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マルチタスクは脳に負担がかかるし作業効率が40%も落ちてしまう

複数のことを同時にこなしている人っていますよね??
なんだか仕事ができる人みたいで、憧れを覚えたりするものです。

僕自身も、同時に高いクオリティの仕事ができるのならば、積極的に取り組んでいきたいものです。

ですが、そんなマルチタスクですが、実のところ、脳に良くないということが明らかにされています!
少し前は「マルチタスクの方が良い」という風潮があったのですが、今では意味はないばかりか『IQが低下する』こともわかっています。

今回は、そんなマルチタスクのことについてお話をしていきます。
今すぐにでも、マルチタスクを控えたくなるような内容になっています(+_+)

 

 

マルチタスクの実態とその弊害について

 

私たちは、何かをしているときも、いつの間にか注意をそらしています。
最近の調査によれば、61%の人がテレビを見ながら、インターネットでウェブサイトを見て回っているそうです。

マルチタスクの実態は、ごく短時間のシングルタスクの繰り返しです。
これは、2009年の実験で、そのことが明らかになっています。

 

実験では、被験者たちが2つのタスクを同時に処理する訓練を受けました。

実際に被験者の処理スピードは向上したものの、彼らの脳をスキャンしたところ、マルチタスクをしているように見えたものは、2つのタスクの切り替えによるものだったのです。この実験によりマルチタスクは、2つのタスクの切り替えがものすごく速かったため、2つ同時に行っているという錯覚を起こした結果だということが判明したのです。

 

2001年の実験では、被験者たちはタスクが複雑になっていくにつれて、切り替えに時間がかかることがわかりました。

たとえば、掛け算や割り算は、足し算よりも時間がかかります。
仕事の資料の作成の際に、後輩の相談を同時にこなすのは、とても楽なものではないはずです。

マルチタスクをしているときの脳は、詰め込み過ぎの状態になり、関係のない情報をふるい分けられないことも、実験で確認されています。

タスクを切り替えることの負担は、効率を40%低下させたこともありました。

 

 

 

マルチタスクによる脳への負担

 

マルチタスクが脳に良くないのは説明しましたが、それは作業効率の低下だけではありません。
マルチタスクによる脳の負荷によって、僕たちは様々な悪影響があるのです!

 

2016年のスタンフォード大学での調査によって、マルチタスクが僕らに与える悪影響がわかりました。
それが、以下のとおりです。

 

  1. 周囲の環境の影響に関わらず、短期記憶力が低下!
  2. マルチタスクによって、長期記憶力までも低下!
  3. 記憶に偏りが起きるというより、1つ1つの認識力自体が低下!
  4. 注意力がマルチタスクと短期記憶のパフォーマンス低下と相関していた!

 

厄介なのは、マルチタスクによって記憶力が低下するどころか、記憶が混ざり合って別の物になることです。
マルチタスクをすると、以下の流れになるということです。

 

短期・長期の記憶力自体が低下

短期記憶が上手くできない、注意して記憶できない

あいまいなまま・誤解したまま、複数のことを低下した記憶力で記憶する

それが長期記憶として残る

完全な別物になる

 

これと同じような結果が得られた調査が複数あり、その1つを紹介します。

 

2014年のロンドン大学認知神経科学研究所での調査によると、マルチタスクをしている人の脳をスキャンすることによって『前帯状皮質における灰白質密度がより小さい』ことがわかりました。これは「認知制御能力の低下が観察された」と同じことが言えます。

マルチタスクをすることは、脳に負荷をかけダメージを負わせ、僕らの知性を失ってしまうということです!
ちなみに、マルチタスクをする人が隣にいることで、僕らの理解力が17%低下することもわかっています。自分だけではなく、まわりの人にも迷惑をかける行為なので、もはや止めた方がいいという感じです(汗)

 

 

 

効率的な作業の仕方

 

「マルチタスクがいけないのなら、どうすればいいの??」

 

実に簡単で、マルチタスクの反対である『シングルタスク』をすればいいのです!
なんとなく予想がつきますし、大きなことは言っていませんね…(笑)

 

2001年の実験でも、被験者たちは、1つのタスクに集中し、その作業を終わらせた後に次のタスクに移った時のほうが、効率が上がったといいます。

集中する対象を切り替えるタイミングが多くなるほど、僕らの脳は疲れてしまいます
切り替える原因をなくすか、最小限にしてまとめて切り替える方が効率がいいですし、脳の負荷が少なくなります。

 

やることが複数ある場合、切り替えるタイミングをコントロールすることが大切です。

たとえば、ビジネスパーソンなら、メールやSNSをチェックことがあるでしょう。
その場合、こと細かにチェックしていては、集中力が削がれますし、削がれた状態からパフォーマンスを立て直すのに労力を要します。なので、そういったことは自分で決めた時間にまとめてチェックすると、タスクの切り替えが最小限で済みます。

 

 

 

 

一時期流行していた『マルチタスク』ですが、脳に負荷をかけるばかりではなく、僕らのパフォーマンスを下げてしまう行為だったのです。複数のことを同時にこなすことはカッコいいのですが、1つ1つ着実にタスクをこなす方が賢明ですね。

実際に、複数のことを同時にこなしているように見える人はいます。
そのような複数のことをして成功を成し遂げた偉人達は、ほとんどシングルタスクです。1つのことに集中して成果を出したあと、偉人達は別のことに切り替えているから、マルチタスクをしているように見えるのです。

 

僕らのできることは、現在、自分が取り組んでいることと、自分の脳の状態を一致させることです。

心と体が一致していないと、自分の作業パフォーマンスが発揮できません。
この状態は集中できていないので、注意散漫ですし、作業スピードが低下します。それに、ささいなミスを犯してしまい、結果として作業効率が低下してしまうのです。

今回の記事を参考に、いわゆる“デキる”人間になれるようにしていきましょう!!
もし、それでも集中力が散漫になるようでしたら、僕の鍼灸施術で改善させていきますねっ☆

 

 

【参考文献】
[Multitasking undermines our efficiency, study suggests]
[Media multitasking and memory: Differences in working memory and long-term memory.]
[Higher Media Multi-Tasking Activity Is Associated with Smaller Gray-Matter Density in the Anterior Cingulate Cortex]

 

 

 

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