性格診断は個人的に好きなので、今回の論文の結論をちょろっとメモ。
なんでも、好きな歌詞で自分の恋愛上の性格がわかってしまうのだとか。
「どんな歌をよく聴いているの?」って気になる人に聞いて、ある程度の性格の目星をつけるのは、戦略的にアリなのかもしれませんよね。
豆知識として話題に使えますし、どうぞよしなに♪
好きな曲の歌詞には愛着スタイルが反映される
これは2022年に出た、愛着スタイルに関する研究があります。
愛着スタイルとは、簡単に言うと「他者との関わり方をもとにした性格分類の一種」です。恋愛相手もそうですが、一般的な人間関係においても影響があります。
ざっくりまとめると、
- 安定型:ごく一般的な人間関係を築く、当然ながら一番多いタイプ。
- 不安型:不安になりやすいタイプで、相手と常につながっていることを大事にする
- 回避型:親密な人間関係を避けるタイプで、自分の自由な時間が大事で独立心が強い
- 不安+回避型:基本的に人間関係を避けるが、信頼した相手には強く依存するタイプ
世間で言う「メンヘラ」と呼ばれるのが、不安+回避型の愛着スタイルで、好きな歌詞で大まかな愛着スタイルがわかるっていう話しですね!
参考にしている研究ですが、まずは502名の男女を集め、好きな英語の歌を7~15曲思い浮かべるように指示を出したそうです。そのうえで、参加者全員の愛着スタイルとパーソナリティ特性をテストし、参加者の好きな歌と愛着スタイルの相関性を分析していったそうです。
結果ですが、
- 回避型:同じ感情を表現した歌詞を好む傾向にある
- 不安型:不安を表現した歌詞を好む傾向にある
ということがわかったそうです。
とどのつまり、人間誰しもが「自分の内面世界」を表現してくれている作品に心奪われるということなんでしょうね!
ちなみに、研究チームは、1946年から2015年の間にヒットした曲を分析する研究もおこなってくれています。
その結果、最近になればなるほど、歌詞が回避型愛着スタイルを表現している曲が多くなってきていることもわかったそうです。
世界全体で「人と関わりを持ちたいけど、関わりたくない」といったヤマアラシジレンマのような歌詞が増えているらしい。
こういった現象が起きている原因は、この研究では明らかにはなっていません。おそらくは、世界中で社会的なコミュニティの機能が減少しているのが起因しているかもしれません。もちろん、この研究は自己報告式のデータであるため、ここで得られたデータから考察するには、ここまでが限界です。
だけど、好きな音楽が人間の性格を反映しているというデータは非常に多く、音楽で愛着スタイルがわかるのは妥当性が高いでしょうね。
【参考文献】
[Individuals’ favorite songs’ lyrics reflect their attachment style]