その昔、「果たして痩せるのは?! -糖質制限 vs 脂質制限-」というブログを書きまして、結果としては「どっちも有効だし、お好みでどうぞ!」な感じでした。詳細は過去のブログに書いていますので、よかったら、そちらを読んでくれると理解が深まります。
今回は、新バージョンの『「糖質制限 vs 脂質制限」 続編! -本当にダイエットで有効なのはどっちだ?!-』として、最新の情報を解説していきます。いろんなダイエット法がありまして、この2つが代表的なものかと思います。
「夏に向けてダイエットをしていきたい!」という人は、どうぞ参考に♪
糖質制限と資質制限の有効性の違い
これは2022年に出たコクラン共同計画が行った系統的レビューでして、過去の低糖質ダイエットと低脂肪ダイエットに関する研究データを集計し、肥満または肥満予備軍の男女6,925名をふくむ61件の試験をまとめたものとなっております。全試験のうち、37件は6ヶ月間またはそれ未満の期間でしたが、2年間追跡した試験も6件ほど存在しています。
コクラン共同計画がおこなった系統的レビューなので、現段階での結論がこれでほぼ間違いがないでしょう。
この2つのダイエット法についてはメジャーなものなので省略しまして、結論を述べますと、
- 2つダイエット法の効果は、ほぼ同等のものだった。
- 短期間の研究においては、低糖質ダイエットのほうが低脂肪ダイエットによりも平均で約1kg多く体重を落としたものの、統計的には有意ではなかった。
- 2つのダイエット法を長期的に調査していくほど、その差には違いが少なくなった。
- 血圧、コレステロール値、血糖値などの健康指標についても、2つのダイエット法にほとんど差がなかった。
この結論は、以前のメタ分析と同じで、これといって新鮮味がないですね…。
しかし、今回の研究で新たな知見が得られまして、それは「両グループとも体重減少には個人差が非常に大きく、低糖質ダイエットが有効な人には非常に効果的だったが、効果のない人には全く効果がなかった。これは、低脂肪ダイエットにも同様のことが言えた。」とのこと。この2つのダイエット法には個人差がかなり大きく、「僕は糖質制限で痩せた!」や「私は低脂質ダイエットで痩せたからオススメ!」と主張している人は、たまたま自分の体質に合っていただけである可能性が高いと言えます。
研究者たちは、
食餌療法は万能ではない。
栄養学の研究者は、遺伝や腸内細菌、薬、生活習慣など、様々な要因によって各個人が特定の食事にどのように反応するかを左右することを発見している。栄養学が進歩するにつれて、より個人に適合したアプローチに移行することは、重要な目標のひとつである。
ちなみに、現段階では、どのダイエット法が自身に合うかを判断する方法がみつかっていないようです。
個人的には、健康診断での数値を参考に、とりあえずの指針を決めていくのが良いのかと思っています☆