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アスリートに昼寝はどれくらい役に立つのだろうか?

年末ですが、当ブログは平常運転でおこなっております。
まあ、年始はいつものように初詣にいって、その様子をブログを書こうかと思っている次第です。

さて、今回は季節に関係のない「アスリートに昼寝はどれくらい役に立つのだろうか?」っていう話題を提供しようかと思います。昼寝はスポーツやビジネスに大いに役立つとされているので、現段階の結論をお伝えしていきます。

どうぞ、参考に♪

 

 

アスリートへの研究で判明した「最適な昼寝のガイドライン」

 

これは2021年に出たセントラルクイーンズランド大学などのメタ分析で、昼寝に関する先行研究から37件をまとめた系統的レビューです。研究の参加者は合計3,489名で、アスリートと昼寝との関係性を調査した内容となっております。

当然ですが、アスリートにとって十分な睡眠は重大な要素です。
日常的に過酷なトレーニングをおこなっていて、それにより睡眠不足や睡眠障害に悩まされる人も少なくありません。よって、「最適な昼寝」について考察するためには、アスリートを対象にするのが適切だそうです。分析の対象になったアスリートが参加する競技は、トラック競技、フィールド競技、ランニング、サッカー、ラグビー、水泳、柔道、射撃、ボート、空手など多種多様です。

どの実験においても、「昼寝によってアスリートのパフォーマンスはアップするのだろうか?」を調査しており、一般の方々にも十分に参考になる内容だと思っております。

 

分析の結果ですが、このメタ分析によって以下のような結論に至ったそうです。

 

  1. 9件(24.7%)の研究において、昼寝によって運動のパフォーマンスが向上すると報告していた。
  2. 5件(13.5%)の研究において、昼寝の脳パフォーマンスへの影響を評価しており、そのうち4件がプラスの影響を報告していた。研究の一部では、昼寝により空手選手のリアクション、足の反応時間などが改善されたと報告している。
  3. 5件の研究のうち4件の研究では、昼寝により主観的な疲労感が減少する現象を報告していた。さらに2件の研究では、昼寝後に筋肉痛が減少する傾向も示唆していた。
  4. ある研究において、サッカー、ラグビー、ハンドボールのアスリートに、昼寝なし、40分の昼寝、90分の昼寝という条件を指示したところ、昼寝をしたグループのほうが、より等尺性収縮力などが優れていた。また、運動のパフォーマンスについて、40分の昼寝より90分の昼寝のほうが効果が発揮していた。
  5. 昼寝の運動パフォーマンス改善の恩恵は、十分に休息しているアスリートよりも、睡眠が制限されているアスリートの方が強力だった。短い昼寝(20分)でもパフォーマンスは向上するものの、長い昼寝(90分)のほうがより恩恵が強い可能性がある。

 

総括すると、20分の昼寝でも身体的パフォーマンスは十分に改善するし、脳機能や疲労感も改善するみたいですね。
ただし、睡眠に特別問題がない場合は、無理をしてまで昼寝をする必要はないと思います。多少なりとも「あまり睡眠の質が良くない・十分に睡眠がとれていない」感覚がある場合は、20分ほどの昼寝をやってみると良いかもしれません。

研究チームによると、

アスリートにおいて、昼寝は一般的な習慣である。
昼寝はアスリートの夜間の睡眠を補強する機会となっており、パフォーマンスにおいて有益な行為だと考えられる。今回のレビューでは、アスリートは13時~16時の間に20~90分の昼寝をするのが最適だと思われる。

 

 

ということで、もしパフォーマンス維持ないし、疲労感があるのなら、研究チームの考察に従ってみるのが良いでしょうね☆

 

 

【参考文献】
[To Nap or Not to Nap? A Systematic Review Evaluating Napping Behavior in Athletes and the Impact on Various Measures of Athletic Performance]

 

 

 

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