「健康になりたくば、腸内環境を整えよ…!」
なんてことは、あちこちでささやかれておりますね。まあ、実際にその通りでございまして、身体もメンタルも、腸内環境の不調からきているケースが結構あったりしております。今回、お伝えしていくことも、「プロバイオティクスで、血糖値や血中脂質、炎症に酸化ストレスまでも改善できるかもしれない!」というデータが出ていて、乳酸菌やビフィズス菌といった、いわゆる善玉菌は、単にお腹に良いだけではないのですよね!
どうぞ、よしなに♪
プロバイオティクス投与による代謝機能向上
これは2024年に出た、中国によるランダム化二重盲検プラセボ対照試験で、糖尿病予備軍と診断された男女60名(年齢は45〜65歳で、平均年齢は 53.1 歳)を対象に、1日1000億CFU(コロニー形成単位)のラクトバチルスカゼイを服用するよう指示しました。これにより、血糖値やコレステロール、体重、炎症マーカーなどに影響するのかどうかを評価してくという内容となっております。
もちろん、摂取したグループとプラシーボグループにわかれてもらい、効果を比較していっております。
結果なのですが、
- 血糖値:6ヶ月後、プロバイオティクスを摂取したグループは空腹時血糖が0.7 mmol/L改善した。他方、プラシーボグループは0.01 mmol/Lと変化なし。つまり、プロバイオティクスが血糖値に一定の効果があったことが考えられる。
- 脂質代謝:全体の血中脂質が改善された。LDLやトリグリセリドが平均して0.5 mmol/Lほど低下し、HDLは0.25 mmol/L上昇と、改善が確認された。
- 体重・BMI:プロバイオティクスを摂取したグループは、体重が平均1.4 kg、BMIは0.5ポイント減少していた。体重減少はわずかではあるものの、腸内フローラの改善が代謝に良い影響を与えたと判断できる。
- 炎症と酸化ストレス:健康リスクを高める炎症や酸化ストレスも改善され、特にCRPやインターロイキン6などの炎症マーカーが低下した。酸化ストレスの指標であるマロンジアルデヒドも減少していたため、酸化による全身のダメージが軽減される可能性がある。
- 腸内環境の改善:短鎖脂肪酸(SCFA)レベルも改善し、腸内フローラの多様性が向上していた。腸内環境が調整されれば、それがさらに身体の健康に及ぶ可能性もある。
といったことで、プロバイオティクスが代謝に与える影響は、思いのほか大きいことがわかったそうです。当然ではありますが、「プロバイオティクスを飲めば、メタボが治るんだよねっ♪」っていう感じではありません。根本的な原因を突き止めることが大切ではありますが、改善の手段としてのプロバイオティクスは、かなり有効だと言えそうでう。
もちろん、プロバイオティクス単体での摂取だけではなく、エサとなる水溶性食物繊維やオリゴ糖を含んだ食事を合わせていくことも大切に☆