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【アンパンチ論争】影響はほとんど問題なし

「暴力的で問題だ!!」

アンパンチ論争が騒がれていますね…。
アンパンチで子供達の攻撃性が助長されるので、描写を改めるべきだという意見があるということですね。

 

今回は、科学的見地から、アンパンチにどれだけの影響力があるかを見ていこうかと思います。
まあ、ここで取り上げるということは、結論はおわかりですよね(そもそも、題名でいっちゃっていますしね笑)。

なので、詳細が気になる人は、以下の内容を見ていただいて、世の人に「アンパンチは問題ないですよ~~!」と伝えて回ってくださいね☆
もちろん、このブログや、僕の鍼灸施術についても伝えて下さい(●^o^●)

 

 

昔の『暴力的な映画・TVゲームで暴力的な性格になる』説には欠陥が多い

 

おそらく皆さんは、以前から『暴力的な映画・TVゲームによって、暴力的になるのでは?』説を話を耳にしているのではないのでしょうか?
まあ、アンパンチ論争があるのだから、この説を未だに引きずっているはずです。

 

暴力的な映画・TVゲームと性格との関係性を研究してくれているものがあるのですが、昔の暴力的映像と性格との関係性の研究には、いろいろと欠陥があるのです。

紹介するのはステッソン大学の研究で、この研究は1998年〜2008年の間に出た「映画やゲームと暴力性」に関するデータをまとめたものです。全部で25件の研究を精査したメタ分析なので、科学的根拠としてはとても高いのでほぼ間違いなしかと…。

 

研究者によりますと、「暴力的なゲームによって暴力的な性格になる」というデータはかなりありますが、過去の論文には、いろいろと欠陥があったようです。

具体的には、以下のようです。

 

  1. 過去の研究は「攻撃性」の定義が広すぎる:1990年代初期の研究は、すこしでも怒りを感じたぐらいの変化でさえ「攻撃性が上がった」と判断していたので、自然と暴力的なゲームの悪影響が高くなったということです。
  2. 「攻撃性が上がった」という結果の論文が多く発表されている:科学者も人間なので、どうしてもウケが良い結論が出た論文ほど、発表数は多くなる傾向があります。バイアスがかかっている状態なので、そのバイアスを調整する必要があります。

 

実際のところ、「暴力的な映画やゲームで攻撃的が上がった」という結論の論文は、ほぼアイオワ州立大のクレイグ・アンダーソン博士が出しているので、ほとんどバイアスがかかっている状態です。

反証がない状態なので、「暴力的な映画・TVゲームによって暴力的な性格になる」と一方的に結論付けられたというわけです。

 

 

 

暴力的な映画・TVゲームの悪影響は無視して良いレベル

 

ステッソン大学が出した結論はというと、以下のようです。

 

  • 暴力的な映画やゲームが攻撃性に与える影響は、全体の0.64%のみである
  • 実際に他人へ悪影響を及ぼすほどのレベルになるのは、さらに0.04%まで下がる

 

とのこと。
なので、暴力的な映画・TVゲームによって、人間の性格は暴力的になることは“ほぼない”ということです。

 

研究者は次のように述べています。

この研究の結果によれば、メディアの暴力的な映像が攻撃的な行動を引き起こすとの結論は支持できない。メディアの暴力映像が深刻な社会問題を起こしているという結論を出すこともできない。

 

そもそも論で言ってしまうと、人の攻撃性…というより、性格が最も反映されるのは

 

  1. 遺伝
  2. 次に環境
  3. 最後に経済状況

 

この3つです。
暴力的な映画・TVゲームが入り込む余地はないということです。

 

 

 

アンパンチよりも注意した方が良いもの

 

今回ご紹介した研究によりますと、暴力的な映画・TVゲームよりも厄介なのが『タバコ』です。

 

  • 暴力的な映像が社会に与える悪影響はタバコの1/8しかない
  • より正確性が高い数値を使った場合は、暴力的な映像が社会におよぼす悪影響はタバコの1/135しかない

 

ようです。
この研究で言うのならば、アンパンチよりも、タバコを論争した方が生産的だということです。

2007年の喫煙者の行動に関するレビューによりますと、喫煙者は非喫煙者に比べ、

 

  • 神経症的傾向
  • 敵意、怒り
  • 良心の低さ

 

etc…

といった性格がみられるそうな。
親が喫煙者ならば、そのような傾向が現れやすくなるし、そんな攻撃的な性格をした親が子供に悪影響を与える方が心配です。前に言った通り、性格は環境によりますので、親がタバコを吸っていると、子供もタバコを吸う可能性も出てきますね(@_@;)

 

 

 

 

アンパンマンのアンパンチが与える子供への悪影響は、僕が取り上げたメタ分析によると、ほぼ問題のないレベルということです。
そんなことを気にするくらいなら、禁煙した方がよっぽど生産的ですし、良いお子さんに育つことかと思います。

子供は親が思っている以上に賢いと思いますので、アンパンチを見たくらいでは、ほとんど影響がないはずです。
それよりも、親がちゃんと教育すればいいだけの話です。

 

もし相手を傷つけない、優しい子供に育ってほしいのならば、「行動を注意する」ことがいいですね。

「相手を殴ってはダメ!」

と、何がいけないのかを具体的に注意すると、長期的にみて良い子に育つことかと思います。
ネガティブな感情を出して、恥や屈辱を与えるような言葉ではなく、実際に子供が起こした、してはいけない行為そのものだけにしてください(^v^)

 

 

【参考文献】
[The Public Health Risks of Media Violence: A Meta-Analytic Review]
[Violent Video Game Effects on Aggression, Empathy, and Prosocial Behavior in Eastern and Western Countries: A Meta-Analytic Review]
[Psychological characteristics associated with tobacco smoking behavior]

 

 

 

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