「野菜や果物はしっかりとりましょう♪」
…とはいっても、忙しい人たちの場合、なかなか料理をすることが難しいときがあります。
疲れているときとかも。。。
そんなときに役に立つのが『冷凍食品』です!
手間いらずでササッと仕上げられますので、大いに助かります。
ここで疑問なのは、たまーに聞くことがある『栄養価』の話です。
なんでも、「冷凍物って、たしか栄養価が下がるって聞くんだけど…」というもの。
実際のところ、どうなのでしょうか?
今回は、そのことについて解説していきます☆
冷凍野菜・フルーツの栄養価について
冷凍野菜やフルーツに関しては、どうしても「加工の過程で栄養価がなくなるのではないか?」という問題はつきまとってきます。
冷凍野菜の栄養については、まず2007年にカリフォリニア大学がおこなった調査を見ていきます。
この調査は、冷凍野菜と新鮮野菜の栄養価を比較してくれていまして、以下のような結果となっております。
- 冷凍野菜は新鮮野菜よりも水溶性ビタミン(ビタミンB群やビタミンC)が減少する
- とはいえ、新鮮野菜も日を追うごとに栄養価が減少していく
- 反対に、冷凍野菜は製造後の栄養価の減少速度が遅い
収穫された直後なら、断然、新鮮野菜の方が栄養価が高いのは明確です。
というものの、僕らが生活していく上で、自家栽培をしている場合を除き、新鮮なものをいただくことは難しいものです。
よって、保存が利く冷凍野菜と総合的に考えると、両者とも問題はないかと思います。少なくとも、冷凍野菜でも十分な栄養は摂れると思います。
そして、こちらもカリフォルニア大学の論文ですが、2015年に出た冷凍野菜・フルーツの栄養価の減少を比較した調査もありますのでご紹介。
具体的に比較した食品がありまして、以下の8品目となっています。
- 豆類
- ホウレンソウ
- ブロッコリー
- ニンジン
- コーン
- イチゴ
- ブルーベリー
…で、具体的な栄養素と言うものが以下の4つ。
- ビタミンC
- ビタミンB2
- ビタミンE
- ベータカロチン
比較の方法は、8つの食品を「新鮮」と「冷凍」の2パターンに分けまして、90日間でどれくらい栄養価が減少するかを追いかけていったというわけです。
結果ですが、
- 細かな違いはあるものの、どちらの野菜も時間の経過とともに同じぐらい栄養価は減少していく(およそ90日-10〜50%の範囲)
- ベータカロチンについては、冷凍したホウレンソウ、ニンジン、豆類などのほうが減少しやすい(特にニンジンは70%以上を超える)
- ビタミンEについては、豆類とホウレンソウは冷凍で保存したほうが増加している(ホウレンソウは+45%、豆類は+170%)
- ホウレンソウに含まれるビタミンCについては、冷凍のほうが有意である
栄養素によって差はあるものの、基本的に「新鮮」と「冷凍」でほとんど問題はないということです。
ベータカロチンは有意に減少しているものの、栄養によっては冷凍の方が優秀なので、甲乙をつける必要はないと思います。
1つだけ注意点がありまして、いったん冷凍野菜・フルーツを解凍してから再び凍らせた場合は、劇的に栄養価が減少することが調査によってわかっています。
大まかな試算では、ビタミンが最大で760%減少するとされています。
なので、一度でも解凍したら、一気に使いきることが重要です。
「冷凍は手抜き!」みたいな風潮があるかもしれませんが、栄養面でいうなら、ほとんど気にすることはありません。
かく言う僕も、ブロッコリーやらブルーベリーは、近所のスーパーでガンガン買っている次第です。
活用できるものは、ドンドン活用して良いんです。それが、継続して料理ができる方法の1つなのですから。
ダイエットや美容など、健康を維持するためにも冷凍野菜・フルーツはドンドン使っていきましょう!!
【参考文献】
[Vitamin retention in eight fruits and vegetables: a comparison of refrigerated and frozen storage]