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「部屋を片付けると仕事や勉強が捗る!」を神経科学的に解説します!

昔から「整理整頓すると、仕事や勉強の効率が上がるゾ!」なんて言われてきております。

なにやら、生理整頓は脳に良い影響を与えることが、神経科学的に明らかになったそうです。
今回は、仕事や勉強前にキチンと片付けをした方が良いことを語ってまいりますので、どうぞ参考にしていってください。

やっぱり、片付けは、した方が良いんだよなぁ~~…。

 

 

タスクによる脳の「注意セット」の強化と抑制

 

これは2012年に出たプリンストン大学の論文で、26名の男女(うち14名が女性、年齢は19~32歳)を対象に、まずは「PC上の画像から特定の物を見つける」というタスクを指示します。

その際に、普通の状態でタスクをするパターンと、注意力が散漫になってしまうものが画像に表示されるパターンにわかれてもらいます。各々のタスクを実行中の脳をスキャンし、それぞれの違いをチェックしていきます。つまり、気をそれてしまうものが存在する環境下で、人間の脳の活動がどのように変化するのかを調査したということです。

 

結果ですが、次のようなことがわかったそうです。

 

  1. 注意力が散漫になってしまう環境下で特定の目標に集中するとき、人間の脳は、本来の作業に関係するものを特定するために、積極的に脳のリソースを使い始める。この働きは「注意セット」と呼ばれ、ターゲットが変化するたびに、脳は過去の注意セットを抑制し、新しい注意セットに焦点を切り替えねばならない。
  2. 実験の参加者たちは、目標とは関係ないもので視野が溢れかえるほど、本来の目標を達成するために、過剰に脳のリソースを使っていた。当然ながら、この行為は脳が激しく消耗してしまい、やる気の消失や本来の能力よりも生産性を下げてしまう可能性がある。

 

そういうことで、僕らの脳がタスクに取りかかる際、目標ごとに「注意セット」を作成し、目標とは関係がないものを、できるだけ抑制しようとするわけです。しかし、周囲が注意散漫になりやすい状況だと、「注意セット」が新たに発生してしまい、その悪影響で脳のリソースが浪費されてしまうわけですね。

注意点としては、この実験では、あくまでも部屋が散らかっていると生産性が低下してしまうという結論だということ。
片付ければ生産性が上がるかどうかは確認がとれていませんので、そこだけはご留意ください。たとえば、どんなに部屋が散らかっていても、それが日常的であれば、脳がそれに注意力を使わず、リソースが浪費されないケースは十分にあります。

優秀な人物というのは、必要な情報だけを即座に選択できる見たいですからねぇ~~。

 

とはいうものの、冒頭で「整理整頓で、仕事や勉強の効率が上がる!」と述べたのは、今回のデータを見る限り、身の周りを整理整頓することで、メンタルの限られた帯域幅を最大限に活用できる可能性があるから。

整理整頓はセルフコントロールの感覚を与え、ストレス感情を緩和や幸福感が上昇する働きもあります。そうこともあり、基本的に整理整頓をする習慣自体はあった方が良いですね。精神衛生面のほか、単純な清潔感がありますからね☆

 

 

【参考文献】
[Neural Evidence for Distracter Suppression during Visual Search in Real-World Scenes]

 

 

 

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