僕の学生時代なんかは、「寝ずに勉強だ！」なんていう根性を押し通す人がちらほらいました。
僕は、当時から「いやいや、寝ないで勉強しても、頭に残らないから意味ないだろ！」ていう発想の人だったもので、キチンと睡眠時間は確保している人間でした。まさか、今はそんな人はいないでしょうが、睡眠時間を削ってまで勉強をする人は存在しないでしょう。なんなら、頭が良い人ほど、勉強よりも運動をしっかりしているそうなので、勉強漬けと言うより、運動をしながらも、ほどほどに勉強をした効率が良いです（健康にも良いですしね♪）。
どうぞ、よしなに…。
頭が良い医学生のライフスタイル
これは2024年に出た、ノバ・サウスイースタン大学による横断研究で、141名（平均年齢25歳、男性38％、女性60％、残りは未回答）の医学生を集めて、食事や運動習慣と成績との関係性を調査したものとなっております。
調査内容ですが、参加全員の食事については、18項目からなるアンケートで評価しております。学校の成績については、GPA（欧米の高校や大学などで一般的に使われている成績評価の指標）で評価したとのことです。分析していった結果、以下のような傾向があったそうです。
■ソフトドリンクの使用量
- 成績が悪い学生の33％は、砂糖入りのソフトドリンクを1日1回飲んでいた。
- 成績が中庸の学生の36％は、砂糖入りのソフトドリンクを週1回未満しか飲んでいなかった。
- 成績が良い学生の42％は、砂糖入りのソフトドリンクを週1回未満しか飲んでいなかった。
■ファストフードの摂取量
- ファストフードを週に1回食べる人の割合は、成績が悪い学生は33％だったのに対し、成績が良い学生は28％だった。
- 野菜を1日1回以上食べる人の割合は、成績が悪い学生の34％だったのに対し、成績が良い学生は40％だった。
■運動量
- 運動量については、成績が悪い学生の52％が、ウォーキングや家事などの軽い運動を週に1～3回していた。
- 成績が良い学生の40％が、ウォーキングや家事などの軽い運動を、週に4～7回していた。
- サイクリングや水泳といった中レベルの運動については、学業成績との関連がみられなかった。
- 筋トレやサッカーなどのハードな運動については、成績が良い学生の40%が週に4～7回しており、この割合はLAA学生の24％やMAA学生の27%より有意に高かった。
- 総評すると、成績が良い学生ほどハードな運動をしていた。
- 総評すると、成績が良い学生ほど勉強の時間を減らしてでも運動をしていた（成績が良い学生は42％、成績が悪い学生は38％）
■ストレス
- 成績が悪い学生は、ストレステストの平均が7.23であったのに対して、成績が良い学生の平均は6.16だった。
- 成績が悪い学生の19％は自身のメンタルヘルスにまったく満足しておらず、他方で成績が良い学生の72%は自分のメンタルヘルスに大変満足していた。
以上のことから、成績が優秀な学生ほど、勉強の時間を割いても運動をしているそうです。
もっと言うのなら、成績の良い学生は、身体に悪いものは食べて、しっかりと野菜を食べています。そして、良好なメンタルヘルスであるという、とにかく健康的なライフスタイルだということがわかりますね！
研究チームによると、
成績が良い学生ほど運動を大事にしている。
勉強する時間を犠牲にしてまで運動することが、成績にポジティブな影響を与える可能性がと考察している。
とのこと。
健康であることで勉強のパフォーマンスが上がって、それによって学業成績が良くなるということでしょうかね。運動で脳の効率が上がりますと、結果として勉強時間が少なくても、それ以上の恩恵を受けられるかと思います。
最後に、この研究で用いられた、参加者のライフスタイルをチェックする質問票をご紹介します。
どうぞ、チェックしてみてください☆
- 食事: これらの質問に回答する際には、過去1年間の食生活について考え、以下の食品についてどのくらいの頻度で摂取しているかを示してください。すべての食事、スナック、および外食を含めてください。
- Q1.レタスまたは緑の葉野菜サラダ
- 週に1回未満: 0
