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「こんな性格を変えたい…!」と願うなら、ココが重大なポイントだぞ!

いわゆる「三つ子の魂百まで」という諺があるとおり、基本的に自身の性格は変わることがありません。

とはいえ、それはあくまでも“基本的に”な話しであって、今や昔の話となっている様子。現代では、そこそこの範囲ではあるものの、ある程度は後天的に性格を変えることが可能なんだそうです。そして、性格を変える際、とある1つのポイントが重要であるそうなので、今回は、それについて解説していきます。

どうぞ、参考にしていってください♪

 

 

目的意識の向上による性格特性の変化

 

これは2024年に出た、韓国の啓明大学による縦断研究で、ミシガン大学が定期的におこなっている健康やメンタル調査のデータセット「Health and Retirement Study(HRS)」 ( N = 11,010)を使用して、13 年間かけて、ビッグファイブの性格特性と目的意識の相互関係を調査していったものです。

結論から申し上げますと、研究者であるモフセン・ジョシャンルー氏によると、

性格を変えるメカニズムには、“目的意識 ”の深掘りが重大な要素である。

 

 

とのこと。

ジョシャンルー氏の見解によると、「近年のパーソナリティ理論は、パーソナリティ特性の動的な側面をますます強調するようになっている。我々の性格特性は、意図した努力、個人と合致した介入、個人的な成長戦略を通じて、積極的に形成・育成できる可鍛性の資質とみなされることが多くなった。」なのだそうです。つまり、自分の性格を変えたければ、自分の理想とする性格に作りかえることができる!…っていう考え方が有力視されているそうです。

それでもって、その心構えとなるものが、“目的意識を持て!”ということなのだそうです。

 

当然なのですが、今の性格を変えようと願ったら、強い目的意識がないと上手くいかない!ってことを主張しておられます。なにか明確な目的意識が無ければ行動することはありませんから、ネット上にある、○○構文みたいなものですなぁ~~…。

研究内容を詳しく見ていきますと、このデータのなかで、参加者はビッグファイブに基づく性格テストをおこなっておりまして、それぞれがどのようなパーソナリティを持っているかを評価してくれています。それに加え、参加者の目的意識を評価するために、「将来の計画を立てて、それを実現するために努力することが楽しい」といった文章にどれだけ賛同するかもチェックしてくれています。

すべてのデータを加味して分析した結果、ジョシャンルー氏の見解通り、目的意識が強い人ほど、ビッグファイブにおけるすべての性格特性が時間とともに改善する傾向にあったそうです。余談ですが、この研究の対象者は50歳以上の男女でして、年齢が上がっていくにつれて性格を変えることが難しいとされている通説を覆す結果となっております。

どんなに年を重ねても性格は変えられる可能性があるんだ!…ということで、たとえ自分がダメな人間だと思っても、いつでも生まれ変われるという、夢のある結論だと思いますね!

 

 

 

 

でも、「性格を変えたいなら強い目的意識を持て!って言うけど、どうすればいいんだよ!?」ってなりますよね?

ジョシャンルー氏は「Purpose As Trait, Habit, and State (PATHS)」と呼ばれる理論のスキームを提唱しておられます。PATHSは「目的とは、特性や習慣、状態の集合体である」という意味でしで、それぞれをこなすことで目的意識が強化されると考えております。

具体的には、以下のとおりとなっております。

 

  1. Trait(特性)のアプローチ:まず、「目的意識」を人生の大きな目標として捉える。具体的には、自身の人生の方向性を明確にするために、将来の自分がどのような人間になりたいかを思い描き、自身の価値観や長期的な目標を再評価し、それに基づいた行動を選択する。例えば、「相手を受け入れられる性格になりたい!」や、「好奇心旺盛な性格になりたい!」など。
  2.  Habit(習慣)のアプローチ:次に、目的意識を日常生活に取り入れるため、習慣の中に小さな変化を取り入れる。行動や思考が目的に沿っているかを確認するのではなく、小さな意味のある活動を習慣として取り入れることで、目的に向かう力を蓄えていく。その際、毎日何か新しいことや意味のある活動を少しずつ追加していく。例えば、新しい趣味を始める、以前から興味があったことに挑戦する、意識して他者の良い点を探すなど。
  3. State(状態)のアプローチ:最後に、目的意識を今の状態を瞬間的に感じることに意識する。日々の行動や経験が、自分にとって意味のあるものなのかと振り返る。その瞬間の体験に対して、「これは自身の成長に、どのように関係しているのか?」「どのように自身の目的に関連づいているのか?」を振り返っていく。例えば、「また相手を批判してしまった…」や「食わず嫌いなことをしてしまった…」という場面を振り返り、どうすればいいかを試行錯誤を続ける。

 

 

といったように、特性から習慣、状態の順番に取り組み、目的意識を日常に落とし込んでいくというスキームです。

当たり前ですが、そうそう簡単に上手くいくものではありませんし、なんなら、以前は性格は変えられないと言われていたものです。かなり地道な積み重ねではありますが、やってみる価値はあると思います☆

 

 

【参考文献】
[Increases in sense of purpose predict future positive changes in personality traits]

 

 

 

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