速筋トレのほうがわずかながら数値が高かった(7.98 vs 8.59)
  3. 太ももの筋肉量は、高速筋トレ(+0.24cm、+3.6%)と低速筋トレ(+0.20cm、+3.1%)のどちらも同等に増加した。その他のエリアも、筋肉の増え方に差はなかった
  4. 最大筋力の変化についても、グループ間の変化はなかった

 

総括すると「筋トレのテンポによっての効果に差はなく、ゆっくりとした動作は主観的な辛さだけが強い!」ということです!
ハッキリ言って、スローテンポな筋トレは、ただ単純にキツいだけです。
その意味では、する必要性を感じないのが僕の感想です(笑)

主観的な辛さが出る理由ですが、調査員たちは「低速筋トレは作業時間が長いため、余計に辛く感じるのでは?」という、至極簡単な推察をしております。普通に考えれば、辛いことは、早く終わった方が良いに決まっていますからね!

 

 

 

 

ということで、過去の研究と合わせていくと…、

 

  1. スローテンポに意味があるかもしれないが、現段階ではこだわる必要はない
  2. ゆっくり動作をすることでケガ予防になるかもしれないが、その分だけ精神的な苦痛がある
  3. ゆっくり筋トレをするにしても、10秒以上かけると筋トレ効果が減ってしまうので止めた方が良い

 

ということになりますかねぇ…。
僕はスポーツや武道のパフォーマンス向上を優先しますので、一瞬の爆発力が出るようなトレーニングが良いと思っている人間です。

今は殺陣をやっているので、それに役立つトレーニングを考えながら取り組んでいる所存です☆

 

 

【参考文献】
[Effect of repetition duration during resistance training on muscle hypertrophy: a systematic review and meta-analysis]
[Resistance training with slow speed of movement is better for hypertrophy and muscle strength gains than fast speed of movement.]
[Short-term high- vs. low-velocity isokinetic lengthening training results in greater hypertrophy of the elbow flexors in young men]
[Does Varying Repetition Tempo in a Single-Joint Lower Body Exercise Augment Muscle Size and Strength in Resistance-Trained Men?]

 

 

 

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