僕は殺陣を習っているところなのですが、実技練習?っていうのかはわからないけど、おそろしいほど緊張して胃が痛くなります。
なんせ演技自体がいままでやったことがないもので、勝手がまったくわからなくなります。
基礎練習でもまだまだなのに、さらに実技では身体がほとんど動かんのですよ。
実に情けない(汗)
んで、実際の舞台やら仕事のプレゼン、後は試験などでは、やっぱりプレッシャーは感じてしまいます。
それだけ真剣に臨んでいるのだから、当然なことです。
そこで今回は、プレッシャー克服の方法の論文をご紹介していきます。
ちょっと変わり種なのですが、注目されている『eスポーツ』の選手が取り組んでいるプレッシャー克服について解説して、皆さんに役だってほしいと思っています。
どうぞ、よしなに☆
eスポーツ選手が取り組んでいる対プレッシャー戦略について
参考にしているのは、2020年に出た「eスポーツ選手たちが取り組んでるメンタル・タフネスを保つ方法」についての論文です。
研究者たちがこの議題に着目している理由に、「当然だが、スポーツの成功にはメンタル・タフネスが欠かせない。なら、eスポーツの成功にもそれが重要だと思われる。eスポーツの一流プレイヤーになるためには、オリンピックに行く準備をするのと同等のストレスに対処しなければならない。」というものがあると、にらんでいるそうです。
研究の内容ですが、全体の上位40%にランクするeスポーツ選手316名の協力の下、以下のような調査をおこないました。
- 試合のストレスに相対するためにどのような戦略をとっているかを尋ねる
- 協力者全員の戦略とプロスポーツ選手の戦略と比較する
そうした結果、全体的な傾向として『eスポーツ選手とプロアスリートがとっている心理戦略はほとんど同じである』ことがわかりました。
eスポーツ含め、プロスポーツ選手がとっている心理戦略には、以下の3つの戦略があります。
- 問題中心型コーピング:雑音処理など、ストレスを起こす原因を積極的に取り除いていく戦略。
- 情動中心型コーピング:マインドフルネス瞑想など、ストレス反応を落ち着かせる戦略。
- 回避型コーピング:大事な局面と関係ないことをして、ストレスの源から一時的にメンタルを遮断する戦略。
大体がこの3つの戦略をとっていて、どれが有効なのかは人によりけりです。
…で、優秀なスポーツ選手ほど、上記の3つの戦略を上手に組み合わせているそうです。
肝心のプロeスポーツ選手の心理戦略ですが、この論文によると、全体的な傾向として大きな偏りがあったようです。
具体的には、
- 優秀なeスポーツ選手ほど情動中心型コーピングを多用する傾向があった
- 回避型コーピングは少ない傾向があった
ということです。
この回避型が少ないというところがミソでして、回避型コーピングには落とし穴があります。
これまた別の2020年の論文なのですが、実は「ストレス対処において、回避的なスタンスでいるとかえって不安が強くなる!」という話があります。
先延ばしはストレスがたまって炎症を起こしてしまいますので、当然といえば当然でしょうな…。
頻繁に使うというよりかは、麻酔みたいに一時的にプレッシャーを抑え込むくらいの使い方が良いのでしょうね。
回避型は控えめに、問題中心型や情動中心型を織り交ぜるのは、参考にしたいところ!
この論文では、具体的な情動中心型コーピングが良いのかは記載されていません。
心理戦略の定番なら、認知行動療法あたりが良いですし、セルフコンパッションもアリなのかと。
マインドフルネス瞑想を習慣化して、常にプレッシャー対策するのもいいですね!
僕も殺陣やスマブラをするので、活用していくところです。
【参考文献】
[Stress and Coping in Esports and the Influence of Mental Toughness]
[Avoidant Coping Style to High Imminence Threat Is Linked to Higher Anxiety-Like Behavior]