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無理をしてまで幸福になりたいと願う必要はない!…という話

実は僕、ポジティブシンキングについてはあまり乗り気ではないんですよねぇ~~…。
自分で言うのもなんですが、別に根クラではないですし、まわりからは『明るい方』とは言われています。

無理に明るく振る舞う必要はないと思っていますし、ネガティブな感情も、いわば自分がそのときに抱いた感情なので尊重したいものなんです。自分の心から湧き出た感情は、自分の大切な感情なので、どんなものでだろうと受け入れたいものです。

 

今日はそん感情に関係したお話をしていきます…。
題名は『幸福です。

誰しも幸福でありたいでしょうが、それを無理して手に入れようと躍起になる必要はないということをお伝えしたいです。いわゆるスピリチュアル的な話ではなく、科学的側面から展開している内容です。

 

 

感情は自分の価値観のGPSシステム

 

幸福といったポジティブな感情を追いかけるあまり、無理をして「前向きになろう!」「ポジティブに生きよう!」と奮い立たせる人もいますし、はやし立てる人がいます。

残念ながら、そのようなことはメンタルヘルス的に良くないです。
個人の性格の半分は遺伝子で決まっていますので、幸福な考え方・ポジティブ思考が難しい人は一定数存在します。更に言うと、日本人の大半は俗にいう『不安遺伝子』がありますので、そもそも俗にいうポジティブシンキングは難しいのです。

よって、無理をして幸福を追いかける必要がありません。
かえって幸福を追いかける方が、幸福になるどころか不幸になり得ます。そんなことをするなら、ネガティブな感情を有効活用する方が、よほど建設的と言えますね。

 

 

 

2015年におこなわれた、ジョージメイソン大学の心理学の教授であるトッド・カシュダン氏のインタビューを基にお話をしていきます。

カシュダン氏は、『ネガティブな感情は人生の役に立つ』という主張があり、このインタビューは『The Upside of Your Dark Side』という本を簡潔にまとめたものになっています。

 

そもそもいわゆる成功している人・デキる人・天才と言われている人は、すべからく何かが欠けてます。
ですが、コンプレックスや欠点というものは表裏一体で、成功している人はそれを長所として有効活用しています!!

時間が守れないようなルーズな人は一見すると迷惑ですが、研究では時間が守れない=クリエイティビティが高い傾向にあるということが分かっています。また、衝動的に行動してしまうという人がいますが、これも研究によって、その衝動性が創造性へと昇華されることもわかっています。

 

インタビューに話を戻しますが、要点をまとめますと、以下のことを教えてくれています。

 

 

ポジティブな感情でいることを目標としない

 

人間の思考や感情は、気温やホルモンバランス、体内時計といった様々な要因で、いともたやすく変化してしまいます。

ですので、「いつもポジティブでいよう!」や「前向きに生きよう!」といった態度でいるのはそもそも不可能です。無理をしてネガティブな感情を取り除こうとしても、ふとした瞬間にポッと現れたりするものです。

 

 

感情は単なる「道具」にすぎず、自分の感情を理解すること

 

人間の「感情」は、うまく生存や繁殖を行うために進化してきた仕組みの1つです。
そのため、ポジティブ・ネガティブの両方の感情にはメリットがあり、「喜び」や「怒り」、「悲しみ」といったものには優劣がありません。

感情はいわば『ナビゲーションシステム』のようなもので、たとえば「怒り」は障害を乗り越える行動を促し、「悲しみ」は理想と現実とのギャップに気付くきっかけサインとなります。

 

 

自分の感情を細かく説明できる人は逆境に強い

 

カシュダン教授の実験によれば、自分のネガティブな感情をきめ細かく解説できる人ほど、立ち直りが速く他人への攻撃性も低いとのことです。

自分を客観視することで、感情が持つ本来の機能を十分に使えるようになります。

 

 

カシュダン氏のメッセージ

 

