科学の世界では、良好な人間関係が健康や幸福に大きな影響をもたらすことは常識となっています。
たとえば、一緒にスポーツを楽しむことは、運動そのものの効果にさらにメンタル改善もブーストさせることができます。1人だと単純に孤独ですし、自分を正してくれるのも関わりの深い人物だったりします。
それだけに、人間関係は大切にしていってほしいものです。
今回は、病気や幸福度にまつわる『人間のタイプ』についてお話をしていきます。
以前にも似たようなブログを書きましたので、合わせてお読みになると、理解が深まっていくと思います。
紹介するのは、主に人間関係の物理的な距離感と病気・幸福度との関係性についての論文です。
なかなか興味深い内容ですので、どうぞ楽しんでください☆
幸福度が高まりやすい人間関係の物理的距離
参考にしているのは、2008年に出たハーバード大学の研究で、フラミンガム心臓研究という有名なところのデータセットを使った調査です。
これは、5124名の対象者を基に、1948年から3世代にわたって心疾患や幸福度を記録し続けてきた大規模なデータです。質で考えるのなら、参考にするには十分なものかと思っています。
この研究では、どのような人間関係が、僕らの幸福度を高めてくれるのかを導き出してくれました。
主に物理的距離で、具体的な結果が以下のとおりです。
- 近所に住む友人(互いに相手を友人だと認識している関係)
- ただの隣人
- 近所に住む友人(自分は相手を友人だと思ってるが、相手は友人と思っているかわからない関係)
- 近所に住む友人(相手はこちらを友人だと思ってるが、自分は友人だと思ってない関係)
- 近所の親戚
- 同居している配偶者
- 遠方に住む親戚
- 同居してない配偶者
- 同じ区域に住む隣人
- 遠方に住む友人
データでみると分かりますが、実際のところ、親戚や配偶者よりも近所に住む友人の方が幸せにしてくれるという、切ない事実があります。
基本的には近所に住む人間がもっとも幸福度を左右し、そのような存在がいる場合は、数値にして148%も人生の満足度が上がるとされています。幸福度だけを重視して考えると、親戚や配偶者との関係よりもご近所付き合いの方に力を入れた方が良く(もちろん無下にしてはいけません!)、諺の『遠くの親せきより、近くの他人』は、科学的に正しいということが証明されたということです。
その他、この研究でいわれていることは、以下のとおりです。
- 幸福感は他者に影響することがわかり、周囲に幸福度の高い人物がいた方が自分の幸福度も高まる
- より幸福度の高い人物とつきあう数を増やすことで、健康に良い影響を与える。ちなみに、幸福度の低い人物とつきあう数が増えても影響はない
- なにより、隣人や同区域の人と親密な関係を築くのが一番大事である
ご近所づきあいは大切!…ということでしょうねぇ。
生活リズムが違ったりしますからなかなか難しいでしょうけど、笑顔で挨拶をしていくことはしていきたいものです。それだけでも好印象ですし、ふとしたきっかけで話が盛り上がることだってあります。観純接触効果という有名なものもありますし、まずは挨拶から始めていって、関係を築き上げていくと良いかもしれません。
僕らの幸福度やご近所さんの幸福度のためにも、近所と交流を深めていきましょう☆
【参考文献】