客観的にそれほど動いていないにも関わらず、無意識に「疲れた…。」とつぶやいてしまうことがありませんか?
現代人は、なんとなく疲労がたまっている状態が続いています。
これは、僕が鍼灸師という視点でお客様を見ても、僕の周りの人たちも、いわゆる『慢性疲労』を患っている人は多いですね…。
僕自身も、常に万全ではないので、疲労感があることはありますねぇ~~(ーー゛)
慢性疲労・慢性痛の原因は、いろいろとありまして、たとえば腰痛の原因は睡眠不足だったりします。
慢性的に続いているものは、根本的な解決が必要です。
今回は、そんな慢性疲労について取り上げていきますので、どうぞ参考にしてください☆
僕の鍼灸施術が効果的ですが、セルフマネジメントも大切ですからね!
≪Contents≫
メンタル疲労は身体疲労とリンクしている
ウェールズ大学の研究で、16人のサイクリストを対象に行われた実験をご紹介します。
参加者を以下の2つのグループに分けました。
- 90分間コンピューターで頭を使う作業をしてもらったグループ
- 90分間自然に関するドキュメンタリー動画を見てもらったグループ
その後、エアロバイクを漕いでもらい、どのような違いが出てきたのかを観察していきます。
結果ですが、エアロバイクを漕ぐ前に頭を使う作業をしてもらったグループは、いつもよりもキツイと感じる可能性が高かったということです。ドキュメンタリー動画を見てもらったグループよりも15%も早くギブアップしたということです。
つまり、頭が疲れる作業を行なった後に肉体労働をすると、普段よりも疲れやすくなるということです。
この15%早くギブアップする疲労感というものは、踏み台昇降運動を約100回分くらいのパフォーマンスの低下に相当します。精神疲労は、肉体もかなり疲労してしまいます。
メンタルが病んでいる人が、やる気がおきない・根気よく作業や仕事に取り掛かれない原因が、ここにあると考えられています。
現代人は日ごろから脳をフル回転させている
最近の認知神経科学では、人間の脳には集中モードと緩和モードの二つのモードがあるそうです。
要約しますと、集中力が高まり何かに意識が向いている状態と、リラックスしていろんなことに注意が向いている状態ですね。ふたつのモードがそれぞれ大事ではあるものの、現代人は集中モード、掘り下げると浅い集中モードが慢性的に続いているのではないかと言われています。
僕らの脳は、ちゃんと緩和モードに入らないと休憩に入れません。
勉強や仕事などの合間にある折角の休憩時間を、SNSやスマホゲームといったものに費やしてしまうと、脳は休憩できません。
この影響で、僕らは
「なんとなくダルイ…。」
といった慢性疲労を感じるようになってしまうというわけです(@_@;)。
すぐに根を上げない4つの方法
精神疲労の対策について、キャンベラ大学がレビューを行ってくれています。
過去に行われた精神疲労と、主に有酸素運動を中心とした運動のパフォーマンスに関するデータをまとめたものです。
精神疲労が起きる仕組みは、頭脳労働をすると僕らの脳の中でブドウ糖を大量に消費します。
エネルギーが使われると、血液で供給されたブドウ糖が脳内で消費されることにより、『アデノシン』という疲労物質が分泌されます。このアデノシンの作用により、ドーパミンの分泌をブロックします。やる気などに関わる、『報酬系』と呼ばれるドーパミンですが、この神経伝達物質の分泌をブロックしてしまうのでやる気が出づらくなるということなのです。
なので、悩みを抱えている人や、頭脳労働ばかりをしてリラックスできる時間をとっていない人は、ドーパミンが出なくなりモチベーションが維持できないのです。
アデノシンという疲労物質を上手くコントロールすることで、僕らの疲労感を抑制することができます。
以下の4つの方法を駆使することで、思いのほかスッキリしますので、試してみる価値はありますぜ!!
カフェイン
なんと想像がつきやすいカフェインですが、案の定、アデノシンをブロックする作用があります。
過剰に摂取すると副腎疲労につながりますし、不眠につながります。
なので、1日1~2杯程度にし、また、16時以降は控えるようにしましょう。
悩みを紙に書き出す
うつ病の人や反芻思考を抱えている人は、自分の悩みで頭がいっぱいになってしまっています。
悩みをすぐになくすことは難しいですが、自分が悩んでいることを紙に書き出して悩みを文章化していきましょう。自分の頭の中で考えていることや悩みをひたすら紙に書き出すということを5~10分するだけでも、その悩みをコントロールすることができるようになります。
激しい運動
HIITなどの激しい運動は、アデノシンの増加を抑制することができることが分かっています。
研究では、ジョギング程度の軽い運動では精神疲労には勝てないことがわかっています。
よって、激しい運動をすることにより、精神疲労に打ち勝つことができるとされています。
小さな疲労感で精神を鍛える
日ごろから、コツコツと精神疲労を味わい、トレーニングの要領で精神を鍛えていきましょう。
運動と同じように、いきなりキツイことを味わうから、精神疲労を感じてしまうのです。
1日に15~20分程度で問題ないので、自分の頭脳に負荷をかける時間を作っていきましょう。
肉体の疲労は休むだけでなんとかなるものの、精神的な疲労は、現代人には回復し難いものです(汗)
情報が氾濫していますし、日本人の習慣や気質を考えると、慢性疲労は日本人独特のものかもしれませんね…。
精神疲労対策をしっかりして、心身の疲労をため込まずにイキイキとしていきたものです。
今回紹介した精神疲労対策以外には、『瞑想』が有効です。
頭をからっぽにする・なにも考えずにボーっとすることが、精神疲労を回復する方法です。
なので、瞑想はとても有効な精神疲労対策です。
あとは、鍼灸施術は自律神経を整えるのにうってつけの方法ですので、どうぞ僕の鍼灸施術を受けに来てください☆
お問い合わせフォームや公式LINE@からお願い致します<m(__)m>
【参考文献】
[The effect of mental fatigue on critical power during cycling exercise.]
[Mental fatigue impairs physical performance in humans]
[Mental Fatigue Impairs Endurance Performance: A Physiological Explanation.]