僕の考えですが、一般の方々は、ダイエットに関して「妙なこだわりを持つ必要はない」と思っています。
持病をお持ちの方や減量期・増量期のアスリート等は気をつけないといけませんし、食欲の暴走を引き起こしている方なら、その原因から遠ざかった方が良いでしょう。しかし、そうでないのなら、直感的に食べていった方が幸せだと思っている人間です。
現に『好きなように食べる人の方が痩せるし幸福だ!』という結論に至った研究があったりします。
今回は、そのことについて解説していきます。
どうぞ、参考にしていってください♪
直感的食事とその心理的相関について
これは2021年に出たメタ分析でして、「直感的食事をする人は体型が安定していてメンタルが健康である」と結論付けています。この直感的食事とは1990年ごろにできた言葉でして、簡単に言えば以下のような食事法をする人のことを指します。
- 空腹時のみ食事をする
- 特定の食品を厳格に禁止しない
- ストレスなどの感情的な理由ではなく、身体的な理由で食事をする
- 自分の空腹と満腹の合図を信頼している
直感的食事をする人は、あくまでも身体が必要とするぐらいの食事をします。
「ストレス食い」や「口寂しい」といった感情に流されない、ストレスがない食事法です。「好きなように食べる」は捉え方によっては語弊がありますが、身体が出すサインを的確にとらえて、それに応じた食事をしていくわけですね!
実ところ、以前から「直感的食事ができる人ほどメンタルが安定してるかもしれない」といった考え方があります。
直観的食事をする人は、食事の時間が大体決まっていて、厳しい食事制限もしません。そのため、自分の肉体へのコンプレックスがなく精神的苦痛も低いです。その影響で、生活の質も一貫して高い傾向があると報告されています。
今回のメタ分析では、97件の研究をもとに「直感的食事をしている人」についてチェックしていまして、直感的食事をしている人の特徴を導き出してくれています。
ここでは、直感的食事をしている人のメンタルを23にわけ、その傾向を以下のように確認されています。
■直感的食事をする人の特徴
- 他者からの身体的特徴を受け入れられている
- 自身の身体への評価の高さ
- 身体機能の高さ
- マインドフルネス
- ポジティブな感情
- 自尊心
- 社会的支援
- 全般的な幸福感
■直感的食事をする人にみられない特徴
- 安定しない体重
- 暴飲暴食
- 食事を我慢する
- 感情にまかせて食事をする
- 空腹の感覚ではなく、視覚、味覚、嗅覚などの外面的な手がかりに反応して食事をする
- 摂食障害
- 理想の体型への強いこだわり
- 体型や体重への不安
- 不安症状
- 抑うつ症状
- 否定的感情
注意点としては、単純に「直感的に食事をすればいい!」というわけではないことです。これはあくまで観察研究でして、なにか特別な原因があって直感的食事につながってる可能性は十分にあります。
この研究者たちが主張してるのが、『他者による身体受容が重要ではないのか?』という点です。
これは大まかに言うと、他人から体型のことでバカにされることがなく、そのおかげで自分でも今の体型を受け入れられることです。自分の体型を受け入れられる人ほど、直感的食事をする傾向にある…、という考え方です。
本来ならば、人間が持ち合わせている直感を基に食事を摂っているのに、自身の体型への不安や不満が直感を阻害している感じでしょうか。
自分の正しい直感を信じて、幸福な食事を摂っていきたいものです☆
【参考文献】
[Intuitive eating and its psychological correlates: A meta-analysis]