個人的な感想ではあるのですが、ジム内でトレッドミルで走るよりも、外でランニングをした方が気持ちが良いですね。
トレッドミルだと、ずっと同じ景色が続くので、キツく感じるのもあるのですが、単純に飽きてしまいます。それはさて置き、とある研究では、「どうせ同じ運動をするのなら、外で運動をした方が良いんじゃない?」という話が出ていますので、それをご紹介していきます。
まったく同じ運動をして効果に差が出るのなら、効率を重視していきたいものですね♪
屋外で運動をすることによる運動負荷の減少
これは2024年に出た研究でして、この実験では、「屋外で運動すると、本当に心理的な運動負荷が低くなるのか?」を本格的に調査してくれております。実験内容ですが、通勤サイクリストの男女20名を対象に、室内でのサイクリングと、通勤時のサイクリングでのRPE(自覚的運動強度:主観的な運動のキツさのことで、運動による努力感や緊張感、不快感、疲労感などから算出する)を比較していったとのことです。
ちなみに、屋内でのサイクリングはエアロバイクで測定し、強度については、VO2や心拍数が通勤時と同レベルになるよう調整しております。
屋内外でのサイクリング自の心拍数とVO2からRPEを予測する式を作成し、通勤時のサイクリングのキツさが、その回帰直線の上にあるか下にあるかをチェックしたところ、以下のようになったそうです。
■屋内でのサイクリング
- 心拍数:男性 174±7bpm、女性 175±10bpm
- RPE:男性 17.8±1.4、女性 18.3±1.5
■屋外でのサイクリング
- 心拍数:男性 136±13bpm、女性 137±7bpm
- RPE:男性 12.8±1.0、女性 12.4±2.0
総括しますと、心拍数とVO2が同じ時には、屋外での運動の方が、主観的な運動のキツさが低いことがわかったそうです。
大まかに言いますと、屋外での運動のキツさは、屋内で同等の負荷の運動をした時と比較して19~30%ほど低い傾向があるとのこと。主観的なキツさが30%も軽くなると、運動のモチベーションは大きく変わりますし、もっと追い込めそうな感じです。
屋内外で運動のキツさに変化が起きた理由ですが、
屋外の運動では、自然や都市の風景、通行人や車の往来といった視覚刺激に注力されることよって、呼吸の辛さや筋肉の痛みに意識が向かなくなるのではないか?
と考察されております。
もちろん、室温などの実験環境の差異もあるのでしょうが、屋外の方が情報量が多く、それだけキツさが紛れるかもしれません。このことから研究チームは、「健康のために運動をするのなら、外で身体を動かした方が効率が良いのでは?」と推奨していまして、僕も外で運動できるのなら外でトレーニングしております☆
【参考文献】
[Perceived exertion can be lower when exercising in field versus indoors]