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幼少期の7つの逆境が、僕らのDNAに異常を与えてしまう・・・

毒親の存在は許し難い…。
未来の担い手である子供の成長の障害となり、それは大人になっても引きずってしまいます。

さらに話を広げると、幼少時代の逆境は遺伝子レベルで悪影響を及ぼすというのです。
今回は、そのことについて解説していきますので、どうぞ参考にしていってください。

子供は大切していってほしいものだ…。

 

 

幼少期の逆境におけるDNAメチル化異常について

 

これは2019年に出た774名の児童を調べた前向き縦断研究で、「3歳以前で逆境におかれた子供は、DNAメチル化に異常が起きるのではないか?」というポイントをチェックしたものとなっております。メチル化を簡潔に説明すると、「遺伝子のどのスイッチをオン/オフにするか?」という現象だと捉えておいてください。

DNAがメチル化されると、遺伝子の働きが制御され、この働きにより、ヒトの細胞は正常に働くことができます。
もし異常が起きると、「ガンにかかりやすくなる」や「老化現象」といった、健康を害する事態になります。

研究者によると、「幼少期はとても感受性が高い時期であるため、なんらかの逆境に遭遇すると、異なったDNAメチル化が起きやすくなる。」とのこと。3歳までの人間は特にメチル化の異常が起きやすく、この時期に激しいストレスに襲われると、大人になった後もメンタルを病みやすくなるとされています。

事実として、いままでのデータによって、幼少期のストレスが遺伝子に一生残る悪影響を生むことが確認されています。

 

分析の結果ですが、やはり幼少期の逆境がDNAメチル化に異常をきたすことがわかりました。
主にDNAメチル化の異変を引き起こしやすい逆境は7つあることがわかりまして、具体的には、以下のとおりとなっております。

 

  1. 親や保護者からの虐待
  2. 母親の精神疾患
  3. 片親の家庭で育った
  4. 両親が離婚と結婚を繰り返す
  5. 家庭の経済的ストレス
  6. 貧困地域に住んでいた
  7. 身体的虐待

 

特にDNAメチル化異常につながるのが「貧困地域に住んでいた」で、次いで「家庭の経済的ストレス」、3番目が「身体的虐待」なんだそうです。大人でも辛いのですが、やはり金銭的な問題というのは、幼少期も同様に言えるのですね…。

研究者は、

幼少時代の強烈なストレスはDNAに悪影響を与え、成人後でも逆境に弱い精神を形成してしまう。

今回の発見は、幼少時代(特に生後から3年間)が、メンタルヘルスの生物学的な発達に関わる重要な時期であることを示している。政府や教育機関などが、逆境に曝露された子供たちへの早期介入をおこなうことで、長期的なうつ病の発症リスクを減少させることができる。

 

 

 

 

幼少期の環境によって、それ以降の人生を決定づけてしまう可能性があります。
幼少期に辛い経験をされた方には、少し重い内容になることかと思います。

ですが、近年では食事療法や運動、心理療法などによって、エピゲノムに変化を与えられることがわかってきております。
たとえ幼少期に壮絶な経験をしてしまっても、まだ希望はあります。DNAに異常を起こしてしまっても、それを悔んだり呪ったりしても、前に進むことはできません。

今できる精一杯のことをして、人生を修正していきましょう!!

 

 

【参考文献】
[Sensitive Periods for the Effect of Childhood Adversity on DNA Methylation: Results From a Prospective, Longitudinal Study]

 

 

 

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