筋トレの必須アイテムであるプロテイン。
筋肉を育てる為にも、是非とも摂取したいものですが、「実は、筋トレ前にプロテインを飲んでも効果は変わらないのでは!?」っていう話がありますので、今回はそれをご紹介していきます。筋トレ後にプロテインを飲む人が多くいますが、これを筋トレ前に飲んだ場合、特に恩恵を得られないとのこと…。
筋トレに励んでいる人は、どうぞ参考にしていってください!
筋トレ前後でのプロテイン補給による身体への影響
これは2025年に出たランダム化比較試験で、日常的に筋トレをしている男女30名(年齢は 23 ~ 55 歳で男性 20 名、女性 10 名)を対象に、週3回の高負荷のファンクショナルトレーニングをしてもらいました。その際、参加者には以下のようなグループにわかれてもらいます。
- 通常のタンパク質に加えて、卵白タンパク質、ホエイプロテイン、マルトデキストリン(プラシーボ)のいずれかを、それぞれ体重1kgあたり0.6gで摂取する
- 通常のタンパク質を摂取する(1日に体重1kgあたり1g = 対照グループ)
この実験では、普段からしっかりとタンパク質を摂っていた参加者が、プロテインかプラシーボを追加で摂ることで、運動効果に差が出てくるのかをチェックしております。そして、この実験での評価の仕方は、以下の項目で評価しております。
- 最大酸素摂取量(VO2 max)
- ショルダープレスの最大筋力(1 RM)と力と速度の関係
- 大腿四頭筋とハムストリングスのピークトルクと筋力持久力
- 体幹筋の筋力持久力
結果なのですが、どうやらプロテインを摂取したグループとしなかったグループ(プラシーボ)に、有意差はなかったそうです。つまり、プロテインを飲んだからといって、運動効果が上がるわけではないということです。
もちろん、今回の実験結果には考慮すべき点があります。この調査では、すでに体重1kgあたり1g/日のタンパク質を摂取しており、そこから0.6g/kgのプロテインの追加があっても、それ以上の効果が出なかった可能性があります。また、参加者はトレーニングプログラムを自由に選択できたため、高負荷が前提にあっても内容そのものにバラつきがあったと思われ、その影響でプロテインによる差が現れにくかったのかもしれません。
以上のことから、もしかすると、
- 筋トレ初心者
- 高齢者
- ベジタリアンなどのタンパク質の摂取量が少なめな人
の人に関しては、効果が高い可能性があります。
当然ですが、筋力増大や筋肥大、筋肉の回復を積極的にしたい人も、たくさん摂取するとタンパク質合成量が緩やかになるとはいえ、摂っておいて損はありません。タンパク質は身体を作るために重要な栄養素ですので、プロテインを積極的に活用することは大切なのは間違いありませんね☆