「この、プニっとしたお腹をどうにかしたいっ!」
「タプンタプンな二の腕のお肉をなくしたいっ!!」
…という切実な願いは、誰しもが経験をしたことがあるでしょう。ですが、基本的に脂肪は、全身からバランスよく落ちていくもの。今のところ、部分痩せは不可能という考え方が優勢で、夢物語であると思っていた方がいいですね。ですが、「もしかすると、本当に部分痩せができるかもしれないよ!?」っていう話がありましたので、今回はそれをお伝えしていきます。
どうぞ、よしなに♪
「腹部運動」 + 「有酸素運動」による部分痩せ効果
これは2023年に出たRCTで、過体重の男性16名(BMI: 29.8 ± 3.3(SD) kg m -2 で、年齢は43 ± 9歳)を対象に、以下の2グループをランダムにわけ、1週間で4回の運動メニューを10週間かけて取り組んでもらいました。
- 腹部強化グループ(AG): トレッドミル(最大心拍の70%で27分)+ 体幹回旋と腹筋(1RMの30%~40%で4×4分)。
- コントロールグループ(CG): トレッドミル(最大心拍の70%で45分)のみ。
評価基準ですが、対象者の体脂肪はDEXAで部位ごとに評価していきます。これにプラスして、筋力(1RM)や酸素摂取(VO2)も評価していき、運動量に差が無いように調整しております。腹筋運動が低負荷なのは、有酸素運動に近い刺激を加えたい意図があるのかと思われます。
ちなみに、この研究で定義している「部分痩せ(spot reduction)」ですが、「特定の部位の筋肉を使う運動によって、その特定部位の脂肪が他部位より多く減少する現象」としております。 それこそ、今回の実験内容のように、「腹筋運動をたくさんすれば、全身の体脂肪が同じぐらい減ったとして、腹部の脂肪に限っては、よりたくさん落とすことができる」ということです。カロリー消費を同じにしたうえで、腹筋に比重を多くすると、本当に部分痩せができるか検証したわけです。
結果なのですが、
- 体幹脂肪:腹部強化グループは有意に減少し、コントロールグループに関しては、体幹脂肪が減少したものの有意ではなかった。
- 総脂肪量:両グループとも、同様に減少していた。
- 体重:両グループとも、減少していた。
- 筋力:体幹回旋や腹筋の1RMは、腹部強化グループが大きく増加していた。
よって、今回の研究“だけ”で判断しますと、腹筋運動を加えることで、部分痩せができるということ!
もちろん、これだけで「部分痩せは存在する!」と結論を出すのは、時期尚早です。たとえば、この研究では食事記録がほとんどないため、腹部強化グループには、食事による介入があった結果である可能性があります。また、脂肪分解には性差があり、この研究では男性しか対象となっていないため、女性でも同様の現象が発現するかは不明です。そもそも論、腹部強化グループの運動時間が合計84分とコントロールグループよりも長く運動していますので、比較にならない気がします。
なので、もっと深掘りしていかないと、はっきりとした結論が出せないと、個人的には思っております。
今回の結果を受けて研究チームは、
腹部運動によってその部位の血流やカテコールアミンが増加した結果、腹部の脂肪が分解がされやくなったのでは?
と考察しております。
あくまでも仮説の域を出ませんので、「痩せたい部位を集中して運動することで、その部位の脂肪が落ちやすくなるのかもしれないね!」という程度に留めておいた方が良いでしょう。とはいえ、やってみる価値自体はありますので、今回の研究で扱った運動メニューを参考に部分痩せを狙うなら、以下のようにメニューを組み立てると良いでしょう。
- 週2〜4回、有酸素運動(ex:散歩やランニングなど)を30分する
- 部分痩せを狙いたい部位の運動を低負荷(全力の30~40%)で10分追加する。
- 負荷よりもテンポとインターバルは短めに調整(心拍が上がる感覚を目安にする)する。
部分痩せをしたい人は、どうぞ今回のブログの内容を参考にしていってください☆
【参考文献】
[Abdominal aerobic endurance exercise reveals spot reduction exists: A randomized controlled trial]