これまたダイエットにまつわる話…。
今回はマインドに関するトピックですね。
なんでも、「自然とマインドフルネスができる人は脂肪が少ない!」…っていうのがありまして、それをご紹介していこうかと思っています。栄養やカロリー計算といった物理的な手法とはまた違う着眼点なので、なかなか面白い内容かと思います。
どうぞ、参考にしていってください!
性向マインドフルネスと肥満の関係
これは2015年に出た、394名分のニューイングランド家族を対象とした調査です。
この調査では、生まれ持ってマインドフルネスのレベルが高い人を「性向マインドフルネス」と称しています。こういった人たちは「日常的にマインドフルネスをおこなっており、この人たちの大多数は、瞑想をしていない。」と研究チームは語っています。意図してマインドフルネスの鍛錬をしなくとも、生まれ持った性格でマインドフルネスな日常を過ごすことができる人が一定数存在するそうです。
マインドフルネスのレベルが高い人は健康レベルが高いことがわかっていますので、羨ましい限りです。
調査の内容ですが、対象者全員に以下のような質問にこたえてもらいます。
- 私は、現在起こっていることに集中するのが難しい。
- 何らかの感情を経験していても、しばらくしないとそれに気づかないことがある。
etc.
という文章に賛同できるかどうかの評価で、対象者のマインドフルネスレベルをチェックしていったそうです。
さらに、そのうえで対象者全員の体重とを比較したところ、マインドフルネスレベルが高い人ほど腹部の体脂肪が(およそ448g)少なかったとのこと。わずかながらですが、やはりマインドフルネスレベルと体脂肪には関係性がある、と言えそうです。
研究チームによると、
マインドフルネスでその一瞬を意識することで、その一瞬が自身の行動や感情にどのような関係があるのかを知ることができるかもしれない。
食事は日常的な行為なので、我々は簡単にその経験から意識が逸れてしまう。
しかし、意識がさまよっている間にも、我々の手は次々と食べ物を口の中に放り込んでしまう。研究によると、テレビ観賞や友人との会話など、食事から意識が離れるときのほうが食事量が多くなるという結果も出ている。残念ながら、食事に集中していないときには食事量が増加し、食事の楽しみが減少してしまう傾向にある。
そのため、摂食障害や肥満への対処の1つのアプローチとして、マインドフルイーティングが用いられている。マインドフルイーティングとは一口の量を抑え、自身が食べているものに注意を払うことを意味している。この方法では、食事量を抑えるだけではなく、食事をより楽しむことも可能である。
マインドフルネスは常時「現在の状況」を意識する行為なので、過食を意識させて肥満防止をすることができる!…ということです。実際のところ、2018年に出たハーバード大学などの研究チームのメタ分析では「マインドフルネスイーティングが減量に役立つ!」と結論を出しています。過去のマインドフルネス実験から”それなりに”質の良い19件を選抜、参加者数は1,160名なので、そこそこ信ぴょう性のある内容です。
このメタ分析の内容ですが、
- マインドフルネス訓練で、平均して3kgほど体重が減少する(最初の体重の約3.3%)
- 16週間後のフォローアップでも、平均3.4kgほどの体重減を維持し続けた(最初の体重の約3.5%)
- トレーニングの総時間は15.39時間
- 運動やライフスタイルの修正と比較して、最初はマインドフルネスのほうが体重の減り方は遅いものの、その後のリバウンドの確率が低い
- 体重減少については「中レベル」の効果量(効果量0.42)
- 過食改善については「高レベル」の効果量(効果量0.70 ← 1が最大なので「かなり効果が高い」)
という感じです。
ダイエットをするには、とにかく自分の食べているものに意識を向けること!
それに、食事を楽しむためにも、食事に集中することも大切です。食事を楽しみつつ、しっかりとダイエットも楽しみましょう☆
【参考文献】
[Associations of Dispositional Mindfulness with Obesity and Central Adiposity: the New England Family Study]
[Mindfulness-based interventions for weight loss: a systematic review and meta-analysis.]