昔、流行していた「食べる順番ダイエット」なるものがありまして、これは「野菜から食べると痩せられますよぉ~~♪」という内容です。
以前のブログにて、「血糖値の爆上がりを抑えられるし、健康法としてはアリだよね」くらいの評価をしていまして、やらないよりかは、やっておいて損は無い感じです。まあ、痩せられるかというと、そうでもないレベルですね。詳しくは、当ブログをどうぞ!
んでもって、最近でも食べる順番ダイエットの研究がおこなわれていて、「食べる順番ダイエットは、健康面には有益なのか?」について調べてくれたものがあります。今回は、それについて解説していきます。どうぞ、よしなに♪
食べる順番による健康面への影響
これは2023年に出た、神奈川歯科大学の横断研究です。
この研究では、ご飯やパンよりも野菜から先に食べた場合に、健康面にどのような恩恵が得られるかを調査してくれたものとなっております。調査内容ですが、238名の男女を対象に、参加者全員に「食事の際、野菜から肉/魚、その後に主食(ご飯パンなど)の順番で食べていますか?」とアンケートを取ったうえで、全体を
- 食べる順番を意識したグループ
- 食べる順番を意識しなかったグループ
のいずれかに分類し、このデータを、参加者全員の栄養素摂取量と比較していったそうです。
その結果、
- 「意識したグループ」は、「意識しなかったグループ」よりもBMIが低く(22.7 vs 24.2)、残っている歯の数が多い(25 vs 23本)。HbA1c(糖尿病リスクの指標)には有意差がなかった。
- 「意識したグループ」は、「意識しなかったグループ」よりも炭水化物の摂取量が少なく、食物繊維の摂取量が多かった(1日8.11g vs 7.29g)。タンパク質については差が確認されなかった。
- 「意識したグループ」は、「意識しなかったグループ」よりもビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、n-3系脂肪酸の摂取量が多かった。
ということもあり、健康面においてのメリットは確かな模様で、野菜から食べた方が栄養状態がよくなるみたいですね(余談ですが、飽和脂肪酸の摂取量は歯の本数が少ない人ほど増加していたけど、食事の順番とはあまり関係がなかったそうです)。
当然ですが、これは横断研究なので、「食べる順番を意識すれば栄養状態が良くなる!」と断言できません。
参加者の年収などの要素を調整していないため、本当に食べる順番ダイエットが栄養状態を良くしているのかが判別できていない点はご留意ください。そうはいっても、野菜や肉/魚から食べ始めることで、体内の栄養状態が改善される可能性自体はありますから、食べる順番を守るだけの簡単な方法ですし、やっぱりやっておいて損は無い方法ですね☆