- 週に1回: 1
- 週に2-3回: 2
- 週に4-6回: 3
- 1日1回: 4
- 1日2回以上: 5
- Q2.果物（新鮮、缶詰、冷凍を含むが、ジュースは含まない）
- 週に1回未満: 0
- 週に1回: 1
- 週に2-3回: 2
- 週に4-6回: 3
- 1日1回: 4
- 1日2回以上: 5
- Q3.高繊維シリアル（レーズンブランやフルーツ＆ファイバー、調理されたオートミール、全粒粉パンなど）
- 週に1回未満: 0
- 週に1回: 1
- 週に2-3回: 2
- 週に4-6回: 3
- 1日1回: 4
- 1日2回以上: 5
- 食事の総スコア (Q1 + Q2 + Q3): _____
- 食事カテゴリースコア:
- 食事スコア 0-5 の場合: 0
- 食事スコア 6-10 の場合: 1
- 食事スコア 11-15 の場合: 2
- 運動: これらの質問に回答する際には、以下の活動を最低でも30分間連続しておこなった日が、週に何回あったかを示してください。
- Q1.軽い運動：軽い庭仕事および軽い家事（掃除や掃除機がけなど）、散歩（犬の散歩など）、ボウリング、釣り、大工仕事、楽器演奏、ボランティア活動
- 0回/週: 0
- 週に1-3回: 2
- 週に4-7回: 4
- 週に8回以上: 6
- Q2.中等度の運動：速歩、自転車、スケート、水泳、カーリング、庭仕事（耕作や雑草取り、掘削など）、太極拳、または中等度のエクササイズクラス
- 0回/週: 0
- 週に1-3回: 3
- 週に4-7回: 6
- 週に8回以上: 9
- Q3.激しい運動：ランニング、自転車、クロスカントリースキー、ラップスイミング、エアロビクス、重い庭仕事、筋トレ、サッカー、バスケットボール、または他のリーグスポーツ
- 0回/週: 0
- 週に1-3回: 4
- 週に4-7回: 8
- 週に8回以上: 12
- 運動の総スコア (Q1 + Q2 + Q3): _____
- 運動カテゴリースコア:
- 軽い運動のみの場合: 0
- 中等度の運動を含む場合: 1
- 激しい運動を含む場合: 2
- アルコール消費: 以下のタイプのアルコール飲料を平均して1週間に何杯飲むかを示してください。
- ワイン（飲料[3-5オンス]）：_____
- ビール（飲料[10-12オンスまたは1本]）：_____
- スピリッツ（飲料[1-1½オンス]）：_____
- アルコールの総スコア（ワイン＋ビール＋スピリッツ）：_____
- アルコールカテゴリースコア:
- アルコールスコア14以上の場合: 0
- アルコールスコア8-13の場合: 1
- アルコールスコア0-7の場合: 2
- 喫煙: 以下にあなたの喫煙習慣を示してください。
- 喫煙者ですか？
- はい : 0
- いいえ : 2
- いいえの場合、かつて喫煙したことがありますか？ はい: 1／いいえ: 2
- 喫煙の総スコア（0, 1, または 2）：_____
- 喫煙カテゴリースコア：_____（喫煙の総スコアと同じ）
- 生活ストレス: この質問に答える際、あなたの日常生活のストレスレベルに最も該当すると思われる番号を選択してください。
- 1: 非常にストレスを感じる
- 2: たびたびストレスを感じる
- 3: たまにストレスを感じる
- 4: あまりストレスを感じない
- 5: ほぼストレスを感じない
- 6: 全くストレスを感じない
- ストレスの総スコア：_____
- ストレスカテゴリースコア:
- 生活ストレスが1または2の場合: 0
- 生活ストレスが3または4の場合: 1
- 生活ストレスが5または6の場合: 2
SLIQスコア = 食事カテゴリースコア + 運動カテゴリースコア + アルコールカテゴリースコア + 喫煙カテゴリースコア + ストレスカテゴリースコア
このスコアについてですが、「ある一定以上のスコアなら大丈夫！」ということはありません。
概ね7点以上なら「まあ、問題ないだろう…」といえます。反対に、スコアが5点未満なら、生活習慣の見直しを検討した方が良いかもしれません。