女性はホルモンバランスの変動があり、栄養バランスには気をつけたいところ。
運動をしているなら、一層のことです。
今回は「運動する女性に必要な栄養の摂り方」について解説をしていきます。
あくまでもナラティブレビュー(バイアス調整せずにいままでのデータを総論したもの)ですので、そこまで厳密な内容ではありません。とはいえ、運動をする女性に必要な栄養について過去のデータを総まとめしたものなので、日常的に運動をしている女性ならびに女性アスリートなら非常に非常に役立つ資料だと思います。
どうぞよしなに♪
≪Contents≫
運動している女性に必要な栄養ガイドライン
これは2021年に国際スポーツ栄養学会誌に公開されたレビューです。
三大栄養素やカロリーの摂取量、サプリのガイドラインを発表してくれていますので、それらを解説してくれています。
三大栄養素の栄養バランス
タンパク質
- 最低でも1日に体重1kgあたり1.6gを摂取する
- 筋トレ後は4時間ごとに20gを摂取することを推奨している(ライフスタイルによっては難しいので、厳守する必要はない)
- 黄体期の場合、タンパク質の摂取量を増やすことを推奨している
脂質
- 総摂取カロリーの20〜30%を脂質にする
- 12gのオメガ6と、1.1gのオメガ3脂肪酸を毎日摂取することを推奨している
- 黄体期ほど脂質の摂取量を増やす必要がある
炭水化物
- 総摂取カロリーの45〜65%を炭水化物にする
- パフォーマンスを最大化するためには1日に体重1kgあたり6〜10gを摂取する
- 競技またはトレーニング時は、活動3日前に体重1kgあたり8〜10gを摂取する
- 活動の1時間前に体重1kgあたり1gを摂取する
- 活動中は1時間ごとに体重1kgあたり30〜60gを摂取する
- 活動後は体重1kgあたり0.75gを摂取する
カロリー摂取量のバランス
日常的に運動をする女性は、利用可能エネルギー(EA)に注意する必要がある。
日常的に運動をする女性は、カロリー不足に悩む場合が多くある。パフォーマンスを最大化させるためにも、正常な月経周期を維持する最適なEAが必要となる。
必要なEAの計算式
- EA=(総消費エネルギー – 運動時の消費エネルギー)÷ 無脂肪体重(kg)
活動的な女性が最適なEAを確保するには、1日に無脂肪体重1kgあたり40〜45kcalのカロリーを摂取する
推奨するサプリメント
サプリメントは健康とパフォーマンス向上に役立つが、ほとんどの研究は男性を対象にしている。
このナラティブレビューでは、女性を対象にした研究結果をピックアップしている。
- メリット:運動パフォーマンスの向上、高負荷の運動時の筋肉の酸欠状態を軽減、疲労感の軽減など
- 用法:1日4~6gを1~2gずつ分割して4週間ほど摂取
- メリット:運動パフォーマンスの向上、脂肪代謝を促進してグリコーゲンを節約、痛覚を抑制する
- 用法:運動60分前に体重3~9mg/kgのカフェインを摂取
- メリット:運動パフォーマンスの向上、ケガのリスクを軽減、リハビリテーションの向上、疾病リスクの軽減、筋肉の増加、月経時・妊娠時・産後の気分改善、神経の保護
- 用法:1回につき体重1kgあたり0.3gを1日4回ずつ。これを5~7日間ほど続けたあと、1日5gづつ飲む
- メリット:貧血のリスクを軽減
- 用法:1日400ug
- メリット:炎症抑制、疾病リスクの軽減、免疫機能の向上、うつ病の抑制
- 用法:1日1~3gを摂取
- メリット:免疫機能と消化機能の調整、泌尿器系の調節、皮膚の健康を促進、炎症抑制
- 用法:1日に100~200億個のコロニー形成単位(CFU)を含むのが望ましい。多種類のプロバイオティクスを摂取するほど、効果が実感しやすい
- メリット:骨の健康を促進
- 用法:1日2,000~4,000IU
- メリット:体質改善、骨密度の向上、筋タンパク質の合成、疲労感を得るまでの時間が延長、回復力の向上
- 用法:三大栄養素の項目を参照
僕は男性ですので、上記のことを実践することできません。
なので、運動をする女性の方々へのアドバイスは、今回のような資料を基におこないます。
もし僕の健康指導を依頼する際は、上記のほか、様々な状態によって適宜指導していきます。
女性はホルモンバランスの変動がありますから、健康のためにも無策はイケないものです。
より確実な健康のためにも、どうか僕を活用くだされっ☆
【参考文献】
[Sex differences and considerations for female specific nutritional strategies: a narrative review]