今回は、僕の備忘録も含めた内容となっていて、また、戒めも兼ねております。
なんでも、「薄毛の原因は、甘い飲み物が原因かもしれない!」といったもので、僕自身はソフトドリンクやエナドリ系はほとんど飲みませんが、甘い食べ物はそこそこ食べますので、警戒が必要な感じではあります。
もし、僕のブログを読んで「なんか、心当たりあるかも…」となりましたら、実践していってほしいものです。
砂糖入り飲料と若年男性の男性型脱毛症の関連性
これは2023年に公開された中国での調査でして、極めてシンプルな実験内容となっております。
1028名の中国人在住の男性(年齢の平均と偏差27.8±7.2歳、)を対象に、体重や髪の状態、食事摂取量、ライフスタイル、心理状態の5つのセクションにグループ化して調査をおこないました。喫煙歴や家族歴などといった脱毛に影響を与える要因を調整していった結果、週7回以上砂糖入り飲料を飲む人は、飲まない人と比較して男性型脱毛症になる可能性が3倍以上高かったことがわかったそうです。
大ざっぱに言ってしまうと、1日に1本以上、エナジードリンクや加糖ジュース飲料、ソフトドリンク、スポーツ ドリンク、加糖牛乳、加糖ナッツ ミルク、加糖茶飲料、加糖紅茶とコーヒーを愛飲している男性は、甘い飲料を断絶している男性よりも抜け毛の量がメチャクチャ多いというわけですな。
注意点としては、あくまで横断研究でサンプル数も多くなく、初期段階の証拠でしかないということ。今後の実験によって結論に変化が起きるかもしれませんが、警戒するに越したことはないかと思いますね。
甘い飲み物が原因で薄毛になる機序はまだハッキリとしていないのですが、専門家たちが多くの研究によって「主な原因は砂糖にあるかもしれない」と考察しておられます。
砂糖の過剰摂取によって、インスリン抵抗性やホルモンバランスの乱れなどを引き起こし、様々な健康被害を引き起こします。そのせいもあって、頭皮に炎症が起きて抜け毛が増えるのではないか!…という考え方です。このあたりは、慢性腰痛の発症機序の1つでもありますね。
過去のデータを見ていきますと、
- 体内の炎症増大は、毛髪の成長サイクルを乱し、毛包を早期に休止期に移行させ、抜け毛を増加させる可能性がある(2020年)。
- インスリン抵抗性は、ホルモンバランスの乱れ(アンドロゲンの上昇など)を引き起こし、毛包を収縮させて、髪の成長サイクルを短くする傾向がある。そのため、血糖値を乱高下させ続けてインスリン抵抗性を高めてしまうと薄毛や抜け毛が起きる可能性がある(2014年)。
- 血糖値が急上昇するとポリオール経路を活性化させ、グルコースを使って毛包にダメージを与え、毛包の機能を長期にわたって低下させる可能性がある(2019年)。
といった感じで、甘い飲み物もそうですが、砂糖で甘く調整された飲食物は抜け毛の原因となりそうなので、注意が必要かと思います。「砂糖の摂りすぎがヤバいのはわかったけど、具体的にどれくらいで“摂りすぎ判定”されるの??」っていう話になりますよね。冒頭に紹介した研究では言及していませんでしたが、ちょうど良いガイドラインがありますので、ご紹介していきます。
大まかなに言いますと、
- 2 歳以上の場合、添加糖の摂取量を 1 日の総カロリーの 10% 未満に制限する。具体的には、以下のとおり。
- 2,000kcalの食事の場合、添加糖分から摂取するカロリーは 200kcal以下に抑える必要がある。
- 200kcalは、飲食物から摂取する砂糖のティースプーン約 12 杯(50~60g)にする。
- 2 歳未満の子供には、砂糖が添加された飲食物を与えない。
がガイドラインとなります。
身近にある飲料なら、以下が参考になると思います。
- スポーツドリンク(500ml)…約20~30g
- 炭酸飲料(500ml)…約40~65g
- 缶コーヒー(190ml)…約2~13.5g
- エナジードリンク(250ml)…約27~46g
途中で例えたとおり、砂糖入り飲料を一本でも飲むと、その日は食事ができなる計算になります。
とはいっても、砂糖のキャパには結構な個人差があります(個々人の処理能力や身体活動レベルなど)ので、たくさん飲んでも問題ない人も一定数存在します。ですが、基本的には砂糖入り飲料は生活から極力遮断して、水やお茶など、無糖の飲み物にこだわりを持った方が無難と言えます(単純な健康のためにもなりますし)。
ちなみに、髪を育てるのに必要な栄養素っていうのも、もちろんあります。
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンD
- 鉄分
- 亜鉛
- マグネシウム
- タンパク質
- オメガ3脂肪酸
僕が代表的な成分をピックアップしていきましたが、意識した方が良いのがタンパク質。
当然ですが、髪の毛はタンパク質でできていますので、自分の体重の数値分のグラム数のタンパク質は欲しいところ。あとは、代謝に深く関わってくるマグネシウムや意識しないと取りにくいオメガ3など、そのあたりを気を付けると良きかと思います☆
【参考文献】
[The Association between Sugar-Sweetened Beverages and Male Pattern Hair Loss in Young Men]
[The Inflammatory Aspect of Male and Female Pattern Hair Loss]
[Androgenetic alopecia, metabolic syndrome, and insulin resistance: Is there any association? A case–control study]
[Association of type 2 diabetes with central-scalp hair loss in a large cohort study of African American women]
[Get the Facts: Added Sugars]
[Guide to Best Vitamins and Minerals for Hair Growth]