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幸福は追い求めるほど、幸福が見えなくなっていく…

幸福は追い求めるほど、幸福が見えなくなっていく…」のような文言を、もしかすると聞いたことがあるかもしれません。

一見、哲学のような文言ですが、実のところ、科学的に証明されているようです。そういった真理については以前から言われていたのですが、最近になっても、そういった法則が強化されたことになったようです。今回は、幸福に関する内容をお届けして参りますので、どうぞ、よろしくお願い致します。

幸福になることを願いながらも、貪欲にならないよう気をつけたいものです♪

 

 

幸福の追求の是非

 

これは2024年に出た研究でして、3つの調査によって構成されたものとなっております。

調査の内容としては、合計1,815名を対象に、「幸福を追究すると、幸福度が低下してしまうのでは?」という点を調査したものとなっております。性別や民族、年齢、地理的な場所が多様な学生とコミュニティのサンプルを基に、2009年から2020年にかけて参加者へ定期的にアンケートと日記の記入をしてもらい、幸福への願望と幸福への懸念を評価していったそうです。

その結果、次のような傾向が見えてきたそうです。

 

  1. 幸福を追究すると、常に自身の状態を評価し続けることになり、これが幸福度の低下につながる。
  2. メタ感情(自身の感情について抱く感情)が、幸福感の低下に少なくとも部分的に説明できた。

 

要約すると、幸福を追求しようとすると、「自分は現在、どのくらい幸福なのだろうか?」といった懸念が生じ、これが心理的な悪影響を引き起こすという感じになるのかと思いますね。

幸せを追いかけるぞ!」ということは、“今”は理想とする幸福から遠く離れており、現在の自分と理想の自分と比較すれば必ず辛い思いをしてしまいます。これが否定的なメタ感情を生じさせ、幸福が見えなくなってしまう仕組みなのです。

ポジティブシンキングにありがちな罠なわけですね…。

 

こういった結果を踏まえ、研究チームは次のように語っております。

理想上の幸福と現在の幸福を比較せず、今現在、自身が実感している幸福をそのまま受け入れる方が建設的では?

 

 

まさに感情のマインドフルネスでして、「自分は幸せなのか?」と考えず、まずは今の自分がどんな感情を持っているかが大切なのです。

それが肯定的なのか否定的なのかをジャッジせず、兎にも角にも、湧き上がった感情そのものをその感情を受け入れるということ。上を目指したらキリが無いですし、コスパを考えると、幸せの閾値(感覚などに反応できる最小限の値)は低い方が良いし、ちょっとしたことで幸せを感じる方が健康的です☆

 

 

【参考文献】
[Unpacking the pursuit of happiness: Being concerned about happiness but not aspiring to happiness is linked with negative meta-emotions and worse well-being.]

 

 

 

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