人間だれしも、幸福でありたいと願っている生き物です。
この文言を聞くと宗教的な臭いがしますが、事実だけに焦点を当てるなら、当然のことだと思います。
さて、国連から2021年版の「世界幸福度報告書(WHR)」が発表されていますので、ここから「僕らが幸福に必要なこと」について解説していきます。
どうぞ、参考にしていってください。
2021年版「世界幸福度報告書」が発表した幸福の重大要素
世界幸福度報告は、「ギャラップ世界世論調査と世界リスク世論調査へのアクセスを提供したロイドレジスター財団からのデータを利用した持続可能な開発ソリューションネットワークの出版物」なんだそうです。今回の調査は世界95カ国から集められた10万人を対象としたものとなっております。
幸福度の定義ですが、
- 人生の満足度:自分の人生を振り返り、人生に満足感が得られるかどうか
- ポジティブな感情:日々の生活で喜びや感謝などの前向きな感情を経験できているかどうか
これらをもとに、全体的な幸福度を計測していったものとなっています。
今回で9回目で、最新版の調査は2020年におこなわれており、新たに「新型コロナによって世界の幸福度はどのように変化したか?」がメインとなってます。
幸福度について一部抜粋していくと、
- 大ざっぱに捉えて、世界中を見渡すと、2020年の幸福度は、世界中で2019年とさほど変化はない。これは、コロナ禍だからといって、特別人生にポジティブなことが減った・ネガティブなことが増えたわけではない。
- 人間のレジリエンス(困難からの回復度)は大きく、 人生において大きな出来事や変化(ポジティブ・ネガティブ関係なし)は、基本的な幸福度に与える影響は予想されたものより小さい
というところ。
当然ですが、これは対象となった人の、あらゆる人生をすべて平均化してみられた傾向です。
各国の文化や人口動態、個人差といった要素もありますので、パンデミックの影響で過去とはデータ収集の方法が違うかもしれません。とはいえ、総括すると、2020年の人間の幸福は2019年とほとんど一緒と言えるみたいですね。
この調査が得られた情報を見てみますと、
- 人間の幸福の変動のほとんどは、6つの環境要因(健康、信頼、寛大さ、頼れる人の有無、収入、自由)に影響されるようで、特に「信頼」が人間の幸福の中心となっている傾向にある
- 2019年に引き続いて、人生の幸福度最上位は北欧諸国が独占していた。フィンランドが4年連続で1位を獲得し、アイスランド、デンマーク、スイス、オランダがそこに続いた(日本は40位でおよそ真ん中、可もなく不可もなく)
- 2019年と同様、北欧諸国は「人生に満足感がある」で最高得点を獲得したものの、これは「ポジティブな感情をより多く経験している」という関連していない。例えば、フィンランドではポジティブな感情の経験に関しては43位である。
- 2020年もすべてが同様というわけではなく、ポジティブな感情の経験の数に変化がないものの、「怒り」「心配」「悲しみ」といったネガティブな感情を経験する比率は大幅に増加していた。アジアのデータでも、ネガティブな感情は、症例数の増加と関連していた
基本的に、大体の人間は、健康の有無や信頼や寛大さの経験、頼れる人の存在、生活に最低限必要なお金がある、自身に自分の人生の決定する自由があるときに幸せを感じるそうです。あとは、人生の幸福と日々のポジティブ感情とは関係ないみたいで、これは以前からデータで確認されていてることですね。
この報告書を見て僕が感じたことをまとめると、
- 世間では「コロナによって人間の意識が大元から変わってしまった」と言われているか、幸福感にという視点でみると特に変化がなく、人間の力はコロナのようなパンデミックでは心は折れず、規制緩和すれば以前のとおりに戻る可能性が高い
- パンデミックによって健康や仕事への価値観、消費者生活のデジタル化などが進歩したように見えるが、これは変化よりも、以前から進めようとしたことが加速されたように見える
- 世界中の信頼レベルの測定によって、信頼感があるかどうかが、お金や雇用、大きな健康問題よりも幸福には重要とのこと
- 信頼とは「約束が守られる」ことや「 弱みを悪意で利用されない」ことが確信されていることである。自分の周囲の人や組織を信頼できる、周囲の人間が優秀で自分のことを配慮してくれると信じれるほど個人の幸福度は上がる。
本来なら、人間はそんな簡単にくたばりませんし、変化しているように見えても、実際は計画を推し進める良い機会になっただけです。
結局は、周囲の人間関係や健康状態、心の余裕、自由、お金なんですよね~~。。。