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相手に嘘をついてほしくないのなら、相手を○○せよ!

正直なところ、人間は嘘を見抜くのが極めて難しいです。

一般人が相手の嘘を見抜けるのは良くてコイントスによりちょっと高いくらいで、基本的に見抜けないと思っておいた方が無難というのが、現段階での結論です。なので、科学的に建設的なのが、「嘘を見抜くよりも、嘘をつかせない」という方法が良いとされております。

今回は、嘘の科学をテーマに、「相手に嘘をついてほしくないのなら、相手を○○せよ!」という話をしてきますので、よろしくお願い致します♪

 

 

嘘が発生してしまう要因

 

2025年に出た浙江師範大学による研究がありまして、まず、人が嘘をつく判断につきましては、社会的要因がからんでくるとしております。“嘘をつく”という行動ですが、研究チームによりますと、「完全に個人の性格だけで決定されるものではない」とのこと。

 

  • 相手との関係性
  • 双方の信頼レベル(相手をどれだけ信頼しているか、相手からどれだけ信頼されているか)

 

というのが合わさり、自分が嘘をついてしまうか、相手に嘘をつかれてしまうのかが決定されるとされております。誠実性を感じる相手なら素直な気持ちで対応できますが、相手に胡散臭さを感じてしまうのなら、嘘をついてしまうという感じ。それが自分にも当てはまり、誠実性を示せられれば素直に話してくれますし、胡散臭く感じさせてしまえば、嘘をつかれる可能性が高くなります。

そういった具合で、嘘というのは、人間関係の中で発生する現象だと考察されております。

 

 

 

嘘と対人の信頼関係

 

上記については、心理学の世界では「社会的交換理論」として知られおります。

これは社会学者のジョージ・ホマン氏によって提唱されたもので、人間関係を「報酬(利益)」と「コスト(負担)」の高官として捉え、損益のバランスが取れた関係が維持・発展しやすいとする理論です。これは金銭だけではなく、「自分(相手)が信頼してくれるなら、相手(自分)もその信頼に応える」ということも言えます。紹介している研究は、「人は、信頼されると嘘をつかずに正直になってくれるのでは?」というのをテーマしています。

では研究内容に入りますが、これは2つの実験で構成されていて、どちらもサイコロゲームを題材におり、合計119名の大学生を対象にしております。対象者にはオンラインのサイコロゲームに参加してもらい、その際、参加者にはサイコロの結果は自己申告で良いという旨を伝え、嘘をつけやすい環境を作っておきます。

ここで、研究チームは以下の2グループに分けます。

 

  1. 高信頼グループ:研究者が参加者に、「参加者は正直な人が多い」と伝える
  2. 低信頼グループ:研究者が参加者に、「参加者が正直に応えるか疑問である」と伝え、疑心暗鬼にさせる

 

結果を簡潔にまとめますと、信頼されている環境下では、嘘をつく割合がおよそ50%に減少したそうです。

つまり、人は信頼感によって正直になるか嘘をつくかを決めているということです。すなわち、「こちらが疑っているのであれば、相手も疑って嘘をつく」のであり、相手に嘘をついてほしくないのなら、相手を信頼した方が良いということです。

 

更に突き詰めると、研究内で明らかになったのが、「NFCCが低い人」ほど、信頼関係の影響を受けやすいようです。

NFCCとは、「認知的完結欲求」と和訳される概念でして、簡潔に説明しますと、「曖昧な状態に対して、どれぐらい不快感を示すか」という性格しています。なので、

 

  • NFCCが高い人:はっきりさせたい、白黒つけたい、すぐに結論を求める、曖昧さを嫌う
  • NFCCが低い人:情報収集をして判断する、判断を保留できる、曖昧な状態に耐性がある

 

ということになります。

今回の研究によりますと、NFCCが低い人は、すぐに答えを求めようとはしない性格なので、「相手の態度・表情」や「発言内容」などを観察した上で、信頼できる人間かを見極めます。すぐに相手を信頼しないとも言えますが、逆に言えば、相手が信頼に足る人間ならば、信頼する態度を取ります。

こうして考えると、「相手に嘘をつかれた!」としても、「相手は嘘をつかないといけない状況なのでは?」と考えることもできます。研究内でも、「大抵の人は、批判的な相手、猜疑心の強い相手、厳しい態度の取る相手などには、自身の欠点を隠しやすくなる傾向がある」と研究チームは指摘しております。だからといって嘘をついて良いというわけではないですが、信頼関係のない環境下では、誠実になりにくいことは頭に入れておいた方が懸命です。

 

 

 

 

ということで、相手に嘘をついてほしくないのなら、

 

  • 相手を疑い過ぎない
  • 信頼している態度を示す
  • 正直に話せる状態を作る

 

ということを意識していきまよう。
“嘘をつく”ことは、個人的な性格以外にも、社会的要因があります。なので、相手に嘘をついてほしくないのなら、「嘘をつかないで正直に話せ!」という態度で強制するのではなく、相手に正直に話してくれる雰囲気作りに励むのが大切です。あとは、相手が嘘をつくようになったのなら、反対に自分が疑り深くなっていないか、注意することも必要ですね☆

 

 

【参考文献】
[The effect of interpersonal trust on trustees’ deception: the moderating role of the need for cognitive closure]

 

 

 

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