カロリーを調整するにあたり、自身の身体活動の消費カロリーは気になるもの。
有酸素運動なら、たとえばジョギングなら「体重(kg)× 走行距離(km)=消費カロリー」で出せますが、筋トレはイマイチわからなかったりします。そういったこともあり、最近の研究で「筋トレの消費カロリーの出し方はコレだ!」という、大まかな計算ができるデータがでましたのでご紹介します。
あまり気にしない人もいますでしょうが、どうぞ参考にしてみてください♪
筋トレの消費カロリーの計算方法
これは2021年に出たクロスオーバー試験で、15名の男性を対象に、一般的な筋トレによる大体の消費カロリーの計算方法を調べてくれた研究があります。
この研究の内容は、以下のようになっております。
- 参加者全員の1RMを確認した後、全員に8種目のエクササイズ(チェストプレス、ペックデック、スクワット、プルダウン、バイセップスカール、トライセップスエクステンション、ハムストリングスカール、マシンクランチ)を3種類のセッションでおこなってもらう
- その際、筋トレの強度を「低中高」にわけ、低負荷のトレーニングでは、各エクササイズを1RMの60%で15レップを2セット、中負荷のトレーニングでは1RMの75%で10レップを3セット、高負荷のトレーニングは1RMの90%で5レップを6セットおこなってもらう
- それぞれのセット間のインターバルは2分間で、各セッションの間、参加者には携帯用スパイロメーター(肺機能の検査機)を装着してもらい、この装置でカロリー消費量を推察した
様々な負荷でトレーニングをしてもらいながら、それぞれの大ざっぱなカロリー消費をチェックしていきました。
その結果ですが、
- 全体を通して、負荷が高い筋トレほどカロリー消費量も多かった
- カロリー消費量を1分あたりのkcalで表すと、実際には低負荷の筋トレの方が高負荷のセッションよりもわずかに大きくなった
- カロリー消費量を平均化すると3つの条件すべてで約6kcal/分であり、参加者間のばらつきは、さほど大きくなかった。ほぼすべての参加者は、全条件で4~8kcal/分の間で消費していた
負荷が大きければ当然ですが、消費カロリーは大きくなるだろうなぁ~…って感じですが、すべてを平均すると「筋トレは約6kcal/分消費する!(インターバル込み、自身の基礎代謝含む)」という結論でしょうか。
もちろんですが、この研究だけで判断するのはいけません。
しかし、現在のところ、筋トレの消費カロリーを推定するための方程式がありませんので、これを指標にすると良いかと思います。ちなみにですが、BMR(基礎代謝量)計算ツールなるものがありまして、こちらを用いるのも良いでしょうね。国立スポーツ科学センターでは、1日の基礎代謝量を(28.5 × (体重-(体重 × 体脂肪率)))を使って出し、これに1440(1日の分数)で割ると、1分あたりのおよその基礎代謝量が推定することが可能だとしています。
つまり、純粋な筋トレのみの消費カロリーは
- 筋トレ時間(分)×(6kcal/分ー28.5 × (体重-(体重 × 体脂肪率))÷1440)
で割り出せます。
正直言って、かなり面倒なので、厳密さを求められる人(ボクシングの階級やボディビルなど)以外なら、潔く「筋トレは1分するごとに6kcal消費する!!」と考えた方が良いですね(笑)