ネット検索すると、いろんな性格診断があるかと思います。
僕も、たまに息抜きでやっていますが、個人的にドハマりしてしまいます(笑)
あくまで科学的にですが、ああいうものの類には信ぴょう性に欠けると言われています。
ですが、エンターテイメントとして捉えるなら、僕は大好きなんですよね♪
今回は、題名のとおり、科学的に信頼できる性格診断である『ビッグファイブ』について取り上げていきます。
この性格診断を受けることによって、僕らの性格が“科学的に”判明することができます。
とある事象と性格との関係性を調べた研究や実験には、この性格診断を元にしていることがあります。たとえば、太りやすい性格を調べた研究では、この性格診断を元にしているものがあります。
とりあえず、自分のことを知りたいとお考えでしたら、この性格診断をしてみることをオススメしています。
≪Contents≫
ビッグファイブについて
ビッグファイブは、人間の性格を5つの要素にわけた理論です。
具体的には、以下のとおりとなっています。
- O:開放性=知的好奇心の強さ
- C:誠実性=まじめさ
- E:外向性=社交的で活動的
- A:調和性=他人にやさしいかどうか
- N:神経症傾向=不安や緊張の感じやすさ
自分の正確な性格傾向を調べるには『NEO-PI-R』というものがあるのですが、かなり長くて結構面倒です(笑)
『5つの性格診断心理テストプラス(簡単版)』というものがありますので、それを使って分析するとある程度の性格が見えてくるかと思います。
ビッグファイブの各項目の傾向
ビッグファイブの各項目の傾向が以下のとおりです。
大まかではありますが、自分の性格を判断する際にご活用ください<m(__)m>
- 開放性が高い:創造性・想像性が高く、好奇心が強い。物事を深く考える。抽象的に物事をとらえる。芸術的なものが好き。新しいものが好き
- 開放性が低い:形式的なものを好む。具体的に物事をとらえる。伝統を重んじる。新しいものが苦手。
- 誠実性が高い:真面目で勤勉。仕事の集中力が高く、効率と計画を重んじる。
- 誠実性が低い:時間などに対して曖昧で整理整頓が苦手。注意力散漫で衝動的な行動をとる。
- 外向性が高い:話をすることが好きで活動的。自己主張が強い。社交的で情熱的。
- 外向性が低い:1人でいることが好き。人見知りで無口。恥ずかしがり屋。
- 調和性が高い:無欲。優しくて思いやりがある。心が広い。共感能力が高い。人の役に立つことが好き。
- 調和性が低い:批判的で冷淡。話し方や態度に愛想がない。
- 神経症的傾向が高い:不安になりやすく、イライラしやすい。動揺しやすく感情の起伏が大きい。
- 神経症的傾向が低い:ストレス対処が上手く、つねに落ち着いてリラックスしている。温厚。
性格と太りやすさの関係
せっかくなので、冒頭でも出てきた『太りやすい性格』を調べた研究をご紹介します。
■開放性
開放性が高い人ほど痩せやすく、5つの中で、もっとも痩せている傾向が強いです。
知的好奇心が強い人は食に対してオープンなので、さまざまな種類の食事を選ぶようになり、結果として偏食にならずに済むとのことです。また、知的好奇心が強いため知的レベルも高くなり、健康的な食生活を目指しやすくなります。
2006年に発表された、2,000人を対象にした調査でも、開放性が高い人は、より野菜や魚を食べる傾向が強いとのこと。地中海ダイエット(オリーブオイル・魚・野菜が中心の健康的な食事)に近い食生活を送っているようです。
■誠実性
ビッグファイブのうち、開放性の次に痩せやすいのが誠実性が高い人です。
真面目な人には健康志向であることが多く、しっかりとした食生活を送りますので、当然のように体重も落ち着いているようです。1994年の調査では、誠実性が高い人ほどBMIが低く、リバウンドしない確率も高かったとのことです。
■外向性
2006年の研究では、外向性が高いと健康的な食生活を送りやすいとのデータが出たようです。
しかし、外向性は、すぐに報酬を求める傾向が強いです。
誠実性や開放性が平均より低い人の場合、むしろ太ってしまう可能性もあるため、一長一短といえます。
■調和性
調和性の高さと体型とはあまり関係がありません。
しかし、調和性が低い場合、明確に体重が増大するというデータがあります。特に中年期から太りやすく、一生をとおして体重が増えていく傾向にあるそうです。
また、調和性が高いと周囲の影響を受けやすいため、まわりがスナック菓子を食べていると、思わずつられちゃう確率が高いとされています。
■神経症的傾向
ビッグファイブの中で、もっとも太りやすいのが、神経症的傾向が高い人です。
不安や緊張のレベルが高い人ほどBMIが高く、肥満で心臓に不調をきたしやすいことがハッキリと示されております。不安のストレスをまぎらわせようとして、つい甘いモノや高脂肪食といった食事報酬が高いものを食べ過ぎてしまいます。
また、神経症的傾向の人は自信がないことが多いです。
カロリー制限に対して、よりストレスを抱えやすく、やっぱりストレス食いをしてしまいやすくなります。
ビッグファイブは科学的に信頼できる性格診断ですので、自分の強みや弱みを知るのには有効かと思います。
この性格診断で自分の性格を調べた上で、各論文や研究等などを読むと理解や対策をしやすいでしょう。
ビッグファイブの5つの性格は、一生を通して変化しにくいことが知られています。
残念ながら簡単な解決策はないものの、自分の性格の利点と欠点を知るだけことで、何かに取り組むときの事前対策は出来るものかと思います。ちなみに、僕の場合、簡単なテストでは神経症的傾向が高くはなかったです☆
【参考文献】
[The Role of Personality & Psychology in Healthy Eating]
[Individual Differences in Reward Drive Predict Neural Responses to Images of Food]
[Associations between major domains of personality and health behavior.]
[Prevalence, heritability, and prospective risk factors for anorexia nervosa.]