僕は、筋トレ(というより鍛錬)のメニューは、毎回変えている派の人間です。
厳密には、ルーティーンとして、負荷をかけた状態での足捌きなどをしつつ、その日によっておこなう鍛錬を変えてるという感じです。常に神経や腱、筋肉に不規則な刺激を加えることで、どんな状況にも対応できるようにしております。また、同じトレーニングメニューを繰り返すと、それに慣れてしまうのを回避する狙いもあります。とはいえ、「同じメニューの方が筋肉が成長しやすい!」なんて話もありまして、未だ明確な回答が出ていないのが現状です。今回は、そんな「筋トレは、毎回変えた方が良いのか!?」問題について解説しますので、筋トレや競技のための肉体強化の参考にしていってください!
果たして、どちらが正しいのでしょうかね?
種目固定と種目変化による効果の差異
これは2024年に出た研究で、70名の若い女性(21.8 ± 3.4歳、62.0 ± 12.3 kg、162.3 ± 5.7 cm)を対象に、以下の2グループに分かれて効果の比較をおこなっていったそうです。ちなみに、実験は10週間にわたり週3回でおこなわれ、各セッション最大10~15回の反復を2セット実施したとのこと。
- 種目固定グループ(n = 38):同じ2種目のトレーニング(45度レッグプレスとスティッフレッグデッドリフト)を繰り返しおこなう。
- 種目変化グループ(n = 32):週3回のトレーニングで、毎回異なる種目(最初のセッションで45度レッグプレスとスティッフレッグデッドリフト、2番目のセッションでハックスクワットとプローンレッグカール、3番目のセッションでスミスマシンスクワットとシーテッドレッグカール)をおこなう。
条件自体はすべてそろえ、「同じ種目を繰り返す」のと「毎回違う種目」のみで、筋肉や筋力の成長に差異が出てくるのかを評価していったということです。
結果なのですが、
- 筋肉の増加について、両グループともに同様だった
- 筋力の増加について、両グループともに同様だった
だったとのこと。
つまり、同じトレーニングを繰り返してもトレーニング種目を変えても差異がなく、完全に個人の好みに委ねられるという感じです。では、どうして「筋トレは、毎回変えた方が良い!」という説と異なる結果になったかというと、研究チームの考察では、いわゆる“ニュービーゲイン”であります。筋トレ初心者は、たとえフォームが正しくなくても、適切なトレーニングメニューでなくても、とにかく筋肉に刺激が加われば筋肉が成長していきます。初心者の段階では、「種目の変化」よりも「筋肉への負荷」が大切で、トレーニングメニューを固定しても変化させても、同じように増加していくわけです。
完全に各々の好みでも良いのでしょうが、「種目の固定」と「種目の変化」にはそれぞれメリットが存在します。
- 種目固定:成長の進捗(重量や回数)がつかみやすく、フォームが安定して、漸進性負荷をかけやすい
- 種目変化:筋肉の違う部位に刺激がかかり、腱や関節への負荷が分散しやすく、メンタルに飽きが出にくい
ということがあり、それぞれの特性を理解して、上手にトレーニングしていくのが理想だと思っております。
たとえば、
- ベンチプレス
- スクワット
- デッドリフト
という、“ビッグスリー”は必ずメニューに入れて、そこからマシン種目やダンベル種目、自重トレを適宜切り替えていくっていうのがよろしいのかと思いますね。これなら、最低限の筋肉が担保されて進歩の実感が湧き、故障のリスクヘッジにもなります。そして、「筋肉の慣れ」ですが、これは厳密に言うと、「負荷が変わらない刺激には慣れ、負荷が変わる(増え続ける)刺激には慣れない」というのが正解かと。
なので、
- トレーニングは、兎にも角にも負荷増やし続けて、継続しておこなう
- トレーニングメニューは、種目を変えても同じでも、効果に差はない
- 固定メニュー + その日によってメニューを変えるのがベストかも?
といったところでしょうか☆
【参考文献】
[Muscle Hypertrophy and Strength Adaptations to Systematically Varying Resistance Exercises]