当ブログで「朝食を抜くと太るはウソ?!」ということをお話しました。
詳しくはそのブログを読んでほしいのですが、要は「朝食を抜いている人に太っている人が多いけど、それが朝食抜きの影響とは言えないよね~~」というだけの話です。
因果関係を考慮しないと真実を見落とすものなので、データというもんは丁寧に扱うものです。
実際のところ、僕は朝食は食べていないことが大半ですが、世間一般的に太っている部類ではありませんからね。
…で、今回は『夕食を抜くと1.5倍太りやすい?!』という日本の研究がありますので、こちらをご紹介します。
実際のところ、朝食抜きの影響の研究はたくさんあるのに、こういう「夕食抜き」の研究が少ないものだから助かります。
「朝食抜きの影響を調べたのなら、夕食抜きの影響を調べるのが筋だ!」というのが、あくまで僕の意見です。
どうぞ、ご参考に♪
朝食や昼食、夕食を抜くことによる肥満への影響
この研究は2021年に出た大阪大学の調査でして、大阪大学の学生26,433名(男性:17,573名 女性:8860名)を6年にかけて追跡し、朝食や昼食、夕食のスキップについてチェックしていったものとなっております。
この研究のコンセプトは「朝食を抜くことは体重増加の危険因子として特定されているものの、昼食と夕食を抜くことによる体重増加への臨床的影響に関するエビデンスは限られている」とのこと。
この研究では朝食、昼食、夕食の頻度と体重増加(10%以上)および過体重/肥満(体重)の発生率との関連を評価しており、その評価基準は毎年の参加者健康診断データを基に分析していっております。
ていうか、大学生の夕食とかを抜くというライフスタイルに着目しているのは、そういう人が多いということですかねぇ…。
経済状況とか、大丈夫なのでしょうか(汗)
分析していった結果なのですが、
- 夕食を毎日食べる人と抜いている人と比較して、夕食抜きの人は体重が10%以上増加するリスクが高かった(男性で1.42倍、女性は1.67倍)
- 同時に、肥満(BMIが25以上)の発症リスクも高まった(男性で1.74倍、女性は1.68倍)
その一方、朝食や昼食を食べる回数と体重増加&肥満の関連は認められなかったそうです。
研究チームも
この研究によって、朝食抜きよりも夕食抜きの方が体重増加に及ぼす影響が大きいことが示唆された
と語っています。
気になる理由なのですが、研究者がたてた推測には
- 夕食を抜くことによる食欲増加
- 夕食を抜く人に食事の質が低いことが多い
- 夕食を抜くことによる体内時計への悪影響
があります。
個人的に①はプチ断食をしている僕からすると関係ないかな?って思います。③についても、摂ったり摂らなかったりするなら体内時計が狂うことは十分にありますが、夕食を食べないと決めているなら関係ないかな(個人的には摂ってほしい)
一番有力なのが②の「食事の質が低い」が妥当で、先行研究でも夕食を抜くと健康的な食事の指数が低下するという報告があります。研究チームも「夕食を抜くと朝食を抜く場合と比べて、野菜および魚介類/植物性タンパク質の摂取量が有意に減少した」というデータが得られているみたいですしね。
意図していない場合、大学生なら食事に無頓着だったりするケースがあったりしますから。
ちなみに、この研究では「朝食を抜いても体重が増えない」という結果が出ています。
このことについては、
- 先行研究は10年以上だったりするから、調査期間を長くなると結果が変わるかもしれない
- 過去の横断研究では、睡眠時間が1日8時間以上の若者は「朝食抜き」でBMIが増加しやすい傾向にあったが、1日8時間未満の場合はそれほど関連性が見れないようなので、睡眠時間が関係しているかもしれない
という仮説を立てているみたいです。
とりあえず、夕食を抜くことによって体重が増えるみたいなので、栄養のためにも食べていった方が良いかも☆