アンチエイジングには、いろいろな要素が絡んできます。
以前にも、ミトコンドリア(僕のブログではメンタル改善として取り上げています)やオートファジー、ホルミーシスといったものが出てきましたが、次は『AMPK』というものをお話していきます。
アンチエイジング絡みで、本当にややこしい言葉ばかり出てきますが、そこは受け入れて下さい。その方が早いです(笑)。
このAMPKというものはアンチエイジングの元のようなもので、これが働いてくれるかどうかで、ミトコンドリアなどに影響がでてくると思ってくれてもいいかと思います。
それなりに複雑な構造ですが、簡潔にまとめていますし、僕も専門外なので要点をおさえていようにしています。
なので、取り組みにくいという印象はないと思いますので、どうぞご安心ください。
今回のブログも参考にして、心身ともに若々しくあり続けましょう!
ちなみに、鍼灸もアンチエイジングの一環として取り組んでいただけたいので、どうぞお問い合わせからご相談くださいませ♪
≪Contents≫
『AMPK』について
AMPKとは『AMP活性化プロテインキナーゼ (AMP-activated protein kinase, AMPK) 』というリン酸化酵素で、体内にあるとされている酵素の一種です。
これは細胞内のエネルギーが不足することで活性化する、いわば「燃料センサー」のような働きをしています。
体のエネルギーが不足すると、危険を察知したAMPKが働きだして、「なんとかして体を元気にしよう!」とあらゆる細胞に指令を出します。
その指令がでた結果、以下のようなプラスの効果が現れます!
- エネルギー効率が改善され体脂肪が燃焼されるようになる
- オートファジーが働きだす
- 細胞に対するストレス(酸化など)耐性が強化される
- 体内の炎症が減少する
その他、AMPKと老化の関係については、2012年に出た東フィンランド大学のレビュー論文で語られています。
エネルギー代謝を効率よくコントロールできると、ストレスに強くなり、細胞の働きもよくなる。その結果として、健康寿命の改善や、寿命の延長効果が得られるだろう。
多くの動物実験でも、AMPKの増加により寿命が確認されている。
AMPKの図解があるので、まずはご覧ください…。
海外の論文なので、英語なのは仕方がないところです(汗)。
和訳すると、加齢などでAMPKの働きが弱くなると、以下のようなことが起きます。
- オートファジーが減少する(古くなった細胞が代謝しにくくなる)
- 酸化ストレスが増加
- 細胞内のストレスが増加
- 炎症の増加
- 体脂肪が増加
- 高血糖状態になる
- アポトーシス(細胞死:役割を終えた細胞が自然となくなること)抵抗性の増加(たとえば老化した細胞がいつまでも残り続けること)
- メタボリック症候群の悪化
といった具合で、アンチエイジングをしていくにあたり、このAMPKという酵素を活性化する必要があるというわけです。
この酵素の低下が、人体のシステムそのものにダメージを受けてしまうので、いかにして活性化させるかがカギとなっています。
『AMPK』を活性化させる方法
今度はAMPKを活性化させる方法をご紹介します。
体内のエネルギーが不足すると活性化する酵素ですので、運動やプチ断食が有効なのは当然です。
もちろん、AMPKを活性化させる方法がこれだけではありません。
僕らが手軽に実践できるものを2つほどご紹介していきます。
どうぞ参考にして、アンチエイジングに活用ください!
クルクミン
ウコンに入っていることで有名な有効成分です。
2009年の実験でも、その有効性が確認されています。
安全性が高いので、積極的にサプリで摂取しても問題はないかと思います。ただし、吸収率が非常に悪いので脂肪と一緒に摂取すると効率が良くなります。
サプリで飲むなら、食事と合わせていくと良いでしょう。
ポリフェノール
マウス実験の段階ですが、お茶やダークチョコなどに含まれるポリフェノールがAMPKを活性化させることが確認されています。
どういった仕組みでAMPKが活性化されるかはわかりませんが、手軽に摂れるものなので損はないかと思います。
ミトコンドリアが活性化させることもわかっていますので、おそらくは、植物特有の化学物質に身体が反応するのでしょうね…。
ミトコンドリア活性やホルミーシスの考え方のように、AMPKも適度なストレスを与えることで発動するようです。
ある程度の厳しさが、僕らを元気に若々しく、そしてたくましくしてくれます。
こうして人間は、深みが増して魅力的になるのかと思いますね!
ダラダラ生きていたら、ダメですね(※あくまで個人的な意見です)!
イキイキと生きていきましょう(●^o^●)
【参考文献】
[The AMPK signalling pathway coordinates cell growth, autophagy and metabolism.]
[AMP-activated protein kinase: new regulation, new roles?]
[AMPK: a nutrient and energy sensor that maintains energy homeostasis.
[Curcumin activates AMPK and suppresses gluconeogenic gene expression in hepatoma cells]