いわゆる『成功者』と呼ばれる人の意見に、
- 「初志貫徹が大切だ!」
- 「いやいや臨機応変が大切でしょ!」
といった、いろんな内容が飛び交っています。
僕の個人的な意見としては、「自分の根幹は変えない」という感じで、あとは状況に合わせて方法を変えていくのがいいのかと。まあ、初志貫徹と臨機応変のハイブリットということですね!
自分の価値観や意志といったものにこだわりすぎて自滅したくはないですし、柔軟に対応したつもりでどっちつかずになるのも癪です。
大切なものは持ちつつも、時代に合わせた生き方をしていきたいものです。口で言うのは簡単なのですが(笑)
そういうことで、今回は「成功のために自分の考えを変えた方がいいのか」について、論文から引用して解説していきます。
成功のために意志決定は変化させるべきか
これは2022年にでたレビューでして、メタ認知の機能についてチェックしたものとなっております。
過去の研究を復習したうえで、「自分の意志決定を変えるのは良いことなのか?」をあたりを調査してくれてます。ちなみに、メタ認知とは、簡単に説明しますと「考えることについて考えること」でして、自身の考えや意志などを客観的に捉えてみる感じです。
結論を先に言いますと、「最初の決断を変えたほうが事態が好転するパターンが多い!」ということです。
レビューの要点をまとめると、
- 基本的に、最初の考えや決断を変えたほうが成功につながる場合が多い。
- なぜなら、思考を変えるほうが最初の失敗を修正することにつながるから。
- しかし、人は本質的に自身の思考を変化させることを嫌う生き物でもある。
- このことについては、「自分の思考を変える」ということは自身の非を承認したことにつながり、熟考し続けることに労力を消費するを嫌悪するためだと思われる
これは、ビジネス戦略でのリソースの消費以外にも、日常生活の場面でも同様のことが言えます。
どの商品を買うか、食事をどこでとるのかなど、人生の様々な場面で最初の考えに固執しない方がうまくいくケースは多いそうです。ただ、大体の人は最初に決断したことを守る方が簡単でエネルギーを消費しないので、簡単に考えを変えようとしないわけですね。
研究チームによると、
ここでの重大な要点は、人間はそれをするのが好きではないにもかかわらず、「考えを変えることは良いことである」ということだ。
しかしながら、ほとんどの人物は、自身の考えを変えることを好まない。
最初の決断を変える機会を与えられたとしても、それを切り替えようとしないのである。これは、考えを変えた後に誤った決断をした場合、最初の決断に固執して失敗するよりも強い感情が生まれるところも大きいからだ。
人間の習性として、以前に考えを変えてうまくいかなかったことを強く記憶する傾向があるそうです。
また、その一方で、最初に決めたことにこだわり、それが失敗に終わったことは、あまり覚えていない傾向があるようです。それもあってか、実際に考えを変えたほうがよい場面でも、最初の意志決定に固執してまうそうです。
やっぱり、自身の本質は変えずとも、やり方などにこだわりを持たない方が賢明なのかもしれませんねぇ…。
【参考文献】
[On second thoughts: changes of mind in decision-making]