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糖質制限で起きる【残念な結果】をお知らせします

僕は糖質制限をオススメしておりません。

今更ながら『糖質制限のデメリット』をお知らせすることは時代遅れな感じがありますが、ダイエットをしているor考えている人の参考になる内容かと思います。
糖質は三大栄養素の1つで、無碍な扱いはご法度だと思っています。

 

今回は、糖質制限をすることで起こる『残念な結果』をお知らせしていきます。

糖質制限の残念な結果は、最近の研究でいろいろと解明されています。
ダイエットもそうですが、健康を考えているのなら、糖質制限は除外した方が無難ですよ…っと!

 

 

低糖質風邪による体調不良

 

この『低糖質風邪』というものは、過度な糖質制限をしている人たちに見られている、風邪に近いような症状のものです。

英語で『low-carb-flu』と言われており、糖質制限をすることにより、次のような症状が現れます。

 

  • のぼせ
  • 頭がぼんやりする
  • 頭痛
  • 疲労感
  • イライラしやすくなる
  • 食べたにもかかわらず空腹を感じる

 

人間には『代謝柔軟性』というものがあります。
人間がエネルギー源として利用しているものとして、脂肪と糖質があります。代謝柔軟性とは、これを必要に応じて切り替える能力のことです。

実際、1950年代の沖縄の方や一部の狩猟採集民は芋をよく食べます。

エネルギーのほとんどを炭水化物(糖質+食物繊維)から摂っているのですが、健康に問題なく長寿です。反対に、イヌイットなどお米などを作れない場所では、動物の肉を主食としています。こちらも、健康には問題はありません。これは、代謝柔軟性によって、糖質と脂質の代謝をうまく切り替わっているため、健康に悪影響が及ばなくなっているのです。

 

ところが、代謝柔軟性の調子が悪くなると、バランスの良い食事を食べたとしてもすぐお腹が減ったりします。

脂質から糖質、糖質から脂質へのエネルギー源の切り替えがうまく機能しないため、体はエネルギー不足になっていると思い、空腹感を促して食事をするように指令を出すのです。
このことは、代謝柔軟性が損なわれている人が肥満・メタボになりやすいということが様々な研究でも判明されています。

 

 

 

代謝柔軟性に関わる2大要素

 

前提として、タンパク質・脂質・糖質の3大栄養素のバランスが良い状態が望ましいです。
ですが、たとえそのバランスが崩れたとしても、代謝柔軟性が正しく機能していれば、エネルギー源として切り替えることができるようになります。

代謝柔軟性を維持するために必要な要素は2つあります。
この2つをおさえることによって、僕らのエネルギーの切り替えはスムーズにおこなわれます。

 

 

インシュリン感受性

 

インシュリンとは、人間の体のなかで血糖値をさげる“唯一のホルモン”です。

人間の体はインシュリンの量に応じて代謝を切り替える構造になっていますが、食べ過ぎや運動不足によりインシュリンの効きが悪くなると、代謝の切り替えることができなくなります。

そうなると代謝柔軟性が落ちてしまいます。

 

 

筋肉量

 

筋肉には、糖質や脂質を筋肉の中に取り込む機能も持っています。

筋肉量に比例して、糖質や脂質が体内に多く入ってきたとしてもそれを筋肉が上手く処理してくれます。なので、体にダメージが蓄積にくくなります。それにより、筋肉量の多い人の方が、基本的には代謝柔軟性は高くなります。

ボディビルダーのように、筋肉量を増やした状態で糖質制限をおこなえば影響はまだ少ない(もちろん過度は禁物です)のですが、筋肉量が少ない人が糖質制限をおこなうと代謝柔軟性は落ちてしまいます。

 

 

代謝柔軟性が落ちてしまうと、たとえ一生懸命ダイエットをしたとしても、残念ながら報われる可能性は極めて低いです。

これが、長年ダイエットを続けていても成功しない人の特徴なのです。

 

 

 

低糖質風邪の対策

 

以上のことを踏まえ、次のことが低糖質風邪の対策となります。

結局は、バランスの良い生活習慣をしていれば問題なのですが、再確認という風に捉えて下さい<m(__)m>

 

  • 急激に血糖値が上がらないように炭水化物を摂取する:全体カロリーの30~50%ほど
  • 良質な脂肪を摂取する:全体カロリーの28%ほど
  • 塩分やカリウムといったミネラルを摂取する:塩分は7.5~17.5gほど
  • 筋トレを含めた運動をする:低~高強度を織り交ぜた運動を30分ほど
  • 良質な睡眠をとる:睡眠時間は7±1時間ほど
  • 水分を摂る:自分の体重(kg)×43.6mlほど

 

もし糖質制限に励みたいのならば、筋トレをしてからが良いかと思います。

そして、実際に糖質制限をおこなっている際に、もし風邪に似た症状がでてきましたら、一度中断した方が良いです。その場合、代謝柔軟性が機能しにくくなっている可能性が高い状態になっています。

「そのうち慣れるだろう」と思ったとしても、体が悪い状態に慣れるということは健康上好ましくまないので、中止することをオススメします。

 

 

 

 

 

糖質制限をしていると、人によっては風邪をひいたような症状が現れます。

これは、自分の代謝柔軟性というものが上手く機能していないために起きてしまう現象です。
基本的には、全体バランスを良い状態で保っておけば問題ありません。

 

健康な状態を目指すなら、何かを極端に減らすというよりかは、もっと根本的なものを見直すことから始めると良いかと思います。

睡眠の問題なのか、食事の問題なのか、はたまた運動の問題なのか…。
それを見直さず「とりあえず糖質を抜こう!」という考えでは、残念ながら、余計に不健康になってしまいます。一度、自分の生活を見つめて、紙に書き起こしてみると、解決策が出てくる可能性がありますよ…っと!

あと、鍼灸施術含め、セッションなどのお問い合わせもお待ちしております☆

 

 

【参考文献】

[The effect of a low-carbohydrate, ketogenic diet versus a low-glycemic index diet on glycemic control in type 2 diabetes mellitus]

[Insulin sensitivity, lipids, and body composition in childhood: is “syndrome X” present?]

[Skeletal muscle insulin resistance is fundamental to the cardiometabolic syndrome.]

[The metabolic syndrome: role of skeletal muscle metabolism.]

[In vivo and in vitro glucose-induced biphasic insulin secretion in the mouse: pattern and role of cytoplasmic Ca2+ and amplification signals in beta-cells.]

 

 

 

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