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「ウォーキングだけでも十分に健康になれるんじゃないの!?」…っていうことをお伝えします

僕は、施術後のアドバイスにて、運動について問われたときは「ウォーキングでも、十分に健康になれますよ♪」と伝えております。

僕の過去のブログでも、「筋トレで必死になって追い込まなくても健康になれる!」っていう感じのことを書きまして、こと健康に着目して運動をする場合、そこまでしてガッツリ運動をする必要はないんですよね。とはいえ、まだまだ「いや、心血管系に刺激を与えるにはハードな運動が必要だ!」という意見と分かれているため、ハッキリとした結論が出ていないのも事実です。

ですが、最近でも「ウォーキングだけでも十分に健康になれるんじゃないの!?」というデータが出てきているため、今回は、そのことについて解説していきます。どうぞ、参考にしていってください♪

 

 

高血圧と肥満に影響を与えられるウォーキングの頻度や強度の関係性

 

これは2024年に出た、オーストラリアでおこなわれた健康調査のデータを分析したものとなっております。

内容としては、1946~1951年生まれと1973~1978年生まれの女性20,588名を、21年間かけて観察し続けたというものです。データによると、対象者全員の生活習慣を3年ごとに評価し、1週間の活動量をMETで算出していきます。加えて、1週間に運動をした回数などにもとづいて参加者をグループを作り、高血圧または肥満の発症率との関係をチェックしていったそうです。

そして、21年という観察期間を経て確認された結果が、次のようなことでございます。

 

  1. 普段から頻繁に活動をする人は、その頻度や強度に関係なく、高血圧や肥満の発症確率と逆相関していた。
  2. 身体活動量が週におよそ1000MET以上の参加者は、身体活動量の少ない参加者と比較して、高血圧のリスクが16%低く、肥満のリスクが27%低かった。
  3. 身体活動量が一定を超えると、身体活動の“頻度”と“強度”は、高血圧や肥満の発症確率に実質的な影響を与えなくなった

 

身体をよく動かす人が健康的なのは当然として、普段の活動量が増えるごとに高血圧および肥満の発症率は下がるけど、一定のラインを超えるとその効果が頭打ちになるので、そんなにキツい運動をする必要はないのでは?…っていう結論です。

冒頭でふれた筋トレのボリュームの件のとおり、こと健康面でいえば、それほど運動量を要することはないっていう意見の方が優勢なのかもしれません。同年に出た別の調査では、5,633名の女性を対象にした実験の結果、「 身体活動において、運動の強度に関係なく健康にメリットがあるため、総運動量に着目した方が良い」という結論を出しております。これは、今回の研究と同様の結論にいきついていまして、研究チームは次のようにコメントしております。

今回の分析による結論は、頻度や強度ではなく、総合的な身体活動量の重要性を支持するものである。 我々の生活の制約や嗜好に沿った様々な頻度や強度の活動を組み合わせて、身体活動のガイドラインを達成するよう奨励すべきである。

 

要するに、「ハードな運動をせずとも、軽い運動をたくさんしても良いよね?」…ということ。
ハードなエクササイズで一気にシバき上げるのもアリですし、それが嫌いな人なら、軽い運動を積み重ねていっても良いのですね。

 

 

 

 

…で、肝心の最低限の総活動量ってどれくらいなの?…ですよね。

国際ガイドラインによると、1 週間の身体活動量に焦点を当てていまして、成人に対して、「中程度の身体活動(MPA)を週 150~300 分、激しい身体活動(VPA)を週 75~150 分、または両方の強度の組み合わせを積み重ねることを推奨する」とのこと。運動をすることに抵抗がない人・身体を動かすことが習慣になっている人なら問題ないレベルですが、これですと、今回のブログの主旨から外れてしまいます。

この研究では、「週1000 MET」で健康効果が確認されているため、それを用いますと、

 

  • 一般的なウォーキング(およそ時速5km/h)で3~4MET
  • これを1回60分おこなうと、3 or 4 × 60 = 180~240MET
  • 計算しやすいように1回60分のウォーキングを200METとするなら、週5回で1000METに到達する

 

さらに言及するのであれば、これはウォーキングのみで1000MET目指すものであり、他の日常生活による身体活動量を加味していません。ですので、座り仕事メインなら上記の例に従い、身体を動かす仕事や趣味があるなら、その分を差し引いても問題ありません。なので、極端なことを言いますと、日常生活だけで1000METに到達するのなら、ウォーキングする必要もない感じです(あくまで極端な例なので、運動をした方が気分もスッキリするのでオススメです)☆

 

 

【参考文献】
[Physical activity volume, frequency, and intensity: Associations with hypertension and obesity over 21 years in Australian women]
[Associations of Relative Intensity of Physical Activity With Incident Cardiovascular Events and All-Cause Mortality]

 

 

 

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