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「低脂肪」な乳製品よりも、「普通」の乳製品の方が健康にいいゾ!

「脂肪は悪ッ!」みたいな風潮があって、一昔は低脂肪の乳製品が流行っていた時期がありました。
今も流行っているのかな?

普及されている食事のガイドラインだと、心臓病や糖尿病、脳卒中などを予防するため、飽和脂肪酸が多い食品は避けた方が良いとされています。例えば、チーズといった乳製品は飽和脂肪酸で、一般的に言えば、食べ過ぎは健康を害するとされています。ですが、実のところ、乳製品の健康効果は、牛乳の脂肪によるものだとされていて、「低脂肪」な乳製品よりも、「普通」の乳製品の方が健康にいいゾ!…っていう話があったりします。

今回は、そんな乳製品のことについて取り上げていきます。

 

 

脂肪の多いチーズを摂取しても健康に悪影響がない

 

2016年に出た、コペンハーゲン大学のRCTを見ていきましょう。

この実験の期間は12週間で、合計139名の男女を

 

  • 低脂肪チーズ
  • 普通のチーズ
  • チーズなしの対照グループ

 

の3グループに分けて(チーズ自体の摂取量は80g)、どのような変化が現れるかをチェックしていきました。
その結果、普通のチーズを食べた参加者は、血圧、インスリン値、トリアシルグリセロールの濃度、グルコース値、腹囲の測定値に大きな差はなく、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が増加していたとのこと。

チーズに関して言えば、僕の過去のブログでも「チーズを食べると認知機能の低下を防ぐことがデキる!」なことを紹介しましたし、その健康効果に期待しても良いのかと思いますね!

 

この実験は短期間のものなので、これだけで低脂肪を否定するわけにはいきません。

同じく2016年に出た大規模調査を見ていきますと、この調査では3,333名の糖尿病になっていない成人(年齢は30~75歳)の血液を約15年間にわたって分析しております。結果、全乳製品をよく摂取する人は、あまり摂取しない人と比較して、糖尿病にかかるリスクが平均46%低いことがわかっております。

研究チームは、

低脂肪の乳製品を推奨する方針は改める必要があるかもしれない。
低脂肪の乳製品を摂取する人が、全脂肪の乳製品を摂取する人よりも健康であるという証拠は存在していない。

 

 

とのことで、全脂肪の乳製品の摂取で健康効果がみられ、低脂肪の乳製品の摂取で健康効果が見られる証拠がない以上、「低脂肪の乳製品はオススメだよっ♪」とは言えない状況なようです。

このような現象が起きているのは、冒頭のとおり、乳製品の脂肪が健康に良いという推察ではありますが、まだまだ確定ではありません。いずれにせよ、高脂肪の乳製品だからといって怖がる必要はなく、乳製品の味を存分に楽しむのが良いかと思いますね。

変に人間が加工したものって良いものがありませんから、乳製品もそうなのかもしれませんね☆

 

 

【参考文献】
[High intake of regular-fat cheese compared with reduced-fat cheese does not affect LDL cholesterol or risk markers of the metabolic syndrome: a randomized controlled trial]
[Circulating Biomarkers of Dairy Fat and Risk of Incident Diabetes Mellitus Among Men and Women in the United States in Two Large Prospective Cohorts]

 

 

 

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