「フルーツって、結局のところ太るのですか?」
このような疑問をお持ちの方がいらっしゃいます。
実際のところ、僕自身はフルーツで太ってしまったという話を聞いたことがありません。
大概ですが、不摂生がたたって太ってしまうケースをみかけます。
フルーツは心身に良いので、フルーツで太るということはないものかと…。
今回は、それを裏付けるデータを紹介していきますので、どうぞよしなに~~。
≪Contents≫
ダイエットをするなら適度なフルーツがオススメ
結局のところ、フルーツは太るどころか適度の摂取はダイエットに有効です!
フルーツは水分や食物繊維が多くカロリーの質が良いうえに満足度が高く、ダイエットに大変役立ちます。
古いデータでは1971年の論文で、男性の参加者たちにほぼフルーツだけの生活を半年も続けてもらった実験があります。
具体的な実験内容は以下のとおりです。
- 総摂取カロリーの82%をフルーツにする
- 総摂取カロリー自体の制限はなく、好きなだけフルーツを食べる
- 残りの18%はナッツで補う
- 三大栄養素のバランスは、タンパク質5〜8%、脂肪37〜45%、糖質52〜65%にする
その結果が以下のとおり。
- もとからスリムな人は体型を維持できた
- 太り気味だった人は体脂肪が大幅に減少し適正体重になった
そして2009年に出たメタ分析では、
「フルーツと体重の関係については、3つの介入研究、8つのプロスペクティブ観察研究、5つの横断研究があった。うち2つの介入研究では、フルーツによる体重減少が確認できた。5つのプロスペクティブ観察研究でも、フルーツによる肥満リスクの減少効果が認められた。4つの横断研究でも、フルーツには体重を減らす効果があらわれた。」
という結論を出しています。
大半のデータが「フルーツは痩せますよ!」ということを示しています。
過去のデータでも十分な証拠が示されていますので、フルーツを唾棄すべき存在とするのは何もないでしょうね!
ダイエットに向いているフルーツについて
今度はダイエット向きのフルーツについてのお話。
紹介するのは、過去の観察研究をまとめたハーバード公衆衛生大学院のメタ分析です。
24年間におよぶ133,468名の健康データを精査した前向きコホート研究で、4年おきに細かく食事と体重の変化をチェックしたデータを使った信用性が高めのものとなっています。
ちなみに、研究内容は野菜も一緒になっていますので、野菜も紹介します。
調査の対象になったフルーツと野菜は70種類で、それぞれの摂取量が変わるごとに、どんな体重の変化が出るかを追跡していきました。
運動やタバコといった体重変動の要素を除外してチェックしたところ、以下のような結果となりました。
↓ ↓ ↓
まぁ、英語なので簡単にまとめていきます(汗)。
細かいところは論文を参照していただけると…。
実際のところ、野菜よりもフルーツを増やすことで体重減少に繋がります。
フルーツの中でもベリー系のフルーツの効果がものすごく高く、1日1カップ増やして4年間継続すれば、およそ-500gの体重減少が見込めます。
4年間で-500gは大したことがないように見えますが、運動やダイエットを考えずにいるなら有意義なものですねぇ。
ちなみに1カップはアメリカの計算方法で、おおむね以下のような感じです。
- 生の葉物野菜 =1カップ(240ml)
- 加熱した葉物野菜 =1/2カップ(360ml)
- 葉物以外の野菜 =1/2カップ(360ml)
- 果物= りんごなら中サイズ1個
ベリーは粒の大きさにバラつきがあるもので、計量するならおよそ240gですね。
この研究は食物繊維やグリセミックロード(血糖値の上がりやすさ)との関係も調べてくれています。
結果をまとめますと、、、
- 果物の場合、食物繊維の量とグリセミックロードは体重変動との関係はない。
- 野菜の場合、食物繊維の量と体重の変化には多少の関係があった。グリセミックロードが低い野菜ほど体重減少しやすい傾向もみられたが、その差はわずかなものである。
- ただし、食物繊維が多くてグリセミックロードが低い野菜の場合は、もっとも体重の減少との相関がみられ特に肥満体型ほど変化は大きい。
フルーツに関して言えば、食物繊維や血糖値の上がりやすさを気にする必要はない模様。
野菜なら、客観的にみて太っていると認識される人は食物繊維が多くて血糖値が上がりにくいものが優秀な様子です。
まとめますと、
- 基本的にフルーツはダイエット効果が高い
- 特に太った人ほど野菜と果物のダイエット効果が高い
- 果物のなかでもベリー類の効果がもっとも高い
- ちなみに、野菜はコーンといった食物繊維が少なくて血糖値が上がりやすい食品は体重増加につながる
- 野菜で言えば、ブロッコリー、キャベツ、カブ、コマツナ、大根などのアブラナ科がもっとも効果が高い
というところです。
ダイエットをすると何を食べるか迷うときがありますが、どうぞ参考にしてみてくださいね☆
【参考文献】
[Some physiological effects of a mainly fruit diet in man]
[The potential association between fruit intake and body weight – a review]