メニュー 閉じる

『フルーツの糖質は良いの?悪いの?』をメタ分析した結果

フルーツに含まれる果糖ですが、これがいろんな研究で物議を醸し出されています。

もともと大量に食べるわけではないし、フラボノイドや食物繊維もありますんで、僕個人としてはオススメしております。
ジュースにすれば身体に良くないのは間違いないのですが、果たして、フルーツそのものの場合はどうなのか?

今回は『果糖は循環器系に良くないのでは?』をメタ分析をしてくれた研究がありますので、それをご紹介していきます。

 

 

『ショ糖またはグルコース置き換え』による心臓や血管の影響について

 

2021年に出た、かなり新しいメタ分析がありまして、この研究は「果糖または果糖ブドウ糖液糖を、ショ糖またはグルコースに置き換えた場合、循環器系はどうなるか?」を調査してくれています。この研究はPRISMAガイドラインに従って事前登録もされていまして、25件のデータを基に、総コレステロール値や血圧などにどのような変化が現れるかをチェックしております。

果糖は通常の砂糖とは異なり、肝臓で直接代謝されますので、以前から

 

  • 脂肪肝
  • 肥満
  • 循環器系のトラブル

etc.

 

につながるのでは?…という可能性が指摘されてきています。

 

取り上げているデータの内容をまとめていきますと、

 

  • 1週間以上の実験をおこなったもののみに限定(試験期間は1~12週間で中央値は3週間)
  • 被験者は合計1,744名の男女(年齢は13~62歳)
  • 18件の研究が果糖とグルコースとの比較
  • 10件が果糖とスクロースとの比較
  • 5件が果糖ブドウ糖液糖とグルコースとの比較
  • 5件が果糖ブドウ糖液糖とスクロースとの比較
  • 果糖の量は1回33~250gの範囲で、1日の総カロリーの6~48%
  • 全体のうち7件はバイアスのリスクが低いものとして分類した

 

以上を踏まえて、果糖がどれほど身体に悪影響があったかというと…。

 

  1. 果糖をグルコースに置き換えた場合、空腹時の血糖値、体重、最高血圧、中性脂肪、善玉&悪玉コレステロールに差は見られなかった。ただし、最低血圧のみ2.44mmHg低下する傾向が見られた(しかし、バイアスのリスクが高い試験を除外した場合、その有意差はなくなった)
  2. 果糖ブドウ糖液糖をグルコースに置き換えた場合、心臓や血管の数値に変化はなかった
  3. 果糖をスクロースに置き換えた場合、心臓や血管の数値に変化はなかった
  4. 果糖ブドウ糖液糖をスクロースに置き換えた場合、総コレステロールと中性脂肪に変化はなかった。ただ、アポリポタンパク質B(動脈疾患の指標)のみ、わずかに増加する傾向が見られた(WMDは11.29mg/dL)

 

以上の結果を見る限り、果糖は他の糖質と比較して大きな問題はないと思ってしまいますね。。。
もし果糖によって脂肪肝や心疾患を患うのなら、LDLコレステロールやアポリポタンパク質B、中性脂肪に変化が出てないと説明できませんから。

おそらくですが、過去のデータは大きなバイアスがかかっていましたし、過去のデータでは、病気になっても仕方のない量の果糖を使っていましたからね。
なので、現段階では『果糖は他の糖質よりも悪いわけではない』という結論に至っています。

 

 

 

 

たぶんですが、果糖が悪いと主張している理由に「ジュースやドライフルーツ」があるのかと思います。

フルーツを加工すると人体に悪影響が出るのはわかっていまして、それが果糖にまで波及しているのだと思います。
だから、フルーツはそのまま食べるのがベストで、なるべく加工する工程を取り除くのが健康への一歩です。

フルーツは僕らの味方です☆

 

 

【参考文献】

[Effect of fructose instead of glucose or sucrose on cardiometabolic markers: a systematic review and meta-analysis of isoenergetic intervention trials]

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です