健康やスポーツを楽しむために筋トレをしている僕ですが、もちろんその知識についてもお届けしています。
過去のブログでもボリュームについて取り上げていて、やっぱり筋トレで大事なのがボリュームなのですよ。
ボリュームを増やしていけば筋肉が育っていくのは、多くの研究で実証されてはいます。そこで、ボリュームのうち、重量を上げていけばいいのか、それともレップ数を増やせばいいのか、はたまたセット数を増やせばいいのか…。
今回は、そのうちの『セット数の限界』について解説していきます。
セット数を増やした分だけ筋肉は成長する
2019年の実験で、筋トレ歴が平均3年ほどの男性27名を対象に、全体を3つのグループに分けてトレーニングに励んでもらいます。
- 週に合計16セットを行う
- 週に合計24セットを行う
- 週に合計32セットを行う
具体的なトレーニングメニューですが、セット数は単関節と多関節の筋トレを半分に分けています。
たとえば、32セットのグループで胸部を鍛える場合、ベンチプレス(多関節トレ)を16セットおこない、さらにフラットダンベルフライ(単関節トレ)を16セットといった具合です。
実験期間は8週間で、トレーニングの回数は週4回、1セットは8〜10RMおこない、胸、背中、足、腕をまんべんなく鍛えて経過をたどっていきました。
計測方法ですが、トレーニング後にスクワットとベンチプレスの1RMを測り、さらに超音波を使って筋肉の厚みの変化をチェックしました。
その結果、筋力と筋肉のサイズは全グループ全で有意に増加しました。
基本的に、セット数が増えれば増えるほど増加レベルは大きく、特に、今回の実験では二頭筋、三頭筋および四頭筋は、トレーニング量と筋肉の成長の間にかなり強い相関(r=0.84-0.88)があったようです。
ちなみに、ベンチプレスとスクワットの増加率は、以下のとおりです。
■ベンチプレス
- 16セット:23.6%
- 24セット:20.9%
- 32セット:28.7%
■スクワット
- 16セット:16.6%
- 24セット:18.1%
- 32セット:25.4%
ベンチプレスについては微妙な差異が出ていますが、筋肉はセット数を増やした分だけ成長してくれます。
実験は週に32セットという、あまり現実的ではないセット数です。
しかし、時間に余裕があるのなら、やっていくのが良いでしょう。とりあえずはセット数に関しては上限はなさそうなので、気になる箇所があるのなら集中して鍛えるのがよろしいのかと思いますね。
とはいえ、オーバーワークは身体には良くないので、そのあたりは個々人の状態と相談ですね。
僕の場合は、ボディメイクに心血を注いでいるというレベルではないので、この実験くらいのセット数はしていません。まあ、スポーツに必要な動作を鍛えるメニューなら夢中になりますので、もしかするとけっこうなほど鍛えているかも…。
筋トレはやった分だけ成果がでますので、やりがいは感じますよね☆
【参考文献】
[High Resistance-Training Volume Enhances Muscle Thickness in Resistance-Trained Men]