インタビューにて、カシュダン氏が最後の締めとなるメッセージをまとめたものをご紹介します。

  1. まず、感情は単なる道具だということです。感情を目標にしないでください。皮肉なことに、幸福を追うのを止めた方が人生は幸福になりやすいのです。
  2. 次に、自分の感情を明確にし、十分に理解して説明できるようにトレーニングしましょうそうすれば、自分が次に何をすべきかをよく理解することができます。
  3. さいごに、自分が何を大切にし、自分の人生をどうしたいかをハッキリさせることです。自分がいま幸せなら「それからどうする?」、自分の不安をなくすことができたなら「自分の人生の中で何をする?」、自分の自信がついてきたなら、「今、何をしたい?」

 

 

 

ネガティブな感情がポジティブになるとき

 

ネガティブな感情はいろいろあります。

 

「失敗したらどうしよう…。」という不安。

「すぐにカッとなってしまうなぁ」という怒り。

 

ネガティブな感情で悩んでいる場合、即座に長所を見つけ出すことが難しいかもしれませんし、活用の仕方もわからないかもしれません。
そこで、そんなネガティブな感情がポジティブになるときを、一例としてご紹介します。

よく面接で「あなたの強みは何ですか?」という質問をされる際、弱みはすぐに見つかるのに、強みが見つからないときがあったりします。そのとき、弱みと表裏一体になっている強みの部分を提示することができますし、強みの部分を前面に出せば、それは強みとしか言いようがありません。

 

 

悲観的・マイナス思考

 

悲観的な人は、楽観的な人を比較して「現実に即した予測を立てる」ことが出来ます

悲観的な人は、現実的に物事を見る能力があります。
起業するという場面でいうのならば、地道にコツコツと計画をたて、リスクヘッジをしっかりとおこない、着実に計画を進めることができます。

 

 

落ち込みやすい

 

注意力が高くなりやすい傾向にあります。

なぜ落ち込みやすいかというと、特定のネガティブな側面に目が向いてしまうために落ち込んでしまいます。
逆に考えると、他の人と比べネガティブな部分やリスクにいち早く気づけます。それへの対策を講じることができますので、注意力が高くなりやすいのです。

 

 

怒りっぽい

 

怒りっぽいということは、他の人よりも「勇気を出しやすい」となります
いわゆる熱血漢の好例です。

人に怒りをぶつけるというのは勇気を必要とする行動です。そういう意味で、怒りっぽいというのは勇気を出しやすい性格なんだと考えることがポイントです。

 

さらには、怒っている時は問題解決能力が上がっています。

怒りやすいということはその分問題解決能力が上がっているタイミングも多いといえます。
なので、怒りの感情を高ぶらせることで、問題解決に活かせられる可能性があります。

 

 

 

 

自己啓発系でよく伝えられるポジティブシンキングは、むしろ毒になる可能性があります(もちろん、有効な人も一定数いると思いますが…)。
無理に幸福になろうとすると、理想と現実とのギャップに打ちのめされて、更に不幸になります。

感情はあくまでも価値観の指標だと理解し、その理解の下に自分の価値観で行動することが大切です。
自分の人生で何をしたいのかが見えてきますので、幸福を追いかけるより充実するでしょう。

 

まず、僕らは感情を説明できるようにした方がいいのかと…。

 

「どうして、こんな感情を抱いたのだろう…。」

 

それを上手に説明できると、自分が大切にしている価値観に出会えると思います。
そこから価値観を見出し、自分の人生を構築する方が、幸福に近づくことができるかもしれません☆

自分の思考パターンについて気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
セッションをして、あなたの思考パターンをみつけましょう!!

 

 

【参考文献】
[How accepting your ‘bad’ moods can actually make you happier

ネガティブな感情が成功を呼ぶ [ ロバート・ビスワス=ディーナー ]

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感想(1件)

 

 

 

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